結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30318(T2004−30318/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3365507号商標(以下「本件商標」という。)は、「ゾーン」の文字を横書きしてなり、平成6年9月7日に登録出願、第41類「娯楽施設の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,興行場の座席の手配,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、同9年12月12日に設定登録されたものである。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べた。
(1)請求の理由
本件商標は、「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供及びこれらに類似する役務」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者により使用されている事実は発見することができなかった。また、本件商標について、専用使用権、通常使用権の登録もされておらず、したがって、これらの者による使用の事実もない。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定役務中上記役務についての登録を取り消されるべきである。
(2)被請求人の答弁に対する弁駁の理由
被請求人は、本件商標が「ぱちんこホールの提供,スロットマシーン場の提供」に使用されているので、本件審判請求は成り立たない旨を主張する。 しかしながら、上記役務と取消請求に係る役務中具体的に列記されているものとは、提供の手段、目的又は場所が相違し、業種も異なり、役務に関する業務や事業者を規制する法律が異なり、同一の事業者が提供するものではないことから、相互に非類似のものと考えられる。したがって、「ぱちんこホールの提供,スロットマシーン場の提供」は「これらに類似する役務」には含まれない。それ故、本件商標は、取消請求に係る役務には使用されていないといえる。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第27号証を提出した。
(1)請求人は、本件審判の請求対象役務を「植物の供覧,動物の供覧(41C01),映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営(41E01),映画の上映・制作又は配給(41E02),演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏(41E03),ゴルフの興行の企画・運営又は開催(41F01),相撲の興行の企画・運営又は開催(41F02),ボクシングの興行の企画・運営又は開催(41F03),野球の興行の企画・運営又は開催(41F04),小型自動車競争の企画・運営又は開催(41G04),音響用又は映像用のスタジオの提供(41H01),運動施設の提供(41J01)『及びこれらに類似する役務』」としている。
つまり、上記括弧内に表示された類似群コードの指定役務のみならず、これらに類似する役務についても本件審判請求対象役務の範囲としているものと思料する。
ところで、第41類の指定役務の一つに「娯楽の提供(Amusements)」がある(乙第1号証)。これには、上記類似群コード中の41E01,41E02,41E03,41F01,41F02,41F03,41F04,41G04が類似の役務の範囲に含まれるため、この指定役務「娯楽の提供」は、請求人の主張する「これらに類似する役務」に該当するとされるのが相当である。とするならば、この「娯楽の提供」に含まれる類似群コード41K01の指定役務「娯楽施設の提供,ぱちんこホールの提供,スロットマシン場の提供」(乙第2号証)も本件審判請求対象役務の範囲に該当しているものと思料する。
そして、本件商標は、商標権者である被請求人によって、本件審判請求対象役務に該当する「ぱちんこホールの提供、スロットマシン場の提供」などの娯楽施設の提供を行う際の標章として使用されているので、以下にその事実を立証する。
被請求人は、昭和63年7月19日に会社を設立し(乙第3号証)、同年8月26日に風俗営業許可を得て(乙第4号証)、遊技場の経営を始め、平成9年12月12日に指定役務「第41類 娯楽施設の提供など」で本件商標の商標権を取得した。会社設立から現在に至るまで間断なく当該役務を提供し続けるとともに、当該役務を提供する建物や当該役務に関する広告(チラシ)などに本件商標「ゾーン」を登録された書体及び構成で継続して使用している(乙第5号証ないし乙第23号証)。また、その間、店舗も本店の本城ゾーンのみならず、ゾーン行橋、ゾーン宗像と現在までのところ3店舗と増え、いずれも娯楽施設の提供を行っている(乙第24号証ないし乙第27号証)。
(2)以上の理由から明らかなように、本件商標は、日本国内において、間断なく商標権者である被請求人によって、本件審判請求対象役務に該当する指定役務「第41類 娯楽施設の提供」について使用されているので、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当しないものと思料する。
被請求人は、第41類の指定役務の一つに「娯楽の提供」があり、これには本件審判の請求に係る指定役務も含まれるため、請求に係る役務の「これらの類似する役務」には「娯楽施設の提供」もその範囲に該当する。被請求人は、本件商標を「ぱちんこホールの提供、スロットマシン場の提供」などの娯楽施設の提供を行う際の標章として使用している旨主張するので、以下検討する。
被請求人の提出に係る乙第3号証ないし同第21号証並びに乙第24号証及び同第25号証によれば、被請求人は、北九州市八幡区において、ぱちんこ業を営んでおり、本件審判の予告登録(平成16年4月1日)前3年以内に、本件商標を「ぱちんこホールの提供」の役務について使用していることが認められる。
ところで、本件の審判の請求に係る指定役務は、前記のとおり「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供」及び「これらに類似する役務」であって、具体的に列記されている指定役務には「娯楽の提供」は含まれていない。そうすると、請求に係る指定役務のうち「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催」が「娯楽の提供」という役務の概念に包含される役務であるとしても、「これらに類似する役務」といい得る役務は、請求に係る役務として具体的に列記された役務に類似する役務に限られることは文理上明らかである。
そこで、被請求人が本件商標を使用する「ぱちんこホールの提供」の役務が請求に係る指定商品として具体的に列記されている「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供」と類似する役務であるか否かについてみるに、「ぱちんこホールの提供」の役務とこれら列記された指定役務とは、その提供する手段、提供する目的が異なり、通常、提供する場所も異なるものである。また、提供する営業の種類も自ずと相違しており、他に、例えば、これらの役務に関する業務や事業者を規制する法律が同じであるとか、同一の事業者が提供する役務であるなどの格別の事情も見いだせない。
以上によれば、「ぱちんこホールの提供」の役務は、これら具体的に列記された指定役務と彼此相紛れるおそれのある類似の役務とは判断することができないから、本件審判の請求に係る指定役務に包含される役務とは認められない。
その他、本件審判の請求に係る指定役務について本件商標が使用されていると認め得る証拠はない。
したがって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件商標を請求に係る指定役務について使用した事実を証明していないから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定役務中、結論掲記の役務について取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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