1 本願商標
本願商標は、「PowerID」の欧文字を標準文字により表してなり、第9類及び第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、西暦2002年8月29日のアメリカ合衆国を第一国とするパリ条約に基づく優先権を主張して、平成15年2月28日に登録出願、その後、指定商品中の第16類に属する商品については、平成15年9月12日提出の手続補正書により「紙製包装用容器,紙製包装材料,荷札,ラベル(布製のものを除く。),印刷物,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」に補正されたものである。
2 拒絶理由の要点
本願商標は、その指定商品の品質として看取される「能力」を指称する「Power」文字と「同定」を意味する「ID」の文字とを連綴してなり、「同定能力(を有する)商品」の意味合いで単に商品の品質・能力・機能を表すものとして認識されるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「PowerID」の欧文字を標準文字により表してなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく、一体的に表現されており、全体をもって称呼しても、よどみなく、一気一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、構成中の「Power」の文字部分が「能力」を意味する語であり、また、「ID」の文字部分が「同定」を意味する英語「identification」の省略形と認識されることがあるとしても、かかる構成においては、特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものとはいい難く、まして原査定説示のごとき意味合いを看取し得るものとはいえないから、むしろ構成全体をもって、一連不可分の一種の造語として、認識し、把握されると見るのが自然である。
また、職権をもって調査したが、本願商標がその指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、普通に使用されている事実を発見することができなかった。
してみれば、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。