Trademark Appeal Case
「e-」の識別力と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−11730(T2003−11730/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲のとおりの構成よりなり、第40類及び第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成12年11月30日(パリ条約による優先権主張 2000年5月31日 域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠))に登録出願、その後、指定役務については、平成14年4月2日及び同年8月13日付け手続補正書により、第40類「物品表面への画像転写加工,物品表面への画像転写加工に関する助言,立体物への画像転写加工機械器具の貸与,立体物への画像転写加工機械器具の貸与に関する助言,写真の現像用・焼付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具の貸与,写真の現像用・焼付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具の貸与に関する助言」及び第42類「印刷,デジタルプリントに使用するデザインの考案,3次元物品の表面に対するプリントに使用するデザインの考案,その他のプリントに使用するデザインの考案,印刷物のデザインの考案,デジタルプリント加工において使用されるコンピュータプログラムの設計又は作成,3次元物品の表面に対するプリント加工において使用されるコンピュータプログラムの設計又は作成,その他のプリント加工において使用されるコンピュータプログラムの設計又は作成,コンピュータ用プリンターの貸与,コンピュータ用プリンターの貸与に関する助言,印刷用機械器具の貸与,印刷用機械器具の貸与に関する助言」に補正されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、拒絶の理由に引用した登録第3033841号商標は、「chameleon club」の文字を書してなり、平成4年9月24日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成及び保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ−プその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同7年3月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3033842号商標は、「カメレオンクラブ」の文字を書してなり、平成4年9月24日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成及び保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ−プその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同7年3月31日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、後掲に示すとおり、図形と文字との組み合わせによりなるものであるところ、その構成中の図形部分は、極めて図案化された態様で表されているとしても、カメレオンの体色を変える特徴をとらえて七色に彩色が施されていることから、需要者、取引者は、該図形部分がカメレオンをモチーフにしたものと理解、認識するものと見るのが相当である。
そして、本願商標の構成中の文字部分は、「e−comeleon」の欧文字よりなるところ、その構成中の「comeleon」の文字部分は、該文字自体が造語であるとしても、併記された前記図形との関係から「カメレオン」を連想し、該文字に通じる英語「chameleon」を当て字的用法により表したものと見るのが相当である。
さらに、その構成中の「e−」の文字部分は、例えば、電子商取引「e−コマース(e−commerce)」、電子メール「イーメール(e−mail)、インターネット上に作られた企業間取引所「e−マーケットプレース」(株式会社エクスメディア発行 パソコン用語辞典2002版より)等のように「electronic」の略語として「電子の、電子的手段を用いた」のごとき意味合いで一般に使用されているものであるから、本願商標の該文字部分を同様の意味合いを表したものと理解し、ひいては、電子的手段を用いた営業形態を採用していることを示すものと認識する場合が少なくないものと見るのが相当である。
そうとすれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、上記事情よりすれば、その構成中の「e−」の文字部分を電子的手段を用いた営業形態を示すものと理解するにとどまり、「comeleon」の文字部分を自他役務の識別標識としての機能を果たす部分として認識し、取引に当たることも決して少なくないものというべきである。
してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して、一連に「イーカメレオン」の称呼を生ずるほか、単に「カメレオン」の称呼及び観念をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記2のとおり「chameleon club」「カメレオンクラブ」の各文字よりなるところ、その構成前半の「chameleon」「カメレオン」の文字部分は、「カメレオン科の爬虫類の総称」として一般に親しまれた英語又はその表音片仮名表記であり、その指定役務との関係においても強い識別力を有する語であると認められる一方、構成後半の「club」「クラブ」の文字部分は、広く同好の士の集団を意味するごくありふれた日常用語にすぎないものである。
そうとすれば、引用商標の文字構成にあっては、「chameleon」「カメレオン」の文字と「club」「クラブ」の文字とは、軽重・主従の関係が強く、しかも、引用商標の構成文字全体から生ずる「カメレオンクラブ」の称呼も8音構成とやや冗長なものであるから、簡易迅速を尊ぶ取引の場において、引用商標に接する取引者、需要者は、強い識別力を有する「chameleon」「カメレオン」に着目して該文字部分をもって取引に当たることも決して少なくないというべきである。
してみれば、引用商標は、その全体の構成文字より生ずる「カメレオンクラブ」の称呼のほか、「chameleon」「カメレオン」の文字部分に相応する「カメレオン」の簡略した称呼及び観念をも生ずるものといわなければならない。
したがって、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を考慮してもなお、「カメレオン」の称呼及び観念を共通にする類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務を含むものであるから、結局、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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