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Trademark Appeal Case

誇称表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−3093(T2004−3093/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、後掲のとおりの構成よりなり、第37類「建築一式工事」を指定役務として、平成15年7月2日に登録出願されたものである。

2.原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『需要者が非常に満足する家』であることを看取させるにとどまる『大満足』と『の家』の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであるから、これを本願指定役務に使用するときは、単に役務の質を誇称表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、後掲のとおり「大満足の家」の文字を毛筆書体で書してなるところ、このような表記は、通常普通に用いられる平易な文字商標といえるものであり、かかる構成文字よりは、原審説示のように「需要者が非常に満足する家」の意味合いを極めて容易に看取させ、これを表したものと認められるものである。

また、住宅建築に係る業界においては、住宅建築に対する顧客の評価・感想等を宣伝、広告等に利用しているところ、「大満足の家」の文字は、住宅建築に関連する役務「建築工事一式」について、その質(内容)を誇称表示するものとして、一般的に使用されているものであるというのが相当である。

そして、前記のとおり使用されている実情としては、例えば、次のような新聞記事及びインターネットによるホームページの情報等により、その一端をうかがい知ることができるところである。

(ア)2004年6月8日付 日経産業新聞 15頁

「アイフルホームが家づくり展」の見出しの下、「住宅フランチャイズのアイフルホームテクノロジー(東京・墨田)は十二日から十四日まで全国の加盟店で「大満足の家づくりフェア」を開催する。地域ごとに異なるニーズに合わせ、住む人のこだわりに即した提案を行う。住宅ローン減税は今後、毎年控除額が縮小されることが決まっている。今年中に入居すれば控除額が最大になることをアピール、契約・着工スケジュールをにらみながら販促する。」とする記事がある。

(イ)2003年2月2日付 北國新聞社 朝刊

「住まい皆伝 すき間空間を有効利用 太田亨さん、金沢市野町5丁目」の見出しの下、「太田亨さん(53)=金沢市野町五丁目=は妻と長男、長女の四人暮らし。将来的に、長男か長女のいずれかが家庭を持った後も同居することを想定し、二世帯住宅を注文した。(略)「手放したくない家具は、あらかじめ設計士らに幅や高さ、奥行きを伝え、組み込めるスペースを設けてもらったのが成功だった」と妻の啓子さん(52)。大家族での生活を見込んだ大満足の家となった。」とする記事がある。

(ウ)http://www.masterhouse.tv/index.html

カメヤグローバル株式会社のウェブサイトにおいて、「ほしいものがすべてついているMasterHouse」との見出しの下、「マスターハウス 大満足の家 ファミリー 坪単価25.7万円」とする記述、及び「大満足の家はこんな家」との見出しの下、「マスターハウス「大満足の家」の思想:住宅の品質は「性能」「機能」「デザイン」である...という価値観のもとに、高品質住宅をコストダウンすることに使命感をもって取り組んでいます。地元企業が地域の人々に「大満足の家」と確実なアフターケアを提供することで共存共栄を目指しています。 マスターハウス「大満足の家」の特徴:1.欲しいもの全部ついている。2.自由設計のプランと選べるデザイン。3.耐震住宅。4.長期保証住宅。5.コストダウンと価格明快。」とする記述がある。

(エ)http://www.ishitomo-home.co.jp/yokatta/

石友ホーム株式会社のウェブサイトにおいて、「石友ホームで建ててよかった」の見出しの下、「家族みんなの希望がかなった大満足の家が完成しました。建設業を営む主人が基礎や構造、私はデザインなどを担当して我が家を考えていたところ、石友ホームさんの展示場で二人の思いが一致。担当営業の方の性格や行動力も決め手になりました。義母との同居予定もあり、リビングにつながる和室とは別にミニキッチン付の和室など、私達だけでなく義母の希望も取り入れた「家族みんなの家」になり大変よろこんでいます。(金沢市・T様)」とする記述がある。

