Trademark Appeal Case
図形商標の外観非類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90664(T2004−90664/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4790839号商標(以下「本件商標」という。)は、商標の構成を別掲(1)に示すものとし、平成15年11月17日に登録出願、第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同16年6月18日に登録査定、同年7月30日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法4条1項11号及び同15号に違反してされたものであり、本件商標の登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第7号証(枝番を含む。)を提出した。
そして、申立人は、下記の3件の登録商標を引用している。
(a)登録第4372691号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年10月19日に登録出願、第35類、第36類、第38類、第39類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同12年3月31日に設定登録されたものである。
(b)登録第4519114号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年12月14日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
(c)登録第4649836号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成14年5月21日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年2月28日に設定登録されたものである。
(d)以上の3件の引用商標をまとめて引用各商標という。
2 商標法4条1項11号について
本件商標と引用各商標とは、一見して、欧文字「i」を図案化した商標であると認識し得る商標であって、この点において、外観及び観念において共通性が認められるものである。そして、本件商標の第35類及び第41類の指定役務と引用商標の指定役務とは抵触するものである。
したがって、本件商標は、商標法4条1項11号に違反して登録されたものである。
3 商標法4条1項15号について
申立人は、平成11年の「iモード」サービス開始以来、引用各商標を主たる営業として提供する役務「移動体電話による通信」及びその関連商品「電話機械器具(特に携帯用電話機械器具)」について継続して使用してきたものであり、引用各商標は、本件商標の登録出願時において、通信業界等において周知・著名性を獲得していたものである。
そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定役務について使用するときは、同役務が申立人又は申立人と組織的若しくは経済的に何等かの関係を有する者の取扱いに係る役務の如く、その出所について誤認・混同を生ずるおそれがあるというべきである。
したがって、本件商標は、商標法4条1項15号に違反して登録されたものである。
4 よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
第3 当審の判断
1 商標法4条1項11号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、楕円状図形、中央部分が厚みのある曲線状図形及び棒状図形の3つの部分からなる黒塗りの図形を若干の隙間を空けて、縦一列にして、全体としてやゝ右向きに傾斜させるように配した構成からなるものである。
他方、引用各商標は、別掲(2)に示したとおり、その図形部分は、太めにして短めの棒状図形の上下部分を緩やかな曲線をもって表し、かつ、両サイドを左右対称に2ヶ所波打たせたように表し、その上方に、横長の楕円形を該棒状図形と同じ幅になるように配した構成からなるものであって、黄色系の色で彩色されているものである。
そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、上記した各構成からみて、本件商標は、やゝ前屈みになった右向きの人物をデフォルメして表したものと容易に理解・認識し得るものであるのに対して、引用各商標は、申立人が主張しているように、欧文字の「i」をモチーフにしているとしても、該「i」の文字は、上下から圧迫され、押しつぶされたような独特な形状をもって表されているものである。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その構成態様において著しい差異を有しており、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、少なくとも、本件商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、本件商標と引用各商標とは、称呼及び観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
2 商標法4条1項15号について
上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法4条1項11号及び同15号に違反してされたものではないから、同法43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。