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Trademark Appeal Case

複合商標の一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−21376(T2003−21376/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「EPO FLOW」の文字を標準文字で書してなり、第9類「流量計およびその他の測定機械器具,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成15年2月12日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、本願商標は次の(1)ないし(3)に該当すると認定、判断して、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、国際機関である「欧州特許機構及び欧州特許庁」を表示する標章であって、経済産業大臣が指定するもの(平成6年4月26日通商産業省告示第303号)と同一又は類似のものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第3号に該当する。

(2)本願商標は、標準文字で「EPO FLOW」と表してなるが、該構成中「FLOW」の欧文字は「FLOWMETER(流量計)」の意味合いを認識させる語として一般に知られ親しまれているものであるから、これを本願指定商品中、「流量計」以外の測定機械器具について使用した場合、これに接する者は前記意味合いを表すものと容易に把握、認識するに止まり、該商品が恰も「FLOWMETER(流量計)」であるかの如く、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあると認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(3)本願商標は、次の(ア)ないし(エ)に示す登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(ア)別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成7年5月19日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定して、同10年2月20日に設定登録された登録第4116840号商標(以下「引用A商標」という。)

(イ)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成7年5月19日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定して、同10年2月20日に設定登録された登録第4116841号商標(以下「引用B商標」という。)

(ウ)「エポ」の文字を書してなり、平成8年9月12日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同12年11月24日に設定登録された登録第4435389号商標(以下「引用C商標」という。)

(エ)「EPO」の文字と「エポ」の文字とを二段に書してなり、平成11年9月16日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同13年1月19日に設定登録された登録第4447062号商標(以下「引用D商標」という。)

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記のとおり「EPO FLOW」の文字よりなるところ、これら各文字は、標準文字をもって同じ書体、同じ大きさで表されていて、外観上一体的に表されているものである。また、全体より生ずる称呼もよどみなく一気に称呼し得る比較的短い音構成のものであり、構成中の「EPO」と「FLOW」の両文字間には軽重の差異を見出せないものであるから、かかる構成にあっては、全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるものとみるのが自然であるというべきである。

してみれば、本願商標は、これらの全体の構成文字に相応して「エポフロウ」又は「イーピーオーフロウ」の称呼のみを生じるものといわなければならない。

また、「EPO FLOW」の文字の全体からは、格別の意味合いを看取し得ないというべきであるから、本願商標は、特定の観念を生じない一種の造語よりなると認められる。

以上の観点に立って、原査定の拒絶の理由について、以下検討する。

(ア)本願商標より生ずる称呼、観念は、上記のとおりであるのに対し、経済産業大臣が指定する国際機関「欧州特許機構及び欧州特許庁」を表示する標章(平成6年4月26日通商産業省告示第303号)は、「EPO」の文字よりなり、その構成文字に相応して「イーピーオー」の称呼を生じ、上記国際機関を表すと観念されるものということができる。

そうすると、本願商標と該国際機関の標章とは、外観においてはもとより、「エポフロウ」、「イーピーオーフロウ」と「イーピーオー」の称呼においても、構成音数、相違する音の音質の差異により明瞭に聴別し得る彼此相紛れるおそれのない非類似のものであり、かつ、観念においても類似するものではないといわなければならない。

(イ)引用A商標及び引用B商標は、別掲(1)及び(2)のとおり「EPO」の文字を図案化したものであり、それぞれの構成文字に相応して「エポ」又は「イーピーオー」の称呼を生じるものである。また、引用C商標は「エポ」の文字よりなり、引用D商標は「EPO」と「エポ」の両文字よりそれぞれなるものであるから、これら両商標は、これらの構成文字に相応して「エポ」の称呼を生ずるものと認められる。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観、観念においてはもとより、「エポフロウ」、「イーピーオーフロウ」と「エポ」、「イーピーオー」の称呼においても、構成音数、相違する音の音質の差異により明瞭に聴別し得る彼此相紛れるおそれのない非類似のものといわなければならない。

(ウ)原査定は、「FLOW」の欧文字は「FLOWMETER(流量計)」の意味合いを認識させる語として一般に知られ親しまれているものであると認定するが、「FLOW」の文字は、「流れる、流れ」を意味する英単語と同一の綴りよりなるものであって、該語よりは上記意味合いを直ちに認識し得ないばかりでなく、測定機械器具を取り扱う業界において該語が「流量計」を意味するものとして普通に使用されているという事実は見出すことができない。

そうとすれば、本願商標は、その指定商品中の「測定機械器具」に使用された場合、取引者、需要者がこれを「流量計」を表すものと認識するとは判断することができない。

してみれば、本願商標は、そのいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものと認められる。

(2)以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第3号、同第16号及び同第11号のいずれにも該当しないから、前記理由をもって本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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