Trademark Appeal Case
周知商標と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90340(T2004−90340/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4753831号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年6月2日に登録出願され、「AGERA」の欧文字と「アジーラ」の片仮名文字を上下2段に横書きしてなり、第35類、第42類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同16年3月5日に設定登録されたものである。
2引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4399728号商標は、「AGERE」の文字を標準文字で書してなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年5月10日に登録出願され、同12年7月14日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4621803号商標は、「AGERE」の文字を横書きしてなり、第9類、第37類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年12月21日に登録出願され、同14年11月15日に設定登録されたものである(以下、一括して「引用各商標」という。)。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)引用各商標は、申立人の業務に係る製品及び役務を表示するものとして、通信に関連する分野における需要者・取引者の間で広く認識された商標であるところ、本件商標は、この周知著名な引用各商標と外観において類似するものであるから、本件商標が付された指定役務に接した需要者は、申立人会社の業務に係る役務であるかのごとく、その出所について混同を生じるおそれがあることは明らかである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(2)また、「AGERE」なる欧文字は、申立人を示す著名な略称として認識されているものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号にも違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)周知著名性について
引用各商標の著名性を立証するための証拠として提出された甲第3号証ないし甲第11号証(枝番を含む。)は、本件商標の出願前の短い期間である2001年及び2002年のプレスリリース又は新聞記事(抜粋)、2002年度の英文のメディアスケジュール表等であって、その他は、本件商標の出願後に発行された製品カタログ又は引用各商標に対応する12カ国の登録証(写し)のみであるから、これらの証拠によっては、引用各商標が申立人の業務に係る商品又は役務に使用されていたことが認められるとしても、本件商標の登録出願前に、我が国の需要者間において広く認識されるに至っていたものとは到底認められない。
(2)著名な略称について
申立人は、本件商標が、申立人の名称「アギア システムズ インコーポレーテッド」の著名な略称「AGERE」として認識される旨主張しているが、提出された甲第3号証ないし甲第11号証(枝番を含む。)によっては、申立人が「AGERE SYSTEMS]と略称されていることが分かるとしても、申立人が「AGERE」の略称によって、我が国において著名となっていると認めることはできない。
(3)そうすると、本件商標を第42類の指定役務に使用しても、これより申立人商標等を連想・想起させることはなく、その役務が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはなく、また、他人の名称の著名な略称を含む商標と認めることもできない。
他に本件商標と引用各商標とが混同を生じさせるおそれがあると認めるに足りる事情も見出せない。
(4)まとめ
したがって、第42類「全指定商品」についての本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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