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Trademark Appeal Case

医療用手袋と被服手袋の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−24278(T2003−24278/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SANKO」の文字を標準文字として表してなり、第10類「医療用手袋」及び第21類「ゴム製家事用手袋,合成樹脂製家事用手袋」を指定商品として、平成15年3月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、次の登録商標(以下、「引用商標」という。)を引用し、「本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

登録第4246639号商標は、図形と「SANCO」の欧文字を別掲のとおりの態様で表してなり、平成9年4月7日登録出願、第3類、第7類、第8類、第9類、第10類、第11類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第23類、第24類、第25類、第26類、第27類、第28類、第29類、第30類、第31類、第32類、第34類及び第35類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成11年3月5日に設定登録されたものであって、当該商標権は現に有効に存続しているものである。

その後、商標登録原簿の記載によれば、その指定商品中「家事用手袋」について、その登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その確定審決の登録が平成14年12月18日になされている。

3 当審の判断

本願商標は、「SANKO」の文字を表してなるものであり、これよりは、「サンコー」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり図形と「SANCO」の文字との組み合わせによりなるものであるところ、その構成文字に相応して「サンコー」の称呼を生ずることから、本願商標と引用商標は、「サンコー」の称呼を共通にするものであるが、外観においては明らかに相違すると認め得るものである。

次に、本願指定商品中、第10類「医療用手袋」と、引用商標の指定商品中、第25類「被服」に含まれる「手袋」の類否について検討する。

「医療用手袋」は、感染防御の目的等から、医療従事者が用途に応じ使用するもので、手術用、歯科用及び検査検診用等に分類されている。そして、手術用手袋は、医科及び歯科において主に手術の際に使用されるもので、素材としては、天然ゴムラテックス製、合成ゴムラテックス製のものがあり、いずれも滅菌されている。また、歯科用手袋は、診察、治療や処置に使用され、検査検診用手袋は、手術を除く検査、検診及び医療行為に使用されており、主として天然ゴムラテックス製のほか塩化ビニール製のものも販売されているところである。

さらに、医療用手袋は、薬事法施行規則第18条により承認を要しない医療用具とされている。

これに対し、「被服」に含まれる「手袋」は、保温や汚れを防ぐため等、実用的な目的で広く一般に使用されるほか、正装の姿をととのえるための装飾として使用される場合があり、革製、ナイロン製、ジャージー製、または革とネットを組み合わせたもの等の商品が多数販売されている。

「医療用手袋」と被服としての「手袋」に関する上記実情を勘案すれば、両者は、いずれも手を覆う「手袋」であるとしても、その原材料、機能または用途において大きく相違するものであり、その主たる用途、需要者及び取り扱い業者並びに生産及び流通経路を異にするといい得るものであるから、両商品が競合するとみることは困難であり、本願商標と引用商標がそれぞれ上記の指定商品について使用されたとしても、その商品が同一営業主の製造又は販売に係る商品であると誤認混同されるおそれはなく、両商品は類似するものではないというのが相当である。

また、本願商標の上記以外の指定商品と、引用商標の指定商品とは、類似しないこと明らかである。

してみれば、本願商標と引用商標が、その称呼において類似するとしても、互いの指定商品において類似するといえない以上、本願商標は、商標法4条1項11号に該当するものではないというべきである。

したがって、本願商標が商標法4条1項11号に該当するとした原査定の理由をもって、本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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