結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30723(T2004−30723/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4217980号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年10月17日に登録出願、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,バンダナ,保温用サポーター,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、同10年12月4日に設定登録されたものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第25類「セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽及びこれらに類似する商品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べた。
本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても上記指定商品について使用されていない。
よって、当該商品に係る本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
乙第1号証の通信販売用商品カタログは、1999年(平成11年)の秋冬号であり、カタログ有効期限も2000年(平成12年)2月29日までとなっている。したがって、当該カタログは、本審判の請求登録日である平成16年6月23日前3年以内における本件商標の使用を証明する証拠とはなり得ない。
なお、被請求人は、カタログ有効期限後においても注文があれば商品の販売がなされるのがカタログ通販の実情である旨述べているが、本件商標を付した商品が前記有効期限後に現実に販売された事実を証明する具体的な証拠は一切提出されていないことから、当該主張を認めることはできない。
乙第2号証の通信販売用商品カタログにおいては、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる商標は一切使用されていない。
なお、乙第2号証の商品カタログ中に、乙第1号証の商品カタログに掲載された商品と同型の商品が掲載されているとしても、同型商品が必ずしも同一の商標を付して販売されるとは限らず、当該事実をもって本件商標が乙第2号証の商品カタログの頒布時においても現実に使用されていたことを推認することはできない。また、乙第1号証の商品カタログにおいては、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していると認められるものの、乙第2号証の商品カタログにおいては当該商標を敢えて使用しておらず、かつ、使用をしていないことについて正当な理由があるとも認められない。
乙第3号証によれば、被請求人が2001年(平成13年)10月に「イマージュショップ竹下通り店」を東京原宿にオープンしたことは認められるが、当該事実をもって本件商標が本審判の請求登録日前3年以内に使用されていたことを立証することはできない。
以上、乙第1号証ないし同第3号証をもってしては、本件商標が本審判の請求登録日前3年以内に現実に使用されていたことを客観的に証明するものではない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出した。
乙第1号証は、「イマージュコレクション1999Autumn&WinterVol.31」のカタログである。このカタログにおいて、「ホップラン・コレクション」の「ワイヤーブラ及びショーツ」の各商品が掲載されているが、これらの商品が通信販売されていたのである。当該カタログ中、特に、11月の「アシメトリーのポイント刺繍が新しい。素肌にフィットする伸縮素材だから、身に着けるたび楽しい気分に!」のキャッチフレーズの「ワイヤーブラ及びショーツ」に注目されたい。
乙第2号証は、「バジェットイマージュコレクションVol.28 2001.7.31」のカタログである。このカタログにおいて、4の「HOP LUN ワイヤーブラ&ショーツセット ¥2,900」が掲載されている。この「ワイヤーブラ&ショーツセット」は、上記の乙第1号証の11月の「ワイヤーブラ及びショーツ」と同一商品であること明らかである。
このように、このカタログは、2001年7月31日に、本件商標が「ワイヤーブラ及びショーツ」について使用されていた事実を証明するものである。
なお、念のため付言すると、乙第2号証のカタログの表紙に、「2001.7.31カタログ有効期限」との記載があるが、これはこの日に販売が即中止されるというものではなく、注文があれば、同カタログに掲載されている「ワイヤーブラ及びショーツ」は、その有効期限日以降も販売されるというのがカタログ通販の実情なのである。
乙第3号証は、シムリー(イマージュ・ブランカフェ等)の企業情報についてのものである。この情報によれば、2001年10月に、シムリーは、「イマージュショップ竹下通り店」(1号店)を東京原宿にオープンしたのである。
このように、シムリーは、この「イマージュショップ竹下通り店」においても、上述の「HOP LUN ワイヤーブラ&ショーツセット」を販売していたのであり、現在も、シムリーは、この「イマージュショップ竹下通り店」において、営業を行っている。
このように、カタログ通販だけではなく、「イマージュショップ」においても、本件商標を付した「ワイヤーブラ及びショーツ」が販売されていた事実が存在するのである。
したがって、本件商標が本件審判請求の登録前3年以内に日本国において、第25類「セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽及びこれらに類似する商品」について使用されていないとの請求人の主張は、理由がないものといわざるを得ない。
