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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠証明力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−31361(T2004−31361/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4464938号商標(以下「本件商標」という。)は、「SOFT STEP」の文字と「ソフトステップ」の文字を二段に横書きしてなり、平成12年2月22日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」を指定商品として、同13年4月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『履物』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中「履物」については、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、商標法第50条の規定により取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

乙第1号証ないし乙第5号証は、被請求人らの社内資料に係るもので総じて証明力が低い。特に乙第1号証及び乙第2号証は、その作成年月日が不明である。乙第3号証は、被請求人らの作成資料に係る上に、2頁目の「ソフトステップ 発注数」なる表もいかなるデータ・根拠に基づくものか不明である。さらに、乙第4号証の1ないし5は、受注伝票の写であり、乙第5号証は、出荷履歴であるとするが、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータの具体的対応関係が不明である。真に本件商標を使用していたのであれば、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータの具体的対応関係を明らかにした上で、個別の納品書、請求書等を提出できるはずである。

被請求人の主張に係る使用は、使用事実を証するに足る証拠をもって証明されていない。証明力ある証拠が提出されない限り、本件商標は取消を免れない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。

1 商標権者であるマドラス株式会社(本店住所:名古屋市瑞穂区豆田町5丁目2番地)及びその子会社であり、本件商標の通常使用権者であるマドラスコーポレーション株式会社(本店住所:福岡市博多区博多駅前2丁目3番7号)(両者を併せていうときは、以下「被請求人ら」という。)は、本件審判の請求の登録前3年以内である平成16年(2004)年7月から現在に至るまで、「SOFT STEP」、「ソフトステップ」を紳士用革靴について使用している(乙第1号証ないし乙第6号証)。

2 したがって、本件商標は、その指定商品中「履物」について、商標法第50条の規定により取り消されるべきではない。

第4 当審の判断

1 乙第1号証ないし乙第5号証(ただし、乙第4号証の5は除く。)によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、使用に係る商品「紳士用革靴」及びその包装箱等の写真6葉と認められるところ、靴の中敷きには、「SOFT STEP/by MADRAS INC.」の文字が表示された織りネームが付され、また、包装箱(上面及び側面)には、上記織りネームに表示された文字と同一の態様の「SOFT STEP/by MADRAS INC.」の文字が表示されている。

さらに、靴の内側側面及び包装箱(側面)には、商品の型番を表したと認められる「SS2002」の記号が表示されている。

(2)乙第2号証は、織りネームと認められるところ、前記(1)の靴の中敷きに付されたものと同一のものである。

(3)乙第3号証は、2004年(平成16年)7月27日付け「絵型&受発注足数一覧表」(1枚目)であるところ、その上段左には、「2004AW『ソフトステップ』」、「大阪コーポオリジナル」の文字が記載され、また、その「型番 最低ロット デザイン 上代」欄には、上から順に、「SS 2000」、「SS 2001」、「SS 2002」、「SS 2003」、「SS 2004」の記号が記載され、それぞれの記号ごとに靴のデザインが描かれている。

さらに、「ソフトステップ 発注数」(2枚目)の一覧表の「型番」欄には、上記と同様に「SS2000」、「SS2001」、「SS2002」、「SS2003」、「SS2004」の記号が記載され、それぞれの記号ごとに発注数が記載されている。

(4)乙第4号証の1ないし4は、受注伝票と認められる(争いのない事実)ところ、

(ア)乙第4号証の1は、注文日を平成16年8月26日とし、納期を同年10月1日、注文者を「プロフト」とするものであることが推認される。そして、その「型番」欄には、上から順に「SS2000」、「2001」、「2003」、「2004」の記号が記載され、それぞれの注文数が記載されている。

(イ)乙第4号証の2は、注文日を平成16年8月26日とし、納期を同年10月1日、注文者を「こんどタクト」とするものであることが推認される。そして、その「型番」欄には、上から順に「SS2001」、「SS2004」、「SS2002」の記号が記載され、それぞれの注文数が記載されている。

