結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−31040(T2004−31040/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2239050号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲のとおり、ややデザイン化された「SOLAR MATE」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年6月26日登録出願、第11類「電気通信機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録され、その後、平成12年3月14日付けで商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
本件商標は、その指定商品中の「電気材料及びこれに類似する商品」について、継続して3年以上日本国内において使用されている事実がなく、また、専用使用権者、通常使用権者又は質権者のいずれかが該指定商品について本件商標の使用をしている事実もない。さらに、該指定商品について、本件商標を使用しないことについて正当な理由があったことも明らかにしていない。
(1)被請求人は、本件商標を太陽電池モジュール、自動車用ソーラーバッテリーチャージャー又は農業用ソーラーバッテリーチャージャー(以下、これらを一括して「太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャー」という。)とバッテリーとをつなぐ出力コードに使用しており、同出力コードは電線又はケーブルにあたり、「電気材料に類似する商品」に属するから、本件商標は「電気材料及びこれに類似する商品」について使用されていると主張している。
しかしながら、被請求人が主張する使用しているとする商品は、太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーについての本件商標の使用に他ならず、「電気材料及びこれに類似する商品」についての本件商標の使用には該当しない。
(2)出力コードについて
乙各号証における同出力コードは、乙第2号証2/2及び乙第3号証2/2において、自動車用ソーラーバッテリーチャージャー又は農業用ソーラーバッテリーチャージャーの「主な仕様」として、その全長とヒューズ・接続端子付である旨の記載があるだけで、例えば、出力コードのみの交換が可能であるとか、出力コードが別売りされているなどの記述や出力コード単体での価格表示は一切ないから、同出力コードが単独で販売されていると信ずるに足る事実は何ら証明されていない。
してみれば、被請求人の提出する証拠方法は、同出力コードが太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーと一体で販売される附属品又は部品に他ならないことを示しているにすぎない。
そして、同出力コードは、太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーとバッテリーその他の機器とをつないで使用され、同モジュール又は同ソーラーバッテリーチャージャー本体が太陽光発電した電気をバッテリーその他の機器へ供給するために用いられるものである。
よって、同出力コードは、独立した一商品ではなく、太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーと機能上不可分なものであって、同モジュール又は同ソーラーバッテリーチャージャーと一体として取引される附属品又は部品と解釈するのが相当であり、同出力コードは、市場において独立して商取引の対象として流通に供されている物ではないから、同出力コードについての本件商標の使用は、「商品についての登録商標の使用」には該当しない。
(3)太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーの使用について
本件商標の使用は、上記(2)のとおり、太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーの出所を表示するものに他ならないものであるが、本件商標が太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーについて使用されているとの被請求人の主張も以下の理由により受け入れられない。
(ア)太陽電池モジュールのカタログ(乙第1号証)の内容は、1989年5月現在のものである。自動車用ソーラーバッテリーチャージャー(乙第2号証)のカタログは、昭和63年(1988年)1月に、農業機械用ソーラーバッテリーチャージャー(乙第3号証)のカタログは、昭和63年(1988年)11月に、それぞれ作成されたものであるから、乙第1号証ないし乙第3号証は、1988年から1989年にかけて太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーについて本件商標が使用されていたであろうことを推測させるにすぎず、本件商標が現在使用されているという事実、及び本件審判の請求の登録日前3年以内に本件商標が使用されていた事実を何ら証明するものではない。
(イ)乙第4号証2/2によれば、単に「農業機械用ソーラーバッテリーチャージャーNT−203」の文字とその仕様が紹介されているだけで、需要者が購入する際に当然参考にすべき価格や使用目的・使用方法等の情報が開示されていないから、かかる展示は販売目的の展示とは解釈し得ない。また、乙第4号証の写真には撮影日の記載がないため、そもそも、展示自体が現在なされているかさえも明らかではない。
(ウ)乙第6号証のインターネット上で掲示しているサイトは、同サイトに掲載されるソーラーバッテリーチャージャーのモデル番号がNT−203であることを確認できるにすぎず、これが被請求人に係る商品であることの明示はない。さらに、画像不鮮明のため、本件商標が当該商品に使用されているか否かも確認できない。
したがって、インターネット上のサイトに商品が掲載されている事実のみをもってしては、その商品が現実に取引されているとまでいい切ることはできない。
(エ)以上より、被請求人の証拠方法は、本件商標が現在及び本件審判の請求の登録日前3年以内に太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーについて使用されているとの主張を何ら証明し得るものではなく、かかる被請求人の主張は認められない。
したがって、本件商標は、その指定商品中「電気材料及びこれに類似する商品」について登録は商標法第50条第1項の規定に基づき、取り消されるべきものである。
被請求人は「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を次のとおり述べ、証拠方法とて、乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号含む)を提出した。
乙第1号証ないし乙第4号証からも明らかなように、本件商標を太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーに使用し、現在に至るまで継続して販売のため上記製品を展示している。また、本件商標を使用した太陽電池モジュール等のバッテリーチャージャーの各製品は、乙第1号証ないし乙第3号証の各カタログからも明らかなように、バッテリーと上記製品をつなぐ出力コードを併せて販売している。
乙第5号証は、社団法人発明協会発行の類似商品審査基準(改訂版)であり、その65頁の「電気材料」のうち、「絶縁テープ 絶縁用ゴム製品」は「電線 ケーブル」に類似する旨の記載があるから、上記製品と併せて販売されている出力コードは、電線又はケーブルにあたり、本審判請求の対象となった「電気材料に類似する商品」に属するものである。
(1)乙第1号証は、「太陽電池モジュールNT−201に関するカタログ」であるが、該カタログの最終頁には「このカタログの内容は、1989年(平成元年)5月現在のものです。」との表示がある。
(2)乙第2号証は、「自動車用ソーラーバッテリーチャージャーNT−202に関するカタログ」であるが、該カタログの最終頁には「昭和63年1月作成」との表示がある。
(3)乙第3号証は、「農業機械用ソーラーバッテリーチャージャーNT−203に関するカタログ」であるが、該カタログの最終頁には「昭和63年11月作成」との表示がある。
してみれば、乙第1号証ないし乙第3号証の各カタログは、いずれも本件取消審判の請求の登録日(平成16年8月30日)前3年以内に該当しないものである。
(4)乙第4号証は、「シャープ株式会社新庄工場内における農業機械用ソーラーバッテリーチャージャーNT−203の写真」であるが、該写真には使用年月日の表示はない。
(5)乙第5号証は、「類似商品審査基準〔改訂版〕(改訂第6版 特許庁商標課課編)」であり、審査基準上「電気材料」の範疇に属する「絶縁テープ 絶縁用ゴム製品」と「電線 ケーブル」とが類似する商品と推定されていることは認め得るところであるが、この類似の範囲は、他人が本件商標と同一又は類似の商標を使用することを排除する禁止権の範囲であって、商標法第50条における請求に係る指定商品について登録商標を使用する範囲とは異なるものと解されるから、この類似する商品と推定される商品をもって、請求に係る指定商品についての使用とはいうことはできない。
したがって、この点についての被請求人の主張は、採用できない。
(6)乙第6号証は、「株式会社アイフリーのインターネットのホームページ」であるが、該ホームページには本件商標の表示がない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「電気材料及びこれに類似する商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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