(オ)http://www.crhome.co.jp/main/image/obvoice/no03.htm

株式会社シーアールホームのウェブサイトにおいて、「入居者様の声」の見出しの下、「Vol.3 K様邸 全てのこだわりを叶えられた大満足の家」とする記述がある。

(カ)http://e-nic.jp/otaku/11/index.html

株式会社エトウのウェブサイトにおいて、「HEARTHシリーズ お宅拝見vol.11」の見出しの下、「木の風合いや暖かみに惹かれ、ログハウスの家を造ることに。運ばれてきた丸太の大きさや木の香りに興奮。図面以上に広く感じるフロア、風通しの良さも大満足の家になりました。」とする記述がある。

(キ)http://www.jrsumai.co.jp/haiken/report01.html

ジェイアール九州住宅株式会社のウェブサイトにおいて、「お住まい拝見」の見出しの下、「徹底的な比較検討の末たどりついた、大満足の家」とする記述がある。

(ク)http://www.global-home.co.jp/wagaya/nishsi_hsama.html

グローバルホーム株式会社のウェブサイトにおいて、「我が家自慢No.007」の見出しの下、「大満足の家ができました。●新潟市・H様(新潟西店)」とする記述がある。

(ケ)http://www.universalhome.co.jp/home/kameiten/kyoto/fukuchiyama.html

株式会社ユニバーサルホーム福知山店のウェブサイトにおいて、「トピックス」の見出しの下、「ワークホームズ創業30周年特別サービス GWは終わっても、まだまだ大好評の中で開催中です! Wドリームフェアと併せてゆとりある資金計画で大満足の家をご提案致します!!」とする記述がある。

(コ)http://www.asahi-kasei.co.jp/dream/higashi/report/hebelian/file63/file63.html

ジェイアール九州住宅株式会社のウェブサイトにおいて、「ヘーベルハウス〜ご入居宅紹介〜」の見出しの下、「《土地購入から始めた大満足の家(北側道路最高!!)》」とする記述がある。

してみれば、「大満足の家」の文字よりなる本願商標をその指定役務「建築工事一式」について使用するときは、これに接する需要者・取引者は、「需要者が非常に満足する家」のように、その役務の質(内容)を誇称表示したものと理解するにとどまり、それをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

(2)商標法第3条第2項について

請求人は、本願商標が、平成15年5月頃から市バス車内放送、新聞折込チラシ、テレビコマーシャル、家の紹介のTV番組への出演、不動産紹介ラジオ番組でのCM及び生出演、本社・展示場・国道沿い・各工事現場の広告塔、JR野洲駅・守山駅・草津駅・膳所駅・大津駅でのポスター貼り出し、ホームページでの掲載等に使用された結果、請求人の取扱いに係る役務であると認識される程に取引者、需要者間に周知、著名となったものであるから、商標法第3条第2項に該当し、登録されるべきであると主張し、証拠方法として、証拠品1ないし8(枝番号を含む)を提出している。

ところで、商標法第3条第2項は、同法第3条第1項各号に該当する、本来的には自他商品又は役務の識別力のない商標について特定の者が永年独占的にその業務に係る商品又は役務について使用した結果、当該使用者の商品又は役務を表示するものとして認識されるに至った場合に初めて登録を認めることとする規定と解される。したがって、特定の者以外の者もまた前記のような商標を使用している場合は、当該業務に係る者を特定し得ないから、自他商品又は役務の識別機能を果たさない商標であり、その商標登録は認められない。

そこで、本願商標が商標法第3条第2項に該当するか否かについて検討するに、請求人提出の各証拠によれば、本願商標は、平成15年5月頃から現在に至るまでの間、京都府、滋賀県を中心に請求人の業務に係る指定役務に使用されてきたことが認められる。

しかしながら、上記(1)において示したように、「大満足の家」の文字は、請求人以外の少なくとも当該記載に係る複数の者により、住宅建築に関連する役務「建築工事一式」について、その質(内容)を誇称表示するものとして、取引上普通に使用されている事情(状況)を勘案すると、請求人提出の全証拠をもってするも、本願商標が、その指定役務「建築工事一式」に使用された結果、需要者、取引者が唯一請求人の業務に係る役務として認識するに至ったものとはいい難い。

したがって、本願商標が、その指定役務に使用され、請求人の業務に係るものとして、取引者、需要者間に広く認識されるに至っているとは認められないものであるから、本願商標が商標法第3条第2項に該当するものであるとする請求人の主張は、これを採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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