(ウ)乙第4号証の3は、注文日を平成16年8月26日とし、納期を同年10月1日、注文者を「こんど鴨島」とするものであることが推認される。そして、その「型番」欄には、上から順に「SS2001」、「SS2004」、「SS2002」の記号が記載され、それぞれの注文数が記載されている。

(エ)乙第4号証の4は、注文日を平成16年9月8日、納期を平成17年3月1日とし、注文者を「キョーエイ本部」とするものであることが推認される。そして、その「型番」欄には、上から順に「SS2000」、「2001」、「2003」の記号が記載され、それぞれの注文数が記載されている。

(5)乙第5号証は、「Soft Step出荷履歴 Date:2004/12/9」、「対象品番:SS2000、SS2001、SS2002、SS2003、SS2004」の一覧表であるところ、その出荷日付は、「2004.10.14」から「2004.12.6」までのものである。

そして、本件審判の請求の登録日である平成16年(2004年)11月9日以前の「2004.10.14」から「2004.11.1」までには、乙第4号証の1及び3に記載された注文者を含む得意先、出荷数、金額等が記載されている。

2 前記1で認定した事実及び証拠説明を総合すると、以下のとおり認定するのが相当である。

(1)被請求人らは、型番を「SS2000」、「SS2001」、「SS2002」、「SS2003」、「SS2004」とする紳士用革靴に「SOFT STEP/by MADRAS INC.」の文字を表示したこと。そして、該表示中「SOFT STEP」の文字部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮するものであり、本件商標と社会通念上同一と認められるものであること(以上の点については、請求人は争うことを明らかにしていない。)。

(2)上記型番の付された紳士用革靴は、本件審判の請求の登録前3年以内である平成16年8月26日に「プロフト」、「こんどタクト」、「こんど鴨島」なる業者より、また、平成16年9月8日に「キョーエイ本部」なる業者より注文を受け、前者については平成16年10月1日に、また、後者については平成17年3月1日に納品をしたことが推認される。

(3)上記(1)及び(2)によれば、本件商標の商標権者及び通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の「紳士用革靴」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたと認めることができる。

3 請求人の主張について

請求人は、乙第1号証及び乙第2号証は、作成年月日が不明であり、乙第3号証は、被請求人らの作成資料に係る上に、2枚目の「ソフトステップ 発注数」なる表もいかなるデータ・根拠に基づくものか不明である。また、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータの具体的対応関係が不明であるから、これらの証拠のみでは、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用された事実は証明されていない旨主張する。

しかし、乙第1号証及び乙第2号証の作成年月日が不明であるとしても、これらにより、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が請求に係る指定商品中の「紳士用革靴」について使用されている状態が明確に把握できるのであり、また、乙第3号証の1枚目(絵型&受発注足数一覧表)及び乙第5号証(Soft Step出荷履歴)の「対象品番」からは、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表示された紳士用革靴には、「SS2000」、「SS2001」、「SS2003」、「SS2004」の型番が付された商品が存在することが把握でき、さらに、本件審判の請求の登録前3年以内に発行されたと推認し得る乙第4号証の1ないし4(受注伝票)に上記型番が記載されていることを併せ考慮すれば、前記2で認定したとおり、本件商標の商標権者及び通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の「紳士用革靴」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたと認めることができるのである。

なお、請求人は、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータの具体的対応関係が不明である旨主張するが、被請求人は、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータが具体的に対応しているとの主張は何らしていないばかりでなく、乙第4号証の1ないし5と乙第5号証中のデータが対応していないことは、例えば、乙第4号証の1ないし4に記載された納期と乙第5号証に記載された出荷日が相違することからみても明らかである。

したがって、請求人の上記に関する主張は理由がなく、他に、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。

4 むすび

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者及び通常使用権者が請求に係る指定商品中の「紳士用革靴」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「履物」について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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