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Trademark Appeal Case

かんたんGISの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−22369(T2003−22369/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「かんたんGIS」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類、第38類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年2月10日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同年10月6日付け手続補正書及び当審における同年11月18日付け手続補正書をもって、第9類「写真機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品(但し「簡単に使える地理情報システムの機能を有する電子計算機端末機,GIS(地理情報システム)を利用したコンピュータプログラム」を除く),レコード,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第38類「コンピュータ端末による通信,その他の電気通信(放送を除く)」及び第42類「コンピュータシステムの設計,その他の電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守(但し「簡単に使える地理情報システム用プログラムの設計・作成又は保守,GIS(地理情報システム)を利用したコンピュータプログラムの設計」を除く),電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,計測器の貸与,測量,建築物の設計,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,機械器具に関する試験又は研究」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『GIS』の英文字が『地理情報システム』の意味を有する『Geographic Information System』の略語として知られているところ、その指定商品(指定役務)との関係では、『簡単に使える地理情報システムに係る商品(役務)』の意味合いを認識させる『かんたんGIS』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品(指定役務)中、例えば『簡単に使える地理情報システムの機能を有する電子計算機端末機,簡単に使える地理情報システム用プログラムの設計・作成又は保守』等、前記文字に照応する商品(役務)に使用するときは、単に商品(役務)の品質(質)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(前記役務)以外の商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「かんたんGIS」の文字を書してなるところ、その構成中の「GIS」の文字は、「電子地図をデータベースとして、地理的な位置の情報や空間の情報を、属性データ(空間データともいう)と合わせて統合的に処理、分析、表示するシステム。」(「現代用語の基礎知識2005」、発行所:自由国民社)である「地理情報システム(Geographical Information Systems)」を指称する語として、一般に広く知られているものである。

また、該「地理情報システム」について、その操作等を簡単にするためのソフトウェアやシステム等が開発、販売されているといった実情があることは、例えば、平成8年(1996年)10月10日付け日本経済新聞(地方経済面(北海道)、1頁)に、「地理情報システム、米英専門家と組み開発、地域科学研、2年後メド」の見出しの下、「シンクタンクの地域科学研究所(札幌市、田村剛一社長)は独自の地理情報システム(GIS)の開発に乗り出す。(中略)同社は用途を細分化したシステムにすることで、マウスやキーの簡単な操作でだれでもシミュレーションできるようにする。(後略)」との記載があること、同10年(1998年)1月16日付け日経産業新聞(5頁)に、「地理情報の利用拡大−災害予測や出店調査、応用システム多彩に(テクノトレンド)」の見出しの下、「各種の統計データの処理結果を地図と組み合わせてパソコン画面上に表示する地理情報システム(GIS)の関心が高まってきた。(中略)日本マクドナルド(東京・新宿)は地域特性と販売戦略を結びつけて、出店計画の調査をスピードアップできるシステムを開発した。コンピューターの専門家でなくても簡単に操作できるようにしてあり、利用者はパソコン画面と対話しながら出店計画エリアの商圏の特性や顧客層の分析、販売予測ができる。(中略)利用者が自分の業務に合ったシステムを簡単に構築できるソフトも発売されている。ソフトメーカーがGISの基本機能を提供しており、利用者は適用業務部分だけを作成すればよい。(後略)」との記載があること、同年(1998年)5月7日付け日刊建設工業新聞(4頁)に、「パスコ/米アーダス社製地理情報システムの販売開始/容易な操作が特徴」の見出しの下、「パスコ(東京都目黒区、隈部安正代表取締役)は、GIS(地理情報システム)のプレゼンテーションツール「ERDAS MapSheets(アーダス・マップシーツ)」の販売を開始した。アーダス・マップシーツは、画像ベースのGISソフトウエア市場で世界トップシェアを誇るERDAS(アーダス)社(米国アトランタ市)が開発したもので、誰でも簡単に操作できるのが特徴。(後略)」との記載があること、同11年(1999年)7月6日付け日本工業新聞(8頁)に、「インフォマティクスが『GIS』 廉価版の編集・管理ソフト」の見出しの下、「インフォマティクス(社長、長島雅則氏、東京都品川区、TEL03・5460・1811)は、地理情報システム(GIS)の製品シリーズに、データ編集・管理用の廉価版ソフト『SISマップマネージャー』を追加、このほど発売した。日本全図、市区町村行政界地図データなどのほかに、国勢調査などの統計データもあらかじめ組み込んでいる。また、異なる縮尺、方位法の地図データをアイコン操作で簡単に組み合わせることができ、ユーザー独自のGISの構築も容易。(後略)」との記載があること、同13年(2001年)1月10日付け日刊建設工業新聞(14頁)に、「教育分野へのGIS普及へJACICがソフト開発/ターゲットは若年層」の見出しの下、「(前略)同ソフトの特徴は、地図データの読み込みからデータの入力、解析、出力といったGISに必要な機能を持ちながら、だれでも簡単に扱えることを目指したこと。作業フローにそったボタンメニューやガイダンスメッセージなどを装備し、マニュアルなしでも使えるように配慮している。(後略)」との記載があること及び同年(2001年)1月25日付け日経産業新聞(27頁)に、「日本スーパーマップ、地理情報システム用ソフト、1万9800円で販売」の見出しの下、「地理情報関連のシステム開発を手がける日本スーパーマップ(東京、林秋博社長、03・5798・3191)は低価格の地理情報システム(GIS)用ソフトを開発した。デジタル地図と顧客情報など既存のデータベースを組み合わせて地図などを簡単に作れる。(後略)」との記載があることによっても明らかである。

そうすると、本願商標は、その構成全体から「簡単に操作することができるGIS(地理情報システム)」といった意味合いを容易に看取、認識し得るものであるから、これを本願の上記補正後の指定商品及び指定役務中、例えば、「電子計算機の貸与、電子計算機用プログラムの提供」等、該意味合いに照応する役務に使用した場合、これに接した取引者、需要者は、これが該役務の質、用途を表示したものと認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものとすべきであり、また、これを、その指定商品及び指定役務中、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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