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Trademark Appeal Case

称呼類似性と周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90607(T2004−90607/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4783951号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4783951号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成13年12月26日に登録出願、「パソキュー」の片仮名文字と「PasoQ」の欧文字とを二段に併記してなり、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年7月2日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4186379号商標(以下、「引用商標」という。)は、「PASO」の欧文字と「ぱそ」の平仮名文字とを二段に併記してなり、平成5年8月30日に登録出願、第16類「新聞,雑誌」を指定商品として、同10年9月11日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標とは、称呼において類似する商標であり、かつ、両者の指定商品も同一又は類似するものである

(2)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、「印刷物」について使用され申立人の商標として広く知られている引用商標と類似し、かつ、本件商標と引用商標の指定商品も同一又は類似するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

「印刷物」について使用されている引用商標は、申立人の商標として広く知られているから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきである。

第3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号該当について。

本件商標は、「パソキュー」及び「PasoQ」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、それぞれの文字部分は一連一体に書され、上下全体のバランスもまとまりよく表されているばかりでなく、これより生ずる「パソキュー」の称呼もよどみなく一気一連に称呼し得るものであるから、「パソキュー」の称呼のみ生ずる一種の造語というのが相当である。

他方、引用商標は、「PASO」及び「ぱそ」の文字を上下二段に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「パソ」の称呼を生ずるものである。

そして、本件商標より生ずる「パソキュー」の称呼と、引用商標より生ずる「パソ」の称呼とを比較するに、両称呼は、後半部における「キュー」の音の有無に明確な差違を有するから、両者は称呼上明らかに区別し得るものである。

さらに、本件商標と引用商標とは、本件商標が特定の観念を生じない造語というのが相当であるから、観念上比較できないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上十分に区別し得るものである。

してみれば、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても非類似の商標であるといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反して登録されたものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について。

申立人は、「1993年11月から現在に至る約11年間、『Paso』又は『ぱそ』なる商標を印刷物に継続的に使用し続けた結果、当該商標は本件商標の登録出願時(2001年12月26日)から現在まで、取引者・需要者の間に広く認識されている商標である。」旨主張している。

しかしながら、申立人が「Paso」又は「ぱそ」なる商標を印刷物に継続的に使用している事実を証する書面として提出した甲第4号証によれば、申立人の発行に係る「月刊Paso」なる雑誌(甲第5号証、甲第6号証、甲第18号証及び甲第19号証)は、本件商標の登録出願時(2001年12月26日)前の2001年6月(8月号)をもって休刊されている。

同様に、「月刊朝日ビジネスPASO」なる雑誌も、2003年9月(11月号)をもって休刊されており、現在継続発行されている雑誌は、「年刊Paso」(甲第20号証ないし甲第23号証)と「朝日Pasoムック」(甲第59号証ないし甲第61号証)であって、「Paso」が表示されていることが認められるとしても、前者の題号は「パソコンで困ったときに開く本」で、雑誌名としては「朝日ビジネスPASO」あるいは「ビジネスPASO」とも表示されており、後者は「朝日Pasoムック」であることからすると、これらの甲各号証によっては、「Paso」又は「ぱそ」なる引用商標が本件商標の登録出願時(2001年12月26日)に、「印刷物」の取引者・需要者の間に広く認識されるに至っていたとは直ちには認め難いところである。

そして、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、商標において非類似の別異のものであることからすると、前記の諸雑誌に「PASO」及び「ぱそ」の商標が使用されている事実があるとしても、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想、想起するようなことはなく、当該商品が上記会社又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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