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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼類似と要部認定」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−1308(T2004−1308/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2004−1308(T2004−1308/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「天海」
争点(論点)
称呼類似と要部認定
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2004−1308(T2004−1308/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「天海」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と要部認定」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「茶」及び第32類「茶を主原料とした清涼飲料」を指定商品として、平成15年3月25日に登録出願され、その後、第32類に属する指定商品については、同15年11月4日付け手続補正書により「茶を加味した清涼飲料」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3193111号商標(以下「引用商標」という。)は、「天海」の文字を横書きしてなり、平成5年9月30日登録出願、第30類「茶,みそ,食用粉類,菓子及びパン」を指定商品として、同8年8月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「AMAMI−NO」の欧文字を有する幅広の薄緑色の縦長矩形と「GREEN TEA」の欧文字を有する幅の細い緑色の縦長矩形とを背景として、該薄緑色の縦長矩形内に右斜めに傾斜した8の字状の幾何図形に重なるように「海の深層水」(該「深層水」の右側には判読不能の文字のごときものがある。)と赤色の四隅を丸めた縦長矩形内に白抜きで「天海の水」(該「天海」の右側には、判読不能の文字のごときものがある。)を上部に小さく表し、それらの下部に、青色で小さく表した「あまみ」の平仮名文字を「天」の文字と「海」の文字との間に介在させてなる青色の「天海の」の文字及び濃緑色の「緑茶」の文字とを一連に大きく縦書きした構成よりなるところ、その構成中の「天海の緑茶」の文字部分は、右斜めに傾斜した8の字状の幾何図形、「海の深層水」及び「天海の水」の各文字部分と比して極めて大きく表されているものであるから、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとしてみるべき特別の事情を見いだせないものであり、加えて、これらの文字部分から生ずる「ウミノシンソウスイアマミノリョクチャ」の称呼も極めて冗長であることから、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の大きく顕著に表された「天海の緑茶」の文字部分を捉えて、取引に当たる場合も決して少なくないとみるのが相当である。

また、前記した構成態様からなる本願商標においては、「AMAMI−NO」の欧文字は、「天海の」の文字から生ずる表音を欧文字で表したものであり、「GREEN TEA」の欧文字は、「緑茶」の文字の英語表記と認められるものである。

しかして、本願商標の構成中の「天海の緑茶」の文字は、格助詞の「の」を介して「天海」の文字と「緑茶」の文字との組み合わせからなるところ、その構成中の緑色で表された「緑茶」の文字部分は、指定商品を取り扱う業界において、「製茶の一種。茶の若葉を摘んだあと直ちに熱処理をし、みどり色を保有させたもの。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)を意味する語として取引上普通に使用されているのが実情であり、これを常に一体不可分のものとしてみるべき特別の事情を見いだせないものであるから、該「緑茶」の文字は、商品の品質を表示するものとして自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得ないというべきものである。

そうすると、本願商標は、その構成中に大きく顕著に表された「天海」の文字部分が、独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たすとみるのが相当であり、該「天海」の文字に付記的に表された「あまみ」の文字部分は、該「天海」の文字から生ずる読みを無理なく特定したものと認められるものであるから、結局、本願商標は、その構成中の「天海」の文字部分に相応して、「アマミ」の称呼を生じ、これよりは、特定の観念を生じない造語とみるのが相当である。

他方、引用商標は、前記したとおり、「天海」の文字を書してなるところ、その構成中の「天」の文字は、一般に親しまれた成語の「天草」、「天の川」、「天橋立」の「天」の文字部分を「アマ」と称呼し、また、その構成中の「海」の文字は、一般に親しまれた成語の「熱海」、「鳴海」、「晴海」の「海」の文字部分を「ミ」と称呼する例に倣い、引用商標は、その構成文字に相応して、「アマミ」の称呼を生ずるとみるのが相当であり、これよりは、特定の観念を生じない造語といい得るものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念については両商標がいずれも造語とみられることから、比較することができないとしても、「アマミ」の称呼を同じくする場合のある類似の商標とみるのが相当であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一の商品を含むものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、他の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例は、商標の構成等において本願とは事案を異にするものであり、その判断が本願の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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