Trademark Appeal Case
「モンスター」称呼類似と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90734(T2004−90734/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4800075号商標(以下「本件商標」という。)は、「カプセルモンスターコロシアム」の片仮名文字と「Capsule Monster Coliseum」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成16年2月19日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年9月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、以下(ア)ないし(キ)に示す登録商標(いずれも現に有効に存続しているものである。以下まとめて「引用商標」という。)と「モンスター」の称呼において類似する商標であって、その指定商品も引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品である。
(ア)登録第2697721号商標は、「モンスター」の片仮名文字を横書きしてなり、平成1年5月24日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年10月31日に設定登録されたものである。
(イ)登録第4246976号商標は、「MONSTER CENTRAL」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年10月14日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月5日に設定登録されたものである。
(ウ)登録第2095756号商標は、「MONSTER」の欧文字を横書きしてなり、昭和54年12月12日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年11月30日に設定登録されたものである。
(エ)登録第2715891号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和59年7月30日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年8月30日に設定登録されたものである。
(オ)登録第2711216号商標は、「MONSTER SOUND」の欧文字を横書きしてなり、平成3年4月17日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年11月30日に設定登録されたものである。
(カ)登録第4605487号商標は、「MONSTER POWER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年5月17日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月20日に設定登録されたものである。
(キ)登録第4303151号商標は、「モンスター」の片仮名文字と「MONSTER」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成9年10月9日に登録出願、第9類、第16類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年8月6日に設定登録されたものである。但し、指定商品中の「第9類 消防車,自動車用シガーライター」についての登録は、平成12年9月25日付け審決により無効とされ、同年12月27日に確定の登録がされ、また、同じく指定商品中の「第9類 オゾン発生器,電解槽及びその類似商品」についての登録は、平成16年9月6日付け審決により取り消され、同年11月12日に確定の登録がされている。
(2)商標法第4条第1項第15号について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、1979年に設立され、高性能のスピーカー用ケーブルを開発した。該ケーブルは、モンスターケーブルと名付けられ、コンピューター及びコンピューターゲーム用のみならず家庭用、車用及びプロ用の音声・映像コンポーネントを接続する高性能ケーブルとして、世界80ヵ国に3000以上が販売されている。その結果、「Monster」の表示は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているから、「Monster」、「モンスター」の文字を含む本件商標をその指定商品について使用するときは、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
(3)商標法第4条第1項第19号について
申立人のモンスターシリーズの各種ケーブルは、特に、米国で高く評価されている。本件商標の登録出願時及び登録査定時には、「MONSTER」、「MONSTER POWER」等の商標は、少なくとも米国において周知、著名なものとなっていた。コンピューターゲームの主たるメーカーの一つである商標権者が上記商標の著名性を認識していないとは考えられない。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内及び外国において著名商標と類似する商標であり、不正の目的をもって使用するものである。
(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり、「カプセルモンスターコロシアム」の片仮名文字と「Capsule Monster Coliseum」の欧文字を二段に横書きしてなるものであるところ、これらの文字は、同一の書体で外観まとまりよく表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「カプセルモンスターコロシアム」の称呼もきわめて冗長という程のものではない。
そうすると、本件商標は、構成文字全体をもって、一つの造語を表したと理解されるとみるのが相当であり、他に、本件商標より「モンスター」、「Monster」の各文字部分のみを分離、抽出して、称呼、観念しなければならない特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「カプセルモンスターコロシアム」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
してみると、本件商標より「モンスター」の称呼をも生ずるとし、これを前提に本件商標と引用商標とが「モンスター」の称呼において類似するとする申立人の主張は、理由がない。
また、本件商標は、前記のとおり、造語よりなるものであるから、引用商標とは観念上比較することができないものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、前記したぞれぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
以上によれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲各号証を総合すれば、申立人は、本件商標の登録出願前より、オーディオ機器、コンピューター等の各種ケーブルを取り扱っており、これらの商品に「MONSTER CABLE(モンスターケーブル)」、「MONSTER(モンスター)」等の表示(以下「引用標章」という。)が使用されていたことは認められる。
しかしながら、前記(1)のとおり、本件商標は、その構成中の「Monster(モンスター)」の文字部分のみが独立して認識される商標ではなく、引用標章とは商標それ自体相違するものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはない商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、前記(1)のとおり、その構成中の「Monster(モンスター)」の文字部分のみが独立して、把握、認識される商標ではなく、引用標章とは非類似の商標であるから、不正の目的をもって使用するものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。
(4)むすび
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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