結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2001−10887(T2001−10887/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「元気応援隊」の文字を標準文字で横書きしてなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年5月25日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同13年5月10日付け手続補正書により、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス」と補正されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4452166号商標(以下「引用商標」という。)は、「元気応援隊」の文字を横書きしてなり、第30類「クッキー,その他の菓子及びパン,コーヒー豆,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として、平成11年12月24日に登録出願、同13年2月9日に設定登録されたものである。
原査定において本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した本願商標に係る指定商品は、第32類「飲料用野菜ジュース」である。
これに対し、原査定において本願を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した引用商標に係る指定商品は、第30類「アーモンドペースト」である。
そこで、「飲料用野菜ジュース」と「アーモンドペースト」とが、互いに類似する商品であるか否かについて、以下検討する。
まず、商標法第4条第1項第11号に規定する指定商品が類似のものであるか否かは、取引の実情、即ち、生産部門、販売部門、商品の原材料及び品質、用途、需要者の範囲が一致するかどうか、完成品と部品との関係にあるかどうか等を総合的に考慮して判断をすべきであり、結局、その類否は、2つの商品に同一又は類似の商標が使用された場合、これに接する取引者、需要者が商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるかどうかにより判断すべきものである。
(1)取引の実情について
(ア)原材料及び品質
「飲料用野菜ジュース」とは、例えば、「農林関連企業の現状と問題点実態調査報告書第2編日本食品包装研究会」(昭和)43年6月ビー・シー出版株式会社委託発行)中の「表2−4清涼飲料の分類」において「大分類/果実飲料」の「中分類/果汁の入らないもの」中「野菜の搾汁又は搾汁入り」の「小分類/トマトジュース、野菜ジュース」の記載、及び「最新ソフトドリンクス」(平成15年9月30日株式会社光琳発行)の「1.2清涼飲料水の種類(日本における分類)」の「(7)野菜飲料」に「野菜ジュース」があり、その説明に「トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、にんじんジュース、にんじんミックスジュースを除く野菜100%ジュース。」の記載があることからすると、「野菜の搾汁を原材料とし果汁の入らない飲料」であることが窺える。
一方、「アーモンドペースト」とは、「パン・洋菓子事典」(昭和55年9月10日株式会社製菓実験社初版発行)によれば、「パート・ダマンド。アーモンド1に対し砂糖を配し、これに卵かブドウ糖を十分に添加したペーストのこと。」である。
そして、「洋菓子材料の通信販売サイト〔tfoods.com〕」のホームページ(http://www.tfoods.com/cafe/dictionaly/dictionaly.html)には、「パート・ダマンド」の項目に「マジパン」の記載、「LA MER」の「Making a Western−style cake」の「用語集」のホームページ(http://www.shonan-lamer.co.jp/making/wording/yougo_h.html)には、「パート・ダマンド・クリュ」の項目に「アーモンドペーストの一種。「クリュ」とは、「生の」という意味。」の記載、さらに、「SWEET CAKES/美味しいケーキの豆知識」のホームページ(http://ukifunes.hp.infoseek.co.jp/Cterm/htm)には、「ローマジパン」の項目に「アーモンドペーストの一種」の記載があることからみると、「マジパン」や「ローマジパン」の表示で販売されている商品も「アーモンドペースト」の一種ということができる。
そうすると、「飲料用野菜ジュース」は、「野菜の搾汁を原材料とする液体状のもの」であるのに対し、「アーモンドペースト」は、「アーモンドを原材料とするペースト状のもの」であるから、両商品は、互いに原材料、品質が全く相違するものである。
(イ)用途
「飲料用野菜ジュース」は、業務用は、飲食店の客に提供するためのものであり、また、一般用は、一般大衆に販売するためのものであるが、いずれも飲料とされるものである。
一方、「アーモンドペースト」は、業務用は、製菓製造業者が菓子を製造するための、あるいは、店内で販売・提供用に飲食店が菓子を製造するためのものであり、また、一般用は、一般大衆が自宅で菓子を作るためのものであるが、いずれも製菓材料とされものである。
そうすると、「飲料用野菜ジュース」の用途は、「飲むため」であるのに対し、「アーモンドペースト」の用途は、「菓子を作るため」であるから、両商品は、用途が全く相違するものである。
