Trademark Appeal Case
ブーケの香りの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−6889(T2003−6889/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「ブーケの香り」の文字を標準文字により書してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年2月26日に登録出願され、その後、指定商品については、同15年7月28日付け手続補正書において、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品(香水類をのぞく),香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛 」、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」と補正されたものである。
2.原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は『いくつかの花の香りをブーケのように混ぜ合わせた香り』程の意味合いを看取させるに過ぎない『ブーケの香り』の文字を普通に用いられる方法で表してなり、指定商品中、特に『香料』の分野においては、ローズ、ジャスミン、スズラン等の花束の香りを基調する香水を『フローラルブーケ』等と称され、広く一般に製造・販売されているところである。そうすると、前記文字からなる本願商標をその指定商品中、『香水』に使用しても、需要者は該商品について『いくつかの花の香りをブーケのように混ぜ合わせた香り』のする商品であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解し、認識するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、前記のとおり「ブーケの香り」の文字よりなるところ、その構成中「ブーケ」の文字は、「花束」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)の意味を有する語として一般に親しまれているものであるから、これよりは、「花束の香り」の意味合いを容易に理解するものである。
ところで、近年においては、香りで精神的な疲れを癒したり、ストレスを解消したりする効果が広く知られるようになり、このような効果を目的としたさまざまな香りの商品が製造、販売され、これらへの関心が高まっているところである。
そして、「ブーケの香り」及び「花束の香り」の語について、例えば各種新聞記事データベースやインターネットの情報によれば、以下の使用例が認められる。
(1)1989年1月11日付け読売新聞、東京朝刊9頁「花の香りのするカセットテープ ソニーが限定発売」の見出しのもと、「曲名を書くインデックスカードに、花束の香りを付けた」との記載。
(2)1990年12月24日付け朝日新聞、東京地方版/埼玉 埼玉版「弦楽4重奏でクリスマス気分 JR浦和駅西口のコルソ通り」の見出しのもと、「演奏後、ブーケの香りがついたピンクやオレンジ色のミニキャンドルが贈られ・・・」との記載。
(3)1992年10月29日付け日刊スポーツ新聞、19頁「入浴剤にニューフェイスが次々登場 薬効タイプに人気が集まる」の見出しのもと、「優雅なブーケの香りが漂い、なんとなくおめでたい気分になれそう」との記載。
(4)「POLA SHOP」のインターネットホームページ(http://www.polashop.net/shop/c_fragrance/)には、「ソープ」及び「ボディローション」について「ロマンティックなブーケの香り。」との記載、「ダスティングパウダー」、「ソープ」及び「スプレーミスト」について「ブーケ・フローラルの香り。」との記載。
(5)「日本香堂」のインターネットホームページ(http://www.nipponkodo.co.jp/fragrance/modern/morning.html)には、「癒しの香り/フレグランス」のタイトルのもと「ニューモーニングスター ブルーム」について「ホワイトプラムの柔らかなフルーティーフローラルをトップに、ミュゲ、チューリップなどのグリーンフローラルで爽やかに仕上げたフローラルブーケの清楚な香りです。」との記載。
(6)「詩仙香房」のインターネットホームページ(http://www.shisenkobo.co.jp/kou-hana/bb-s.htm)には、「爽やかで透明感のある花束の香りのお香」との記載。
以上によれば、「ブーケの香り」や「花束の香り」の語は、「花の香り」の意味合いの香りのひとつとして使用され、また、「ブーケの香り」や「花束の香り」の「香,せっけん,化粧品,香水,キャンドル」等が製造、販売されていることが認められる。
そうすると、「ブーケの香り」の文字からなる本願商標をその指定商品中、例えば「洗濯用柔軟剤,せっけん類,香料類,化粧品(香水を除く。),入浴剤」について使用した場合、「花の香りの商品」であると容易に理解、認識させるに止まるというのが相当である。
してみれば、本願商標は、前記指定商品に使用したときは、商品の品質を表示するにすぎないものと認められ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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