Trademark Appeal Case
商標の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90738(T2004−90738/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4800548号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年2月13日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年9月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、下記とおりである。
(1)別掲(2)のとおりの構成よりなる以下の登録商標。
(ア)昭和59年2月22日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録された登録第2286631号商標(指定商品については、平成13年9月19日に指定商品の書換の登録により、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となった。)。
(イ)昭和59年2月22日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年8月19日に設定登録された登録第1976560号商標。
(ウ)昭和59年2月22日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年2月22日に設定登録された登録第2026133号商標。
(エ)昭和59年2月22日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年1月28日に設定登録された登録第1929898号商標。
(オ)昭和58年10月4日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年7月23日に設定登録された登録第1967776号商標。
(カ)昭和58年10月4日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年11月20日に設定登録された登録第2002239号商標。
(キ)平成9年1月31日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年5月8日に設定登録された登録第4144090号商標。
(ク)平成8年10月8日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月16日に設定登録された登録第4294405号商標。
(ケ)平成8年10月8日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年12月10日に設定登録された登録第4343147号商標。
(コ)平成8年10月8日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年7月10日に設定登録された登録第4165200号商標。
(サ)平成9年9月1日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同11年11月19日に設定登録された登録第4336985号商標。
(2)別掲(3)のとおりの構成よりなる以下の登録商標。
(ア)昭和52年5月31日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年9月30日に設定登録された登録第1537262号商標(指定商品については、平成15年1月22日に指定商品の書換の登録により、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となった。)。
(イ)パリ条約に基づくアメリカ合衆国を最初の出願(1972年1月31日)とする優先権の主張を伴うものとして、昭和47年6月30日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同54年2月22日に設定登録された登録第1371518号商標。
(ウ)昭和52年5月31日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年3月31日に設定登録された登録第1506782号商標(指定商品については、平成14年9月25日に指定商品の書換の登録により、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となった。)。
(エ)昭和52年5月31日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年11月25日に設定登録された登録第1635868号商標(指定商品については、平成16年9月15日に指定商品の書換の登録により、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となった。)。
(3)別掲(4)のとおりの構成よりなる以下の登録商標。
(ア)昭和58年10月14日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年8月19日に設定登録された登録第1976508号商標。
(イ)昭和58年10月14日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年11月20日に設定登録された登録第2002240号商標。
(上記の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)引用商標の著名性等について
申立人の使用する「NIKE」及び「SWOOSH(スウッシュ)」と呼ばれる図形商標(引用商標)は、その業務に係る運動用特殊靴、運動用特殊衣服等を表示するものとして、世界的に著名である。
申立人の製品は、我が国においては、株式会社ナイキジャパン(以下「ナイキジャパン」という。)を通じて販売されている。ナイキジャパンは、毎年シーズンごとにカタログを作成し、頒布し、また、テレビ等を通じて全国的に広告、宣伝をしており、引用商標は、本件商標の登録出願前より我が国においても著名であることは顕著な事実である。
(2)本件商標と引用商標の類似性について
本件商標は、左上から緩やかな弧を描くように幅が広がりながら右斜め下方向に伸び、そのまま緩やかな弧を描きながら右上に跳ねるように幅が狭くなるような構成の図形(以下「本件曲線図形」という。)と該図形に比べてきわめて小さな円図形(以下「本件円図形」という。)がその右下脇に付加されている構成となっており、本件円図形はありふれたものであるから、本件曲線図形に需要者の注意が引かれる。
一方、引用商標は、左上から左下へ弧を描くように広がりながら伸び、その左下から右上に跳ね上がるように幅が小さくなるような構成からなる商標である。
本件曲線図形と引用商標とは、曲線の左右の長さ、図形全体のカーブを描く向き又は角度等に差異があるが、いずれも弧を描く曲線であって、弧の頂点が最も太く、両端になるに従いだんだんと細くなっていくことを特徴とするものであるから、上記差異は外観上の印象に与える影響は小さいものである。
(3)出所の混同
本件商標の指定商品は、引用商標が使用される運動用特殊靴、運動用特殊衣服等と同一又は類似の商品である。
そうすると、前記(1)および(2)で述べた引用商標の著名性、本件曲線図形と引用商標の類似性及び取引の実情等を考慮すれば、本件商標に接する取引者、需要者は、直ちに引用商標を想起、連想し、本件商標をその指定商品について使用した場合は、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように誤認し、出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、両先端を細くし、中程を太くした円弧状の黒塗り図形(本件曲線図形)と小さい黒塗りの円図形(本件円図形)とを結合した図形であって、本件曲線図形は、中程の太い部分が下になるように、左の先端部は左上方向に、また、右の先端部は右上方向に向かうように描かれ、左の先端部は右の先端部よりやや長く伸びている。そして、本件曲線図形の中程の太い部分のやや右寄りの下に本件円図形を本件曲線図形に接するように配してなるものであり、本件曲線図形と本件円図形は、外観上バランスよく描かれ、一体のものとしてのみ看取されるものであって、本件曲線図形のみに着目され、本件円図形が省略されるといった構成よりなるものではない。
そうすると、本件商標より本件曲線図形のみを抽出して、これを引用商標と対比し、本件曲線図形と引用商標とが外観上類似するから、本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきである。
他に本件商標が申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標とみるべき格別の理由は見出せない。
したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはない商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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