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Trademark Appeal Case

称呼の聴別性と語尾音

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90691(T2004−90691/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4793676号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4793676号商標(以下「本件商標」という。)は、「DHCアロエールミルク」の文字を標準文字により書してなり、平成15年11月26日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成16年8月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「アロエーヌ」(やや図案化してなる。)の片仮名文字を横書きしてなり、昭和48年3月13日に登録出願、第4類「せつけん類,歯みがき,化粧品,香料類」を指定商品として、昭和51年2年5日に設定登録された登録第1183751号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出している。

(1)本件商標中、「DHC」の文字は、ハウスマーク的に製造者・販売者を表現するものであり、また「ミルク」は、化粧品の取引業界においては、商品の品質・原材料表示として、商品が「牛乳入りのもの」「牛乳の成分が配合されているもの」を表し、顕著性のない部分である。

したがって、本件商標は、「DHC」社の製造販売に係る「アロエール」のミルク入りの商品と認識され、そうすると、自他商品の識別機能を発揮する部分は「アロエール」であり、これより「アロエール」の称呼を生ずるものである。

(2)そこで、上記「アロエール」と引用商標「アロエーヌ」とは、共に同数の音からなり、異なる音は比較的聴別し難い語尾における「ル」と「ヌ」の音の差でしかなく、しかも母音を共通にするから、それぞれを一連に称呼するときは、称呼上相紛れるおそれがある類似商標というべきである。

また、本件商標と引用商標の指定商品とは、「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」において同一又は類似するものである。

3 当審の判断

本件商標は、「DHCアロエールミルク」の文字よりなるところ、該文字は、欧文字「DHC」と片仮名文字「アロエールミルク」との結合からなり、両文字部分は、その字体を異にし、視覚上分離して看取されるばかりでなく、前半部の「DHC」の文字は、本件商標権者の代表的出所表示機能を表す文字部分と認識されるから、それぞれの文字部分より生ずる称呼をもって、取引に資する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、「DHCアロエールミルク」の文字に相応して「デーエッチシーアロエールミルク」の称呼を生ずるほか、「DHC」の文字に相応し「デーエッチシー」、「アロエールミルク」の文字に相応し「アロエールミルク」の称呼をも生ずるものである。

そこで、上記「アロエールミルク」の文字から生ずる称呼について検討するに、該構成文字中「ミルク(milk)」の文字は、化粧品業界において「乳液」を表すものとして普通に使用されているものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす文字部分は、「アロエール」の文字にあり、そうとすれば、「アロエールミルク」のほか、「アロエール」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。

そこで、本件商標から生ずる「アロエール」と引用商標から生ずる「アロエーヌ」の称呼とを比較するに、両称呼は、語尾に位置する「ル」と「ヌ」の音に差異を有するものであるところ、「ル」の音が、有声の弾音であるのに対し、「ヌ」の音は、有声の通鼻音であって、それぞれ音質を異にするから、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものではなく、両称呼を一連に称呼したときは、十分に聴別し得るものものというべきである。

また、両商標の構成前記のとおりであるから、外観上相紛れるおそれはなく、また、観念においても、両者は共に造語と認められるから、比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても、非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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