Trademark Appeal Case
結合商標の品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−14527(T2000−14527/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「シリコーンリムーバー」の片仮名文字を標準文字で横書きしてなり、第5類「歯科材料」を指定商品として、平成10年9月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、「シリコーンリムーバー」の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、「シリコーン」は、容易にシリコンを認識させるものであり、本願指定商品との関係においては、「(歯科用の)シリコンに用いるリムーバー」との意味合いを認識させるものであり、これには例えば「シリコン印象材を石膏幕型から取り外すのに用いるリムーバー」があるから、これを本願指定商品に使用するときは、あたかも、上記意味合いに相応する商品であるかのごとく、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「シリコーンリムーバー」の文字よりなるものであるところ、構成前半の「シリコーン」の文字は、「高分子有機ケイ素化合物の総称」(現代用語の基礎知識2005 自由国民社)として親しまれた語であり、食品の包装紙、シールの裏紙、フライパン、歯型とり、等々、多岐にわたった用途に使用される基礎材料であることは、一般に広く知られており、後述の「自動車の汚れ落とし」の材料としても広く使用されているものであることが認められる。
また、構成中後半の「リムーバー」の文字は、一般的には「ペンキなどの剥離剤」(カタカナ語辞典第2版 三省堂)を意味する語であるが、塗料用にとどまらず、ネイルエナメルの剥離剤、自動車の汚れ落としとしても広く一般に使用されているものである。
してみれば、本願商標「シリコーンリムーバー」は、全体として、その用途がシリコーンを対象とするかシリコーンを材料とするかにかかわらず、そのような「剥離剤」であることを容易に看取させるものであり、これを本願指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、あたかも、かかる原材料又は用途を有する「剥離剤」であると認識させるものであるから、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、これと同趣旨で、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
なお、請求人は、本願の指定商品の需要者は、歯科医師及び歯科技工士であり、歯科医師は、化学的知識に長け、歯科技工士も歯科材料の取扱いは、歯科医師を通じて行っているため、塗料分野で使用される「リムーバー」と品質を誤認するようなことはあり得ない旨主張しているが、化学的知識に長けているからこそ「リムーバー」が「剥離剤」であることを認識している蓋然性があり、また、「リムーバー」は、上記認定のとおり、塗料分野のみならず、他の分野においても一般的に「剥離剤」を意味するものとして使用されているものであるから、かかる主張は採用し得ない。
よって、結論のとおり審決する。
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