Trademark Appeal Case
高反発の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−14077(T2003−14077/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Hi―Repulsion」の文字を書してなり、第28類「運動用具」を指定商品として、平成14年10月18日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同15年7月23日付けの手続補正書によって、第28類「ゴルフクラブ,ゴルフボール」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、その指定商品との関係で『高い反発力の商品』の意を認識させる『Hi―Repulsion』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、インターネット上(アドレス:http://www.almould.co.jp/golf.htm、 http://store.yahoo.co.jp/iimono/67262-0000001.html等参照)では反発力の強いゴルフクラブが記載されていることを併せ考えると、これをその指定商品中上記意に照応する商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「高度の、強い」等の意味を有する英語「High」と同義語の「Hi」と「反発力、反発作用」を意味する英語「Repulsion」(「ランダムハウス英和大辞典」小学館発行)の文字とをハイフンを介して「Hi―Repulsion」と外観上まとまりよく一体的に構成されているものであるから、これよりは、全体として「高反発力、高反発作用」の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、ゴルフ用具を取り扱う業界においては、ゴルファーの飛距離アップを発揮させるべく、高反発力を実現するための商品が開発されており、「高反発力(作用)」という語が、その指定商品「ゴルフクラブ、ゴルフボール」との関係で、商品の品質を表示するものとして普通に使用されていることは、例えば、新聞記事情報、各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、以下の記事があることからも十分に裏付けられるところである。
(1)「NIKE one Series Golf Balls Description:・・oneGold・・
High‐repulsion
Nd catalyzed polybutadiene core(
高い反発作用
のndはポリブタジエン芯に触媒作用を及ぼしました。)」
(http://www.golf-quest.com/p_NIKEoneSeriesGolfBalls.html及び翻訳参照)
(2)「kasco・・ BALLS GLOVES CLUBS・・A:
High repulsion
core(
High反発
芯)」
(http://www.kascogolf.com/europe/ball_royal.html及び翻訳参照)
(3)「Detailed Specifications TOURSTAGE UX Product Specifications ・・Inner cover(内部のカバー)
High repulsion
ionomer cover(
高い反発
イオノマーカバー・・Core(芯)
High repulsion
neodymium core(
高い反発
ネオジム芯)」
(http://www.bs-sports.co.jp/english/release/press_release/ts_ux/ux_03.html及び翻訳参照)
(4)「WINGBEAM MD50・・WIDE
HIGH REPULSION
反発力の高い
エリアを、実際のヒッティングポイントに合わせると同時に最大背幅部分を直線にすることで、安定した反発力を実現しています。」 (http://www.bs-tennis.com/catalogue/tennis/racket/w_md50.html)
(5)2003.4.22 「読売新聞」東京夕刊 7頁
「[人気MONO]ドライバー『より遠くへ』素材進化
・・ドライバーは『より遠くへ』というゴルファーの願いをかなえるため、パーシモンから(柿の木)からスレテンレス、カーボン(炭素繊維)、チタンへと素材が進化している。・・飛距離をのばすには、
高反発力
、高い角度での打ち出し、ボールの回転量を抑えるという三条件が不可欠だが、メーカーはこれらの要素を満たすクラブを相次いで発売している。」
(6)2003.5.8 「共同通信」
「ヨネックスは、ゴルフクラブの新シリーズ『CYBERSTAR5000』を2月下旬から発売する。ドライバーは、ヘッドを変形させることで従来の
高反発
をさらに高め、しっかりとボールをつかみ飛距離が伸びる。」
(7)2003.8.17「共同通信」
「日本ダンロップは、昨年11月から片山晋呉プロが使用し、『今までよりも20ヤード飛ぶ!』と絶賛したゴルフボール『スリクソンURーX』を6月12日に発売する。 カバー、中間層、コアのすべてを
高反発
化することで、飛距離が伸び、アプローチでの優れたスピンコントロール性能と、ソフトな打球感も特徴となっている。」
そうとすれば、本願構成中の「Hi」の文字が、「High」の文字と同義語であることは、前記のとおりであり、需要者においても、一般に認識されているものであって、運動用具をはじめ、各種分野においても使用されている語であって、本願商標は、全体として「高反発、高い反発作用」の意味合いを認識し把握させるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する需要者をして、「高反発力(高い反発作用)を有するゴルフクラブ・ゴルフボール」であるものと理解させるに止まり、単に商品の品質を表示したものと認識させるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、該構成文字が「高反発」を表す語として、インターネット上には存在しない旨主張するが、該文字が商品の品質を表示するものであることは、前記認定のとおりであるから、請求人のこの主張は採用できない。さらに、過去の登録例を挙げて、本願商標は登録されるべきであるとも主張するが、それらの登録例は、本願商標とは商標の構成が相違し、事案を異にするものであるから、本件の判断に影響を及ぼすものではない。
よって、結論のとおり審決する。
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