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Trademark Appeal Case

「酢宝」の称呼・観念類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90506(T2004−90506/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4771615号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4771615商標(以下「本件商標」という。)は、「酢宝」の文字を標準文字で書してなり、平成15年9月12日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同16年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る以下の(ア)ないし(キ)に示した登録商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と「タカラ」(宝)の称呼、観念において類似するものであり、指定商品も同一又は類似するものである。

(ア)「ラカタ」「宝」及び「TAKARA」の文字を三段に書してなり、昭和25年8月5日に登録出願、第40類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同26年8月2日に設定登録され、その後、平成14年8月21日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品に指定商品の書換登録がされた登録第401453号商標

(イ)別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和32年5月28日に登録出願、第40類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同33年2月17日に設定登録され登録第514086号商標

(ウ)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和48年5月14日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同57年8月27日に設定登録され、その後、平成16年6月2日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品に指定商品の書換登録がされた登録第1535559号商標

(エ)「宝」の文字を書してなり、昭和56年5月28日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同59年1月26日に設定登録され、その後、平成16年10月20日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品に指定商品の書換登録がされた登録第1648395号商標

(オ)「タカラ」の文字を書してなり、昭和56年5月28日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同59年1月26日に設定登録され、その後、平成16年10月20日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品に指定商品の書換登録がされた登録第1648396号商標

(カ)「TAKARA」の文字を書してなり、昭和56年5月28日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同59年1月26日に設定登録され、その後、平成16年10月20日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品に指定商品の書換登録がされた登録第1648397号商標

(キ)「TaKaRa」の文字を書してなり、平成5年6月29日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同8年6月28日に設定登録された登録第3170048号商標

(2)申立人グループが使用する「TaKaRa」「タカラ」「寶」の文字からなる商標、あるいはこれを要部とする商標(以下「宝商標」という。)は、取引者、需要者間に広く認識されているから、本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、前記のとおり「酢宝」の文字よりなるところ、これらの文字は、同じ書体、同じ大きさで一体として表されていて、「財宝」「三宝」「至宝」のように「宝」の文字が他の語に付して使用されることの多い語であることからすると、これら2文字で一語を形成しているとみて何ら不自然なものではなく、全体より生ずる称呼も冗長なものではなく一気に称呼し得るものである。そして、前半部の「酢」の文字が商品「酢」自体を指称するものであるとしても、後半部の「宝」の文字も「貴重な品物、大切な財物、宝物、財宝」を意味する語として一般に広く親しまれているごく一般的な語といえるから、かかる構成においては、外観においても、観念においても「酢」と「宝」の文字間に軽重の差は見出せないといわなければならない。

してみれば、本件商標は、「酢宝」の文字の全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、その構成文字の全体に相応して「スホウ」又は「スダカラ」の称呼を生ずるものと認められる。

そうとすれば、本件商標より「タカラ」の称呼、「宝」の観念を生ずるとし、その上で、本件商標が引用商標と称呼、観念において類似するとする本件登録異議申立ての理由は妥当でなく、この理由をもって両商標を類似のものとすることはできない。

他に、両商標を類似のものとすべき理由はない。

(2)申立人グループが清酒、焼酎、みりん等に使用する宝商標は、取引者、需要者の間に広く認識され著名性を獲得しているものであって、申立人グループは、これらの商品のほか、黒酢を用いた清涼飲料、レモン酢、紫いも酢、あるいはもろみ酢などを用いた清涼飲料、ビネガードリンクなど、清涼飲料、いわゆる健康飲料などを数多く取り扱っていることが認められる。

しかしながら、本件商標を構成する「酢宝」の文字は、全体をもって一語を形成する一体不可分の構成よりなると認識されるものであって、「酢」の文字と「宝」の文字が別個に認識されるようなことはないものであり、特に、「宝」の文字に着目しても、普通の書体で表されていて、固有の観念を有するごく一般的な語の域を出ないこと前述のとおりであるから、本件商標が使用される商品、並びに宝商標の著名性及び申立人の取扱い商品を勘案しても、本件商標と宝商標間に誤認混同を生ずる事由は見出せないといわなければならない。

してみれば、本件商標から宝商標を直ちに連想又は想起するようなことはなく、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないといわなければならない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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