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商標「DIGITAL MUSIC BOOK」の結合商標の記述性(第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2003−16860(T2003−16860/J1))

審判番号
不服2003−16860(T2003−16860/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「DIGITAL MUSIC BOOK」
争点(論点)
結合商標の記述性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2003−16860(T2003−16860/J1)・不服)は、本件商標「DIGITAL MUSIC BOOK」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の記述性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「DIGITAL MUSIC BOOK」の文字を標準文字で書してなり、平成14年11月20日に登録出願、指定商品については当審において、同15年9月1日付け手続補正書により、第9類「電子出版物」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、本願商標は以下の(1)及び(2)の拒絶の理由に該当すると認定判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「デジタル音楽に関する本」等の意味合いを認識させる「DIGITAL MUSIC BOOK」の欧文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品中「電子出版物」に使用した場合には、上記意味合いを認識するに止まり、単に商品の品質(内容)を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記内容以外の「電子出版物」に使用したときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、登録第3121549号、登録第3192410号及び登録第4454376号の各商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「DIGITAL MUSIC BOOK」の文字よりなるところ、映画やテレビドラマに使用される音楽あるいはCD音楽アルバムなどでは、通常の楽器などのアナログ音源と異なり、コンピュータとMIDIなどのデジタル音源を使用した楽曲が使用されることが少なくない実情にあり、これらは「デジタルミュージック」、「デジタル音楽」といわれているところである。そして、2000年7月には(社)音楽電子事業協会、日本経済新聞社主催、経済産業省(当時:通商産業省)、文化庁後援により「デジタルミュージック・フェア MIDI WORLD2000」が東京ビックサイトで開催され、該フェアには、請求人(出願人)を始めローランド株式会社、株式会社コルグ、松下電器産業株式会社等が出展しており、また、「デジタルミュージックコース」を設置した専門学校も存在する事実が認められる(例えば、学校法人立志舎グループ「専門学校日本スクールオブビジネス21」)。

以上からすると、音楽に関連する業界においては、本件商標中の「DIGITAL MUSIC」あるいは「デジタルミュージック(デジタル音楽)」の各語は、「アナログミュージック(アナログ音楽)」と対峙する表現として広く使用され定着しているということができる。

そうとすれば、本願指定商品の第9類「電子出版物」が、印刷物である書籍などの本を電子化したものということができることからすると、本願商標がその指定商品に使用された場合、これに接した取引者、需要者は、該商品を「デジタルミュージック(デジタル音楽)に関する本」、すなわち「デジタルミュージック(デジタル音楽)に関する本を電子化したもの」と容易に認識するものと判断するのが相当である。

請求人(出願人)は、各種辞典類をみても「DIGITAL MUSIC BOOK」なる特定の用語や熟語は掲載されていないことから、「DIGITAL MUSIC BOOK」それ自体で特定の意味観念を備えた語、なかんずく原審認定のように「デジタル音楽に関する本」を表すものとして認識されている事実など存しない、そもそも「BOOK」とは「本、書籍」指し示す用語であり、「電子出版物」の品質等を少なくとも直接に表示するものではないことは明らかである旨主張する。

確かに、請求人(出願人)の提出に係る資料など辞書類には「DIGITAL MUSIC BOOK」という一連の語では掲載されていない。しかしながら、上述のように、「DIGITAL MUSIC」「デジタルミュージック(デジタル音楽)」の語が音楽に関連する業界において広く使用され定着しているものと認められ、また、「BOOK」の語と「電子出版物」との関連性を勘案すれば、本願商標に接した取引者、需要者が上述のように認識するに止まるといわざるを得ないから、請求人(出願人)の主張は、上記判断を左右するものではない。

そうとすれば、本願商標は、その指定商品中「デジタルミュージック(デジタル音楽)を内容とする電子出版物」について使用するときは、その品質(内容)を表示するに止まるものであり、上記以外の商品について使用するときは、商品の品質(内容)について誤認を生ずるおそれがあるといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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