結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2004−89025(T2004−89025/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4483597商標(以下「本件商標」という。)は、「そうけんななちゃ」の平仮名文字と「爽健七茶」の漢字とを上下二段に横書(漢字の部分は、平仮名部分に対して圧倒的顕著に表してなる。)してなり、平成12年7月13日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同13年6月22日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の登録は無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第17号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
請求人は、自己の所有に係る「そうけんびちゃ」の平仮名文字と「爽健美茶」の漢字とを上下二段に横書(漢字の部分は、平仮名部分に対して圧倒的顕著に表してなる。)してなり、平成5年8月12日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同10年1月30日に設定登録された登録第3368766号商標(以下「引用商標」という。)を引用して、本件商標は、引用商標と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
仮に、本件商標が引用商標の画一的一般的類似範囲に属さないとしても、商標「爽健美茶」の著名性等の事情に鑑みれば、本件商標がその指定商品に使用されるときは、商品の出所について混同を生じるおそれがあるといえる。
請求人は、その日本法人である日本コカ・コーラ株式会社の下において商品を販売するボトラーによって、商標「爽健美茶」に係る茶飲料を約10年間にわたり販売し続け、莫大な費用をかけた宣伝活動ともあいまって、近年の茶系飲料人気の中、「爽健美茶」は、市場において高いシェアを維持している(甲第14号証及び同第15号証)。日経リサーチ社の調査結果によると、「爽健美茶」は、既に95年には推定2200万ケース販売され、認知度も3位に付けている(甲第16号証)。また、売れ筋の商品のランキングサイトとして著名な「ranking ranqueen(ランキンランキン)」によると、2004年4月現在において、お茶の部門で売上ランキング1位を記録している(甲第17号証)。
以上より、「爽健美茶」の商標が著名となっていることは明らかであると考える。
また、両商標は、外観及び称呼において近似していることは上述のとおりである。さらに、引用商標中「爽」、「健」の各文字は、「爽やかさ」、「健やかさ」を意味する文字であるから、「爽」、「健」の文字を共通とする本件商標は、観念においても引用商標と近似する。
したがって、仮に本件商標が引用商標と類似しないとしても、上記事情の下で本件商標を付した商品が市場に出現する時には、一般需要者は、自己の記憶に強く印象づけられている著名商標「爽健美茶」を容易に連想し、商品がコカコーラ社の製造販売に係る姉妹商品等であるかのごとく出所について混同が生じるおそれがあるといえる
以上のように、本件商標は、少なくとも商標法第4条第1項第15号にいう他人(請求人等)の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標に該当するものである。
(3)結び
以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は同第15号に該当するから、商標法第46条第1項の規定により、登録を無効とされるべきものである。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出した。
本件商標は、引用商標とは非類似であり、また、商品の出所の混同を生ずるおそれもなく、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものではない。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「爽健七茶」の漢字を大きく表し、その振り仮名と見られる「そうけんななちゃ」の平仮名文字をそれぞれに相当する漢字の上部に配してなるのに対し、引用商標は、前記のとおり「爽健美茶」の漢字を大きく表し、その振り仮名と見られる「そうけんびちゃ」の仮名文字をそれぞれに相当する漢字の上部に配してなるものである。
そして、請求人は、本件商標の構成中の「七茶」の部分が「七種類の茶葉をブレンドしていることを認識させる自他商品識別力の弱いものである」旨述べ、また、引用商標の構成中の「美茶」の部分が「商品の効能を暗示する自他商品識別力の弱いものである」旨述べて、両商標の要部は、その余の「爽健」にあると主張している。
しかしながら、「爽」の文字は「さわやか」を意味し、「健」の文字は「すこやか」を意味するそれぞれ親しまれた漢字であり、また、これに続く「七」「茶」も「美」「茶」も同様に親しまれた漢字であり、これらを連綴して「爽健七茶」「爽健美茶」と表してみても、各文字が軽重の差なく一体的に結合し、格別の観念の生じない造語を形成しているものと見るのが相当であり、また、これより生ずると見られる「ソウケンナナチャ」「ソウケンビチャ」の各称呼も格別冗長なものということができないから、本件、引用の両商標は、全体として「爽健七茶」「爽健美茶」とのみ把握されるものと見るのが自然であって、請求人の上記主張は、採用することができない。
そこで両商標を比較するに、本件商標と引用商標の各平仮名部分は、上記認定のとおり、振り仮名としての機能を果たすにすぎないから、付記的であり、両商標にあって自他商品の識別機能を果たすのは、圧倒的顕著に表された漢字部分にあるものというを相当とし、外観上においては、漢字四文字中の第3番目の文字「七」と「美」の差異により、相紛れるおそれのない程度に相違する。
また、観念においては、本件商標と引用商標とが「爽健」と「茶」の文字を共通にしているところから、両商標が看者にやや似通った印象を与えるところがあるとしても、上記「七」と「美」の差異があることは明白であり、何ら共通の観念を見いだすことはできないものである。
次に、両商標を称呼上より見るに、本件商標からは、「ソウケンナナチャ」の称呼、また、その指定商品との関係において「ソウケンナナ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標からは、同様に「ソウケンビチャ」及び「ソウケンビ」の称呼を生ずるものというべきであるから、該称呼は、構成音に明らかな差異が認められ、明瞭に聴別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものということができない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
請求人の提出に係る証拠によれば、平成5年9月に発売された「爽健美茶」は、10年以上の販売実績があり、平成16年4月現在、茶飲料の中で売上がトップであったことが認められる。
しかしながら、本件商標と「爽健美茶」商標が類似するものでないこと上述のとおりであり、その他、両商標間に誤認混同の生じる理由は見いだせないといわざるを得ないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接した取引者・需要者が、これより「爽健美茶」商標を連想・想起し、当該商品を請求人又は請求人と何らかの関係を有する者の業務にかかる商品であるかのように、その商品の出所について混同するおそれはないものと認められる。
(3)結び
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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