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Trademark Appeal Case

不使用取消の通常使用権

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30570号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第714765号商標(以下「本件商標」という。)は、「レムス」の文字を横書きしてなり、昭和39年12月3日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として同41年7月27日設定登録、その後、三回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

そして、平成9年3月31日以前に本件商標と相互に連合商標の関係にあった登録第723486号商標は、「REMUS」の文字を横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和39年12月22日登録出願、同41年10月24日設定登録、その後、三回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録は、指定商品中『セーター類、ワイシャツ類、下着類、ねまき類、くつ下、たび、手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む)、えりまき、マフラー、スカーフ、ネッカチーフ、ショール、ネクタイ、ゲートル、たびカバー、エプロン、おしめ』についてこれを取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を次のとおり述べている。

本件商標は、指定商品「セーター類、ワイシャツ類、下着類、ねまき類、くつ下、たび、手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む)、えりまき、マフラー、スカーフ、ネッカチーフ、ショール、ネクタイ、ゲートル、たびカバー、エプロン、おしめ」について不使用状態と推定するので、不使用事実の立証責任転換の上、商標法第50条第1項の規定によりその指定商品に係る商標登録を取り消すとの審決を求める。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第5号証(枝番を含む。)を提出している。

(1) 被請求人は、改正前商標法第7条による本件商標の連合商標である登録第723486号商標を本件審判の請求登録前3年以内で、かつ、現行商標法施行日(平成9年4月1日)前に、日本国内において本件商標の通常使用権者である株式会社ラルジュ(和歌山県和歌山市和田1164番地)によって「婦人用セーター、婦人用シャツ」について使用されていることを以下に述べる。

なお、改正附則第10条第2項の規定により、改正前商標法第50条第2項の規定が本件審判において有効であることを念のために申し添える。

(2)被請求人は、株式会社ラルジュ(以下「(株)ラルジュ」という。)に対し平成4年11月12日付で、本件商標の通常使用権を許諾し(乙第1号証)、その後平成8年9月27日付で、許諾対価改定を目的としてあらためて同社に対し許諾している(乙第2号証)。この再契約の際、被請求人の錯誤により、本件商標の英文字表記である登録第723486号商標「REMUS」を許諾商標より落としているが、現実の商取引の現場においては、本件商標の通常使用権の許諾も変わらずに継続している。

なお、(株)ラルジュに対する上記通常使用権の許諾は、1年単位で自動的に更新され、現在も有効に存続している。

(3) 本件商標の通常使用権者である(株)ラルジュは、本件商標を平成4年以降現在に至るまで継続して、日本国内でおいて次のとおり使用している。

▲1▼使用商品:婦人服

▲2▼ 商品アイテム:セーター、シャツ等

▲3▼本件商標の表示物:婦人服に付す下札及び織りネーム

▲4▼本件商標を使用した婦人服の販売実績

販売時期 数量(着数)

平成7年度 79,000

平成8年度 60,000

平成9年度 58,000

(4)乙第3号証の1及び2は、本件商標を使用した婦人用シャツ及び婦人用ニットシャツの写真である。

(5)乙第4号証は、各年度の本件商標の商標使用状況通知書(写)であり、これをもって、本件商標が通常使用権者によって、婦人服について本件審判の請求登録前3年以内に、日本国内において使用されていることを証するとともに、前記の本件商標を使用した婦人服の販売実績」数量を証する(6)乙第5号証の1及び2は、(株)ラルジュの商品売上伝票(写)であり、これらをもって、本件商標が通常使用権者によって、婦人用シャツ、ニットシャツについて本件審判の請求登録3年以内に、日本国内において使用されていることを証する。

なお、乙第5号証として提出する売上伝票等には、本件商標「REMUS」は記載されておらず、それぞれ品番「R21280−2」「R90690−51」と記載されているが、それぞれの品番が本件商標を使用した婦人用シャツ、婦人用ニットシャツを表すことは、乙第3号証において提出した写真により明白である。すなわち、本件商標を使用した婦人用シャツ、ニットシャツは通常使用権者の品番「R21280−2」「R90690−51」で取り引きされており、この品番が乙第3号証の1および2において提出した写真のとおり、「R21280−2」[R90690−51]として本件商標を使用した婦人用シャツ、婦人用ニットシャツの下札に付されているのである。

4 当審の判断

本件審判は平成10年6月3日付で請求されたものであるところ、本件審判については、平成8年改正前の旧商標法 第50条第2項の規定が適用されることは、商標法等の一部を改正する法律(平成8年法律第68号)附則第10条第2項の規定より明らかであるから、本件商標と相互に連合商標となっていた他の登録商標が同法の施行日である平成9年4月1日前に使用されていたことを被請求人が証明することによって、本件商標の登録の取消を免れるものといえる。

そして、本件商標と登録第723486号商標とが相互に連合商標となっていたことは、当庁備え付けの商標登録原簿の記載に徴して明らかである。

しかるところ、被請求人の提出に係る乙第1号証及び乙第2号証によれば、(株)ラルジュは、本件商標に係る通常使用権者と認められる。そして、乙第4号証によれば、(株)ラルジュが「婦人アウターウエア」について商標「レムス」及び「REMUS」を使用していることを被請求人に通知していることが認められ、乙第5号証の1及び2並びに乙第3号証の1及び2によれば、(株)ラルジュによって96年2月29日付、8年9月13日付で品番「R21280−2、R90690−511等の商品が販売され、該品番と乙第3号証の1及び2の写真に表された品番とが一致していること、該写真には婦人用シャツ等の襟首及び下げ札に「REMUS」の標章が付されている状態が写されていることが認められる。

以上を総合すると、平成9年4月1日前において本件商標と相互に連合商標の関係にあった前記登録第723486号商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「婦人用シャツ、婦人用ニットシャツ」について通常使用権者によって使用されていたものというのが相当である。

したがって、本件商標の指定商品中取消請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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