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結論

勝訴(請求認容)

商標「MuVo」と「ヌーボ」の称呼の語頭音の識別力(第4条第1項第11号|審判不服2002−20007(T2002−20007/J1))

審判番号
不服2002−20007(T2002−20007/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MuVo」引用商標「ヌーボ」
争点(論点)
称呼の語頭音の識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2002−20007(T2002−20007/J1)・不服)は、本件商標「MuVo」と引用商標「ヌーボ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の語頭音の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「MuVo」の欧文字を標準文字により表してなり、第9類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年7月14日に登録出願されたものである。

そして、その指定商品及び指定役務については、平成17年4月21日付け、同年8月17日付け、同年9月2日付け及び同年9月14日付けの手続補正書により、最終的に以下のとおりに補正されたものである。

第9類「コンパクトディスクプレイヤー,録音済のコンパクトディスク,増幅器,スピーカー,マイクロホン,音声送信装置,録音装置,音声再生装置,スピーカーシステム,MP3プレイヤー,MP3レコーダー,音声周波機械器具,電気通信機械器具」

第35類「広告,商品の販売に関する情報の提供,郵送・電話又はインターネットによる通信販売の注文・発注に関する事務処理の代行」

第38類「通信ネットワークを利用した電子計算機端末による通信,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,電子メールによる通信」

第41類「オンラインによる音楽及び動画の提供並びにこれらに関する情報の提供,オンラインによる音楽の教授(個別指導による場合を含む。)」

第42類「音楽の学習用又は作曲用の電子計算機用プログラムの提供,電子データの復号化又は暗号化の代行,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,コンピュータプログラムの変換及びコンピュータデータの変換(媒体からの変換でないもの),音響又はビデオ映像その他の映像の内容・データの復号化及び分析の代行,コンピュータによるデータベースの検索代行」

第2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、(1)本願商標は、以下の(ア)ないし(ウ)の登録商標と商標が類似し、指定商品も同一又は類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。(2)本願商標の指定商品及び指定役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められず、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定したものとは認められないから、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない、旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

(ア)引用登録第2706861号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ヌーボ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和61年2月19日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年5月31日に設定登録されたものである。

(イ)引用登録第4085857号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ムーボ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成6年10月31日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年11月28日に設定登録され、その後、指定商品中「電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」については、指定商品の一部放棄がなされ、平成14年11月22日付けで、その抹消登録がされているものである。

(ウ)引用登録第4085858号商標(以下「引用商標3」という。)は、「MOVO」の欧文字を横書きしてなり、平成6年10月31日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年11月28日に設定登録され、その後、指定商品中「電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」については、指定商品の一部放棄がなされ、平成14年11月22日付けで、その抹消登録がされているものである(以下、上記(ア)ないし(ウ)の商標をまとめて「引用商標」という。)。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

まず、本願商標と引用商標1との類否について判断するに、本願商標は、前記のとおり「MuVo」の欧文字よりなるものであるから、該文字に相応して「ムーボ」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。

これに対し、引用商標1は、「ヌーボ」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して、「ヌーボ」の称呼を生ずること明らかである。

そこで、本願商標から生ずる「ムーボ」と引用商標1から生ずる「ヌーボ」の称呼とを比較するに、両者は、何れも長音を含めて3音の短い音構成からなり、しかも、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ム」と「ヌ」の音を異にするから、それぞれを一連に称呼しても互いに相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。

また、両者は、外観においても区別し得る差異を有するものであるし、さらに、観念においても本願商標は特別の観念を有しない造語と認められるから、比較すべくもない。

したがって、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似しないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとすることはできない。

次に、本願商標と引用商標2及び引用商標3との類否について判断するに、本願商標の指定商品は前記のとおり補正された結果、引用商標2及び引用商標3の指定商品とは非類似の商品となったと認められるものである。

したがって、両者の商標の類否について判断するまでもなく、その指定商品において類似しないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

2 商標法第6条第1項及び同第2項について

本願商標は、その指定商品及び指定役務について、前記のとおり補正された結果、指定商品及び指定役務の内容が明確になったものと認められ、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従ったものと認め得るものである。

してみれば、本願商標の指定商品及び指定役務は、商標法第6条第1項及び同第2項の規定の要件を具備するものとなったから、この点に関する拒絶の理由も解消した。

3 結語

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れないものであるか、または解消したものである。

さらに、同法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しないとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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