商標法第50条の商標登録の取消審判にあっては、その登録商標の使用をしていないことについて正当な理由がある場合を除いて、その審判の請求の登録(本件の場合は平成16年6月23日)前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れないとされている。
(1)そこで、被請求人が提出した乙各号証をみるに、
(ア)乙第1号証は、「IMAGE(イマージュ)COLLECTION 1999Autumn&Winter Vol.31」と題するカタログであるところ、その表紙の左下には、「カタログ有効期限 2000年2月29日まで」と表示されており、17頁には、左欄に本件商標と同一の態様からなる商標が大きく表示され、その下部には、やゝ小さいものの「HOP LUN COLLECTION」と一連に横書きされた商標が表示され、9月から翌年の2月まで、順次、配送される「ワイヤーブラ及びショーツ」の各商品の写真が商品説明とともに掲載されている。
(イ)乙第2号証は、「Budget(バジェット) IMAGE COLLECTION Vol.28」と題するカタログであるところ、その表紙の右上には、Vol.ナンバーの下部に「2001.7.31/カタログ有効期限」と表示されており、10頁の4の項には、「HOP LUN」と一連に横書きされた商標のもとに、「ワイヤーブラ&ショーツセット」の商品表示がなされ、商品説明とともに商品の写真が掲載されている。
(ウ)乙第3号証は、「シムリー(イマージュ・ブランカフェ等)ついての企業研究」と題するインターネット(http://www.geocities.jp/nonbiri_syuhu/sub25.htm)上に掲載された企業情報の抜粋であるが、これによれば、株式会社シムリー(被請求人)は、1984年10月に「イマージュコレクション」カタログを創刊し、頒布会システムによる販売を開始、1988年3月「イマージュコレクション」の頒布会システムを月指定予約販売システムに変更と記載されている。
(2)以上のことから、乙第2号証及び同第3号証によれば、被請求人は、同人に係る「Budget(バジェット) IMAGE COLLECTION Vol.28」と題するカタログに、本件商標と社会通念上同一と認められる「HOP LUN」と一連に横書きされた商標を付した商品「ワイヤーブラ&ショーツセット」を掲載して、少なくとも、本件審判の請求の登録日(平成16年6月23日)前3年以内である2001年(平成13年)7月31日までは、該カタログを取引に供していたものと認めることができる。
そして、該商品は、商品説明及び写真からみれば、乙第1号証に掲載されている11月配布の「ワイヤーブラ及びショーツ」と同一の商品と認められるものであり、乙第1号証のカタログにおいては、本件商標と同一の商標の表示とともに、「HOP LUN COLLECTION」と一連に横書きされた商標も表示されていたことが認められる。
とすれば、乙第1号証のカタログは、本件審判の要証期間前に、その有効期限が切れてはいるが、カタログの掲載商品を適宜、追加・変更しながら、商品販売を継続していくカタログ通信販売の実情に照らしてみると、「HOP LUN」と一連に横書きされた商標は、乙第1号証のカタログが制作・頒布された当時から、本件商標と同一の出所表示機能を果たす商標として使用されてきたものとみるのが相当である。
(3)なお、請求人は、乙第2号証の通信販売用商品カタログには本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる商標は一切使用されていない旨主張しているので、この点について検討するに、
本件商標は、上段に表された欧文字「H」と「P」とに挟まれた図形部分は、渦巻き状に表現されているが、近年、構成文字の一部をデザイン化したり、図形をもって表現することが少なくない実情にあることからみれば、前記図形部分は、左右に配された欧文字「H」及び「P」と相まって欧文字「O」を表したものと容易に看取し得るものである。
そうとすれば、本件商標は、「HOP」「LUN」の各文字を上下二段に纏まりよく一体的に表されたものであって、これより「ホップラン」の一連の称呼をもって取引に資するものとみるのが相当である。
一方、乙第2号証のカタログにおいて使用されている商標は、通常の書体からなる「HOP LUN」の欧文字を一連に横書きしたものであるから、請求人が主張しているように、本件商標と同一の商標が使用されていたとはいえない。
しかしながら、商標の使用は、商標を付する対象に応じて、適宜に変更を加えて使用されるのがむしろ通常であり、本件の場合も、上記の如く、その表現方法に若干の差異があるとしても、本件商標も使用に係る商標も、いずれも「HOP」と「LUN」からなるものと認識され、「ホップラン」という同一の称呼を生ずるものと認められるから、商標の持つ出所表示機能自体に差異はなく、この程度の変更がなされているとしても、社会通念上同一と認識し得る範囲内の商標の使用と認めて差し支えないものというべきである。
そうしてみると、請求人の上記主張は、採用することができない。
(4)してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を本件審判の請求に係る第25類の指定商品中に含まれる「ワイヤーブラ&ショーツセット」について、商品の出所表示機能を果たす商標として使用していたものといわなければならない。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る第25類「セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽及びこれらに類似する商品」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。