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第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号「称呼の音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:異議2004−90433(T2004−90433/J7)|登録維持)

審判番号
異議2004−90433(T2004−90433/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼の音の差異
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第3類・第5類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2004−90433(T2004−90433/J7)・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第19号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の音の差異」です。指定商品・役務は第3類・第5類に属します。特許庁は「登録第4765685号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4765685号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4765685号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成15年9月10日に登録出願、第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年4月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は、下記の引用A商標ないし引用G商標(以下これらを一括して「引用商標」という。)と称呼において類似するものであり、また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標「BOTOX」及び「ボトックス」は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として我が国はもとより世界中で広く知悉されているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、当該商品は申立人又はその関連会社の業務に係る商品であるかのごとく認識されることとなり、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当する。

(3)本件商標は、公正な取引秩序を害し、不正な目的をもって使用されようとするものであるから、同法第4条第1項第19号に該当する。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

記

(a)登録第4492558号商標(以下「引用A商標」という。)は、「BOTOX」の文字と「ボトックス」の文字とを二段に横書きしてなり、平成12年5月30日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年7月19日に設定登録されたものである。

(b)登録第2720907号商標(以下「引用B商標」という。)は、「BOTOX」の文字と「ボトックス」の文字とを二段に横書きしてなり、平成3年7月25日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年4月25日に設定登録されたものである。

(c)登録第4049836号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ボトックス」の文字を横書きしてなり、平成7年6月8日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年8月29日に設定登録されたものである。

(d)登録第4618046号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年10月11日に登録出願、第5類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年11月1日に設定登録されたものである。

(e)登録第4635375号商標(以下「引用E商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成14年2月8日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年1月10日に設定登録されたものである。

(f)登録第4643302号商標(以下「引用F商標」という。)は、「BOTOX」の文字と「ボトックス」の文字とを二段に横書きしてなり、平成12年12月28日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年2月7日に設定登録されたものである。

(g)登録第4643303号商標(以下「引用G商標」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成12年12月28日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年2月7日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標は、別掲及び前記2のとおりの構成よりなるところ、本件商標より生ずる「ジェニアルボトリックス」の称呼と引用商標より生ずる「ボトックス」の称呼とは、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に区別し得るものである。

また、たとえ、本件商標より「ボトリックス」の称呼を生ずる場合があり得たとしても、その「ボトリックス」の称呼と引用商標より生ずる「ボトックス」の称呼とは、中間において「リ」の音の有無の差異を有するものであるから、比較的短い両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、これをそれぞれ一連に称呼するも、互いに聴き誤るおそれはないものというべきである。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見いだし得ない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、引用商標とは類似しないものであって、商標「BOTOX」及び「ボトックス」についても同様に判断し得るものであり、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見いだせないから、商標「BOTOX」及び「ボトックス」が本件商標の登録出願時に我が国において、申立人の業務に係る商品「神経や筋肉の障害治療用薬品」等の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとしても、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、商標「BOTOX」及び「ボトックス」を直ちに連想又は想起するものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

(3)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、前記のとおり、商標「BOTOX」及び「ボトックス」とは類似しないものであって、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見いだせないから、本件商標は、不正の目的をもって使用するものとはいい得ない。

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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