Trademark Appeal Case
複合商標の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90656(T2004−90656/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4789714号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリスタル」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成16年1月22日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年6月14日に登録査定、同年7月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している。
(a)国際登録第803567号商標(以下「引用商標1」という。)は、「CRYSTAL CLIC」の欧文字を横書きしてなり、2003年3月20日スイス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、第19類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2003年5月20日に国際登録、我が国においては、平成16年1月9日に設定登録されたものである。
(b)国際登録第803568号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、2003年3月20日スイス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、第19類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2003年5月13日に国際登録、我が国においては、平成16年1月9日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「クリスタル」の自然的称呼を生ずる。一方、引用各商標からは、その構成態様上、「クリス夕ル」を類否判断の基礎から排除することはできない。
そうとすれば、両商標は、同一の称呼・略称「クリス夕ル」を生じる関係にあり、商標全体としても称呼上彼此混同するおそれを免れない類似の関係にあることが明らかであり、両者の指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、「クリスタル」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標1は、前記のとおりの構成よりなるところ、「CRYSTAL」と「CLIC」の各文字は、半角程度の間隔をもって、同書、同大に外観上まとまりよく一体的に表現されており、また、引用商標2についても、別掲に示したとおりの構成からなるところ、上段に書された「crystal」と下段に書された「clic」の各文字は、同書、同大に外観上まとまりよく一体的に表現されているものである。そして、これらより生ずる「クリスタルクリック」の称呼も格別冗長という程のものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「CRYSTAL」あるいは「crystal」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、引用各商標は、その構成文字全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり、該構成文字全体に相応して「クリスタルクリック」の称呼のみを生ずるものというべきである。
してみれば、引用各商標から、単に「クリスタル」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用各商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用各商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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