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Trademark Appeal Case

称呼の末尾音と非類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−5200(T2004−5200/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SYNOVIS」の欧文字を標準文字で書してなり、第10類、第40類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2001年9月4日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成14年3月4日に登録出願され、その後、指定役務については、同17年10月14日付け手続補正書により、当該補正書記載の役務に補正されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4295225号商標(以下「引用商標」という。)は、「SHINOBI」の欧文字を標準文字で書してなり、平成10年4月24日登録出願、第10類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同11年7月16日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「SYNOVIS」の欧文字を書してなるところ、該文字は、特定の語義を有しない造語と認められるものであるから、これよりは、一般に親しまれた英語読み風に「シノビス」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、「SHINOBI」の欧文字を書してなるところ、これよりは、一般に親しまれたローマ文字読み風に「シノビ」の称呼を生ずるものである。

しかして、該「シノビ」の称呼は、「ひそかにすること」等の意味を有する語として一般に広く知られている「忍び」の語の字音と同じくするものであるから、引用商標に接する取引者、需要者は、これより「忍び」の文字を連想し、該「忍び」の字音を欧文字で表したものとして認識し、理解するとみるのが相当である。

そうすると、引用商標は、「忍び」の観念を生ずるということができる。

そこで、本願商標から生ずる「シノビス」の称呼と引用商標から生ずる「シノビ」の称呼とを比較すると、この両称呼は、前者の末尾において「ス」の音の有無の差異を有し、他の音を共通にするものである。

しかして、両称呼は、前者は4音、後者は3音といずれも短い音構成よりなるところ、たとえ、前者の末尾音「ス」が比較的弱く発音される無声の摩擦音としても、前者の称呼は、一音一音が明確に発音、聴取されるものとみられるから、わずか4音の構成中に占めるこの差異の比重は、大きなものがあり、結局、相違する「ス」の音の有無が両称呼に及ぼす影響は小さくはなく、両称呼は、それぞれを一連に称呼しても、全体の語調、語感が相異なり、互いに相紛れるおそれはないというのが相当である。

また、両商標は、前記の構成からみて、外観においては、明らかに区別し得るものであり、観念においては、本願商標は、特定の観念を生じない造語であり、引用商標は、「忍び」の観念を有するものであるから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標ということができる。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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