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Trademark Appeal Case

不使用取消と商標の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−31451(T2004−31451/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1979191号商標(以下「本件商標」という。)は、「津波」の文字と「つなみ」の文字を二段に横書きしてなり、昭和59年4月13日に登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコ−ド、これらの部品及び附属品」を指定商品として、同62年8月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標は、その指定商品中『運動具』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中上記商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

乙第1号証、乙第2号証及び乙第5号証の印刷外注関係書類や実際の販売を証する納品書、請求書の類が提出されておらず、乙各号証をもってしては、未だ本件商標の使用事実を立証するに足りない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。

(1)被請求人(商標権者)は、本件商標を「運動具」について使用している。

本件商標は、スポーツ選手の大会における記録の更新を意識して作られた商標でもあり、インターナショナルスペシャルコレクション2002における新製品のラインナップの一にも採用されているものである(乙第1号証ないし乙第4号証)。

被請求人は、競技者を支援する商品開発を行い、これを競技者を中心に供給してきた。

当該使用事実を裏付ける証拠として、被請求人の発行に係る2002年−2003年度版製品カタログを提出する(乙第5号証)。そして、当該カタログには、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である「ツナミ」の文字からなる商標が使用されている。

(2)以上のとおり、本件商標は、日本国内において継続して3年以内に、商標権者によって、その指定商品「運動具」に属する商品について使用されているから、その登録は商標法第50条の規定により取り消されるべきでない。

4 当審の判断

(1)乙第1号証及び乙第2号証並びに乙第4号証及び乙第5号証によれば、以下の事実が認められる。

(ア)乙第1号証は、「DESCENTE/2002−2003 DESCENTE COMPETITION」であるところ、その3頁には、「VORTEX−1『ツナミ』」の表示のもと、「整流効果(Vortex control)で安定性を得るニューテクノロジー」、「いかに速く滑り、空気抵抗をなくすかという発想から、・・」、「アスリートの身体のブレをなくして安定性を得るため、・・素材にらせん状に凹の細い溝をつけました。・・すでに雪上のフィールドテストのおけるアスリートによっても効果は証明されています。」などと記載されている。

(イ)乙第2号証は、平成14年1月16日付け「DESCENTE」のニュースリリースと認められるところ、「デサント、スーパーデザイナー石岡瑛子氏とコラボレーション〈インターナショナルスペシャルコレクション2002〉を発表」との見出しのもと、「新開発製品のご案内」(1頁)中に「『ボルテックス1』(ツナミ)ダウンヒルスーツ」と、「『ボルテックス』VORTEX」の項目(5頁)には、「速さを生み出すために、素材表面をいかに平滑にするかを競ってきたスキーウェアは、ツルツルからデコボコへ、180°の転換を行ったのです。」と、さらに同7頁には、「ダウンヒルスーツに安定性をもたらすスパイラル状の凹凸。〈ボルテックス1〉(ツナミ)」と記載されている。

(ウ)乙第4号証は、2002年(平成14年)2月1日発行スポーツ産業新聞と認められるところ、「冬季五輪で各国にウエア供給」、「デサント/石岡瑛子さんと共同制作」の見出しのもと、「デサントは・・米ソルトレークシティー冬季五輪でカナダスケートナショナルチームやスイスアルペンオリンピックデレゲーションチームなどにオフィシャルサプライする最新モデル『インターナショナルスペシャルコレクション2002』を発表した。・・今回開発したのは、三タイプ。スパイラル状に凹の細い溝を付けた『ボルテックス1』(ツナミ)は、ダウンヒルスーツに採用。」と記載されている。

(エ)乙第5号証は、「2002−2003 DESCENTE COMPETITION/The Athlete’s Genome」との表題がある被請求人のカタログと認められるところ、その3頁には、「GSワンピース」として、商品の写真とともに「VORTEX−1(ツナミ)」の文字が表示されている。また、同裏表紙には、「2002年2月現在」の文字が表記されている。

(2)前記(1)で認定した事実によれば、商標権者(被請求人)は、本件審判の請求の登録(平成16年(2004年)11月25日)前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「スキー競技用特殊衣服」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示して、商品の譲渡若しくは引渡しのために展示し、広告をしたものと推認することができる。

(3)請求人の主張

請求人は、乙第1号証、乙第2号証及び乙第5号証について、印刷外注関係書類が提出されておらず、また、実際の販売を立証する納品書、請求書等の取引書類が提出されていないから、本件商標の使用の事実を証明したことにはならない旨主張する。

しかし、商標法上でいう商標の使用は、商品の取引書類に標章を付して展示する行為のみならず、商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示する行為、あるいは商品に関する広告等に標章を付して展示し、又は頒布する行為をも含むものであることは、商標法第2条第3項各号の規定より明らかであるから、上記請求人の主張する書類の提出がないとしても、本件においては、前記認定のとおり、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者により請求に係る指定商品について本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されていたと推認し得るところであるから、上記請求人の主張は採用することができない。その他、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。

(4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品中の「スキー競技用特殊衣服」に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したと認め得るところである。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「運動具」について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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