(ウ)生産部門
「飲料用野菜ジュース」は、主に飲料製造業者によって製造されている実情にあることは、例えば、「改訂第7版/1995年4月現在 会社別・製品別 市販加工食品成分表」(平成7年5月10日 女子栄養大学出版部 初版発行)の「2嗜好飲料類」の項目中の「野菜系飲料」のところに、「株式会社アーデン」、「株式会社伊藤園」、「カゴメ株式会社」、「カルピス食品工業株式会社」、「キッコーマン株式会社」、「キリンビバレッジ株式会社」、「ゴールドパック株式会社」、「サントリー株式会社」、「ダイドードリンコ株式会社」、「宝酒造株式会社」、「株式会社ナガノトマト」、「株式会社明治屋」、「株式会社ヤクルト本社」の記載があることから、窺い知ることができる。
一方、「アーモンドペースト」は、主に製菓材料製造業者あるいはナッツ類の加工業者によって製造されている実情にあることは、例えば、以下にあげるインターネットの情報から、窺い知ることができる。
(a)「ソジマ社(イタリア)」のホームページ(http://www.ice-tokyo.or.jp/dop/jfood/085_i.html)には、「取扱製品:オーガニック・アーモンド(ペースト、パウダー)」及び「現在、当社はあらゆるタイプのアーモンドの販売・提案を行うことができます。」の記載。
(b)「Love Story」のホームページ(http://www.bellissimo.jp/bellissimo/shouhin/dolce/cs_15.htm)には、「カフェ シチリア社(イタリア)」の「アーモンドペースト」の紹介があり、「1982年焼き菓子の老舗。・・現在では、柑橘類、アーモンド、ピスタチオ、いちじく、さぼてんなど、・・・を原材料に使ったジャムやマーマレードをメインに製造。」の記載。
(c)「洋菓子材料の通信販売」のホームページ(http://www.tfoods.com/shop/cargo/DATA/sub/0702.html)には、「バビ(イタリア)/アーモンドペースト・スペシャル」の紹介があり、「イタリア産のアーモンドを使用し低ロースト加工で仕上げたアーモンドペーストです。」の記載。
(d)「大東カカオ株式会社」のホームページ(http://www.daitocacao.com/product/index.html)には、「洋菓子づくりに欠かせないアーモンド加工品」に「ローマジパンペースト」の記載。
(e)「楽天/お菓子の・パン作りの材料」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/profoods/559555/559565/568700)には、「ジャパンホームメードケーキチェーン」の「マジパンペースト」及び「三啓」の「ローマジパン」の記載。(「ジャパンホームメードケーキチェーン」(「History of AWAJIYA」のホームページ(http://www.kk-awajiya.com/int/aboutawajiya.html)には、「昭和44年3月家庭用菓子材料部のジャパンホームメイドケーキチェーン、jhcを新設。」の記載。)
(f)「Inter− Food Osaka 2004」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/profoods/559555/559565/568700/570502)には、「出展社一覧」の「東洋ナッツ食品株式会社」の出展製品として「アーモンドペースト」の記載、「東洋ナッツ食品株式会社」のホームページ(http://www.toyonut.co.jp/gaiyo/enkaku.html)には、「昭和58年 当社が開発したアーモンドペーストの発表を行い・・・」の記載。
そうすると、「飲料用野菜ジュース」の生産部門は、飲料製造部門であるのに対し、「アーモンドペースト」の生産部門は、製菓材料製造部門であるから、両商品は、互いに生産部門が相違するものである。
(エ)販売部門
「飲料用野菜ジュース」は、業務用は、野菜ジュース製造業者が直接販売するか、あるいは業務用野菜ジュースの販売を取扱う業者を介して販売され、また、一般用は、一般大衆向けに野菜ジュースの販売を取り扱う店、例えば、スーパーマーケット・コンビニエンスストア・デパート・小売店等の飲料陳列棚において販売されるほか、いろいろな場所に設置されている飲料の自動販売機においても販売されている。そして、最近では、業務用、一般用いずれも、インターネットホームページ上においても販売されている。
一方、「アーモンドペースト」は、業務用は、製菓材料製造業者が直接販売するか、あるいは業務用製菓材料の販売を取り扱う業者を介して販売され、また、一般用は、一般大衆向けに製菓材料の販売を取り扱う店、例えば、スーパーマーケット・デパート・小売店等の製菓材料の陳列棚において販売されている。そして、最近では、業務用、一般用いずれも、インターネットホームページ上においても販売されている。
このことは、以下にあげる、インターネット情報から、その一端を窺い知ることができる。
(a)「GRAND CHEF」のホームページ(http://www.webgrandchef.com/dgf\chocolat.htm)の「DGF プロが作ったプロの為の製菓材料」の中に、「CS アーモンドペースト ピュア」の記載。
(b)「楽天/代官山ラ・パティスリー/イル・ブルー・シュル・ラ・セーヌ/本当に美味しいお菓子作りは材料と器具選びが大切なんですよ!/弓田亨が選んだ秀逸な素材」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/ilpleut/498095/)に「アーモンド・ロースト・ペースト」の記載。
