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Trademark Appeal Case

著名商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90517(T2004−90517/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4771708号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4771708号商標(以下「本件商標」という。)は、「LIBERTYDESIGNS」の文字を書してなり、平成15年11月13日に登録出願、第16類「紙類,印刷用紙,インディアペーパー,カーボン原紙,グラシンペーパー,新聞用紙,タイプライターペーパー,筆記図画用紙,包装用紙,ライスペーパー,アイボリー紙,色板紙,黄板紙,白板紙,心紙,段ボール原紙,チップボード紙,表紙,ポストカード紙,ルーフィング原紙,温床紙,工芸紙,こうぞ紙,障子紙,書道用紙,紙製レース,紙箱,紙袋,段ボール箱,印刷物,絵はがき,楽譜,歌集,カタログ,カレンダー,雑誌,時刻表,書籍,新聞,地図,日記帳,パンフレット,紙製文房具,アルバム,カード,けい紙,ノートブック,便せん,封筒,名刺用紙,その他の文房具類,シール,しおり」を指定商品として、同16年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第52号証を提出している。

(1)本件商標は、登録第1415557号の2商標、登録第2286634号商標及び登録第4699520号商標と「リバティ(ー)」の称呼を共通にする類似の商標であって、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標「LIBERTY」は、申立人の商標として、世界的に著名であるところ、本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似するものであり、その商標に係る商品又はこれらに類似する商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

また、本件商標がその指定商品に使用された場合は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、同第15号に該当する。

(3)本件商標は、申立人ないし「リバティー百貨店」の著名な略称を含む商標であり、その他人の承諾を得ていないから、商標法第4条第1項第8号に該当する。

3 本件商標に対する取消理由の要旨

当審において、平成17年5月12日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、イギリス法人であって、その創業者であるアーサー・ラセンビー・リバティ(以下「リバティ」という。)は、1875年に、リバティ商会を経て現在のリバティ百貨店となる「イースト・インディア・ハウス」を開店し、カーペットから食器、陶器、ガラス器、家具、生地、壁紙、扇子、仏像、七宝焼きと多岐にわたる商品を取り揃え成功を収めた。また、リバティは、染色していないカシミヤのウール材、インド紗、中国や日本製の薄手のシルクなどを手に入れて、イギリス国内で染めるなどした「リバティプリント」を販売して世界的に知られることとなり、そのパステルカラーは「リバティ・カラー」として有名となった(甲第5号証ないし同第10号証)。

リバティは、家具や壁紙など生活全般にわたって独自のデザインによる製品を製作し、その斬新なデザインは、イギリス国内ばかりでなく、ヨーロッパでも大きな反響を呼び、リバティ・スタイルは、アールヌーボーの形成に大きな影響を与えた(甲第21号証)。

我が国においては、昭和53年に西武百貨店が日本でのリバティ製品の独占輸入権を得て、リバティ製品のショップを展開、国内アパレルメーカーへの生地供給など事業を拡大し、さらに昭和63年には日本法人株式会社リバティジャパンが設立され、「イギリスに行く日本人のほとんどはリバティの店を訪れる」とまでいわれた(甲第7号証)。

1999年には、リバティ(リバティ商会)が扱った工芸品などを展示した「リバティ・スタイル展」が東京、北海道、高知、広島、石川など日本各地で開催され(甲第21号証ないし同第39号証)、また、リバティに関する書籍である「ドキュメントリバティー百貨店」、「リバティのパッチワークキルト」、「リバティ・デザイン」などが多数出版されている(甲第6号証、同第11号証及び同第40号証)。

申立人の「LIBERTY」商標が使用されている商品、例えば布地、壁紙、手帳、家計簿、紙製包装箱、卓上カレンダー(甲第41号証ないし同第46号証)は、特徴あるデザインが施されており、上掲の書籍「リバティ・デザイン」(甲第40号証)には、1875年の「リバティ」商会の設立から現代まで、同社の製品の基本的なテイストは百数十年を経た今も「リバティ・デザイン」として変わることなく伝えられている旨記載されていることが認められる。

以上によれば、本件商標の登録出願の時には、「LIBERTY」商標は、申立人が布地、壁紙、手帳、家計簿、紙製包装箱、卓上カレンダーなど多岐にわたる商品に使用する商標として取引者・需要者の間に広く認識され、著名性を獲得していたものと認められる。

そこで、本件商標についてみるに、本件商標は、上記のとおり「LIBERTYDESIGNS」の文字よりなるものであり、その構成中に申立人商標「LIBERTY」を含み、しかも、全体の文字構成が上記書籍「リバティ・デザイン」にも符合するものである。また、本件商標の指定商品は上記のとおり第16類に属する商品であり、申立人が「LIBERTY」商標を使用する商品と密接に関連性を有するものである。

そうとすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、「LIBERTYDESIGNS」の文字より「リバティデザインのもの」程の意味を認識し、その商品が申立人又は申立人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第l5号に違反してされたものである。

4 商標権者の意見

商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

5 当審の判断

本件商標は、上記3で述べたとおり、商標法第4条第1項第15に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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