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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と外観の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−5341(T2004−5341/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第43類「イタリア料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成15年3月25日に登録出願されものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4359170号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年12月22日登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同12年2月4日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、横長長方形の二重の輪郭線内に白抜きの縁取りをした「CaraCalla」の欧文字を湾曲させて表し、その内側に唐草模様状の図形を配し、これらの下部に「cucina italiana」の欧文字と籠字で「イタリア料理『カラカラ』」の文字を小さく配した構成よりなるところ、構成中の「cucina italiana」の欧文字は、「イタリア料理」を表すものであるから、該欧文字と籠字で表された「イタリア料理」の文字は、いずれも役務の質を表示するに止まり、自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得ないものである。

そして、本願商標の構成中の中央部に顕著に大きく表された「CaraCalla」の欧文字は、看者の注意を惹き易いものとなっているところ、該文字が、たとえ「頭巾付きの長衣」等(株式会社小学館 「伊和中辞典」)を意味するものであるとしても、我が国においては一般に親しまれている語であるとはいい難いから、これに接する取引者、需要者は、該文字を一種の造語として認識するというのが相当である。

してみると、本願商標は、その構成中の「CaraCalla」の欧文字に相応して、英語読み風に「カラカラ」の称呼を生じ、かつ、特定の意味を有しない一種の造語というべきものである。

他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、黒塗りの四角形状の各辺を内側にやや湾曲させてなる図形を上段に、その下段に左右両側に大きく表した「K」と「A」の各欧文字の間に、やや小さく表した下線を有する「ARAKAR」の欧文字とその下部にさらに小さく「YAKI&NABE」の欧文字を配した構成よりなるところ、該図形部分と該欧文字部分とは、これらを常に一体不可分のものとしてみるべき特別の事情は見いだせないから、該欧文字部分も独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たすものとみるのが相当である。

しかして、引用商標の構成中の欧文字部分を占める「KARAKARA」(語頭の「K」と末尾の「A」は、他の文字に比して大きく表されている。)の欧文字と、その下部に配してなる「YAKI&NABE」の欧文字とは、常にこれらを一体不可分のものとしてのみ観察すべき特別の事情を見いだし得ないばかりでなく、これより生ずる「カラカラヤキアンドナベ」の称呼も冗長にわたり、かつ、視覚上も該「YAKI&NABE」の欧文字部分が、極めて小さく表されていることから、「KARAKARA」の欧文字部分が、独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たすとみるのが相当であり、これよりは、「カラカラ」の称呼を生じ、かつ、特定の意味合いを有しない一種の造語よりなるものというべきである。

ところで、商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品若しくは役務に使用された場合に商品又は役務の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきと解されるところ、それには、そのような商品又は役務に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきものである。

これを本件についてみるに、本願商標は、横長長方形の二重の輪郭線内に「CaraCalla」の欧文字が、唐草模様状の図形と「cucina italiana」及び「イタリア料理『カラカラ』」の各文字とを囲むように、湾曲して表されていることから、該「CaraCalla」の欧文字とその余の部分とは、外観上まとまりのある特異な印象を看者に与えるとみるのが相当である。

一方、引用商標の構成中の図形部分は、四角形上の幾何図形よりなるものであるから、両商標は、その外観において明らかな差異があり、外観上は全く別異の商標ということができる。

さらに、両商標の指定役務は、本願商標が「イタリア料理を主とするもの」であるが、いずれも「飲食物の提供」の役務であり、該役務の需要者は、口頭又は電話取引等により役務を選択することがあるとしても、むしろ、パンフレット、折り込み広告等の取引書類に表された商標を記憶し、又は目視により店舗名を確認して、役務を選択するのが一般的といい得るところである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「カラカラ」の称呼を同じくする場合があるとしても、前者の「CaraCalla」と後者の「KARAKARA」の各欧文字は、いずれも造語と認められ、観念においては、比較することができないばかりでなく、前記した外観上の顕著な差異に加え、この種役務の取引分野における取引者、需要者の一般的な注意力、その他「飲食物の提供」における取引の実情を考慮すると、これが外観上の差異を凌駕するほどのものとはいえず、両商標は、役務の出所の誤認混同を生ずるおそれがある程に紛れ得るものとは認め難いというのが相当である。

してみれば、両商標は、外観、称呼及び観念を総合的に考察した場合、称呼が共通することのみをもって類似する商標とすることはできず、互いに紛れるおそれのない商標といわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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