(c)「楽天/家庭で作るお菓子・パンの材料と世界と日本のこだわり食品の店/プロフーズ」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/profoods/index.html)の「お菓子・パン作りの材料」中「アーモンド・アーモンド加工品」に「ローマジパン」、「マジパンペースト」の記載。
(d)「楽天/お菓子材料・器具の専門店/KIKUYA」のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/kikuya)には、「マジパンペースト」の記載。
そうすると、「飲料用野菜ジュース」の販売部門は、主に飲料販売部門であるのに対し、「アーモンドペースト」の販売部門は、主に製菓材料販売部門であるから、両商品は、互いに販売部門が相違するものである。
(オ)需要者
「飲料用野菜ジュース」は、業務用は、飲料を提供する飲食店、一般用は、一般大衆が需要者である。
一方、「アーモンドペースト」は、業務用は、製菓製造業者、あるいはケーキやクッキーを店内において提供あるいは販売する飲食店、一般用は、自宅でケーキ、クッキー等の菓子をホームメードする一般大衆である。
そうすると、「アーモンドペースト」の需要者は、業務用では、製菓製造業者であるところが、「飲料用野菜ジュース」の需要者と大きく相違するところである。また、両商品の需要者が、飲食店や一般大衆を需要者とする場合においても、「アーモンドペースト」の方は、製菓材料を必要とする者が需要者となるという点において、需要者層の範囲が特別に限定されるものであるから、両商品の需要者は、互いに相違するものということができる。
(カ)完成品と部品との関係にあるかどうか
「飲料用野菜ジュース」は、そのまま飲料に用いる完成品であるのに対し、「アーモンドペースト」は、主に菓子等の原材料として使用される半加工製品であることは、例えば、インターネットホームページに、「新商品インフォ〈亀田製菓株式会社〉」のホームページ(http://www.kamedaseika.co.jp/information/lineup/new0523_01.html)における「おつまみ」アーモンド揚げせん」の「原材料表示」の項目に「アーモンドペースト」の記載、「株式会社東ハト/東ハトからのお知らせ」のホームページ(http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=95568&lindID=4)における「キャラメルコーンアーモンド味」の「商品原料」の項目に「アーモンドペースト」の記載、及び「生チョコレート〔ジャンドゥーヤ〕」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/nama/choko/0312iy/)における「アーモンドペーストを贅沢に練り込みました。」の記載からも認められる。
そして、「飲料用野菜ジュース」と「アーモンドペースト」が、前記した各商品の品質、用途からみて、合体して同一の製品になることは一切ないといえるものであるから、完成品と部品の関係になることはないとみるのが相当である。
(2)「類似商品・役務審査基準〔国際分類第8版対応〕特許庁商標課編」における商品の関連性について
「商品及び役務の区分解説〔国際分類第8版対応〕(特許庁商標課編)」(以下「商品区分解説」という。)によれば、「飲料用野菜ジュース」は、第32類の「主としてアルコールを含有しない飲料及びビール」に属し、その関連商品(「関連商品」とは、解説すべき商品(例えば、「飲料用野菜ジュース」)と関係の深い商品(「商品区分解説」凡例より)以下同じ。)は、「調理用野菜ジュース(第29類)」及び「オレンジジュース、トマトジュース等の果実飲料(第32類)」と記載されているものであるのに対し、「アーモンドペースト」は、第30類「加工した植物性の食品(他の類に属するものを除く。)及び調味料」に属して、その関連商品は「チョコレートスプレッド ピーナッツバター ひき割りアーモンド等の加工野菜及び加工果実(第29類)及び「コプラ(第31類)」と記載されているものである。
そうすると、両商品は、互いに関連商品の概念には含まれないものである。
上述した(1)取引の実情及び(2)商品の関連性を考慮するならば、本願の指定商品中の「飲料用野菜ジュース」と引用商標の指定商品中の「アーモンドペースト」は、原材料を全く異にし、その用途において大きく相違し、その取扱い業者、生産及び流通経路並びに主たる需要者をも異にし、その商取引の競合性にも乏しいものなので、それらの商品に同一又は類似の商標を使用しても、これに接する取引者、需要者が、同一営業主の製造又は販売に係る商品であると誤認混同されるおそれがないと認められることから、これらの商品は、互いに非類似の商品に当たると解するのが相当である。
してみれば、たとえ、本願商標と引用商標とが商標において同一又は類似するとしても、その指定商品において類似しない以上、その出所について混同のおそれはないとみて差し支えないから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
したがって、前記法条の規定を理由に本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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