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Trademark Appeal Case

要部抽出と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第90207号
審判種別異議
結論other

結論テキスト

登録第4203461号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件商標は、「ROYAL UMBRO」の欧文字を横書きしてなり、第28類「囲碁用具、将棋用具、さいころ、すごろく、ダイスカップ、ダイヤモンドゲーム、チェス用具、チェッカー用具、手品用具、ドミノ用具、マージャン用具、おもちゃ、人形、運動用具、釣り具」を指定商品として、平成8年11月13日に登録出願され、同10年10月23日に設定登録されているものである。

2 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の異議理由

(1)申立人は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、「遊戯用器具、ビリヤード用具、囲碁用具、将棋用具、さいころ、すごろく、ダイスカップ、ダイヤモンドゲーム、チェス用具、チェッカー用具、手品用具、ドミノ用具、マージャン用具、おもちゃ、人形、愛玩動物用おもちゃ、運動用具、スキーワックス、釣り具」を指定商品として、平成7年9月28日登録出願、同9年10月31日に登録されている登録第4077977号商標を引用して、本件商標は、これと類似するものであるから商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当すると主張し、その理由を次のように述べている。

(2)本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当することについて

本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標は「ROYAL」を「UMBRO」に付してなるものに対して、引用商標は「菱形図形」と「UMBRO」文字を二段に表してなるものである。両者の相違は、「ROYAL」及び「菱形図形」を配している点にあるが、「ROYAL」をその構成要素とする商標が多く存在する事実から、「ROYAL」に特別の識別力がないことは明らかであり、よって「UMBRO」部分において識別・認識されるものであると考えるのが当然である。この点において、両者は外観上類似するものである。

また、本件商標からは「ロイヤル」・「ローヤル」及び「アンブロ」又は「アムブロ」の称呼、引用商標からは「アンブ口」又は「アムブロ」の称呼が生ずる。商品名や地名、建物名を省略して呼称する昨今の日本語の事情から見て、また、「口イヤル」に特別の識別力がないことを踏まえると、「アンブ口」、「アムブロ」の称呼のみで識別・認識されることは明らかであり、ゆえに、その称呼においても、本件商標と引用商標は類似する。

なお、「UMBRO」は、引用商標の出願時並びに設定登録時において商標権者であった、アンブ口・インターナショナル・ジェ・ブイ社(Umbro International J.V. 以下、「アンブロ社」と称す。)によって創作された造語であって、特定の概念又は意味を有するものではない。

ゆえに本件商標と引用商標は、「ROYAL」及び「菱形図形」を配しているとはいえ、同一商標の「UMBRO」をその要部として構成されているものであり、称呼・外観において類似する商標であって、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するものである。

(3)本願商標が商標法第4条1項15号に該当することについて

申立人の引用商標「UMBRO」は、現在、申立人である「株式会社デサント」(以下、「デサント社」と称す。)が所有する商標であるが、平成10年7月にデサント社に譲渡されるまで、アンブ口社が所有していたものである。アンブ口社は、「UMBRO」商標を著名なものとするために、イギリス、スコットランド、コロンビアなど世界各国のナショナルチームとサプライ契約を結び、また、日本においては、1985年より「UMBRO」商品の販売を開始し、鹿島アントラーズなどのJリーグに所属する幾つかのチームとサプライ契約を結んで「UMBRO」商品を提供している。1994年に開催されたワールドカップアメリカ大会においては、サプライ契約を結んでいたブラジルのナショナルチームが優勝し、世界のみならず、日本においても「UMBRO」商標の知名度が高まった。また、現在の権利者であるデサント社も、昨年のワールドカップフランス大会において注目され、日本においても人気の高まったイギリスチームのマイケル・オーエン選手を起用したテレビコマーシャルを放送するなどして、その著名度の維持に努めている。

以上説明したように、申立人の引用商標「UMBRO」は、第28類「遊戯用器具、ビリヤード用具、囲碁用具、将棋用具、さいころ、すごろく、ダイスカップ、ダイヤモンドゲーム、チェス用具、チェッカー用具、手品用具、ドミノ用具、マージヤン用具、おもちゃ、人形、愛玩動物用おもちゃ、運動用具、スキーワックス、釣り具」について、我が国は勿論のこと、世界的にも著名な商標であり、この引用商標と同一の称呼・外観を有する本願商標「ROYAL UMBRO」を第28類「囲碁用具、将棋用具、さいころ、すごろく、ダイスカップ、ダイヤモンドゲーム、チェス用具、チェッカー用具、手品用具、ドミノ用具、マージャン用具、おもちゃ、人形、運動用具、釣り具」に使用した場合、取引業者並び消費者に、恰も申立人である「デサント社」の所有する商標を付した商品であるが如く、その出所について誤認混同を生じさせることは明らかである。

このように、我が国並びに世界的に著名な申立人の所有する商標と類似する商標が我が国において申立人と異なる者に登録されたことは、国際信義上からも決して好ましいことではない。

(4)ゆえに、本件商標は、商標法第4条第1項11号及び同第15号の規定に反して登録がなされたものであるから、商標法第43条の3の規定により取り消されるべきものである。

3 当審の取消理由

当審では、申立人の異議理由に基づき、商標権者に対し、本件商標は、申立人及び前商標権者である「アンブロ社」がその取扱いに係る商品「スポーツ関連商品」に使用し、広く認識されるに至った「UNBRO」の文字を商標中に含むものであり、加えて、該「UMBRO」の文字は造語であること、かつ、商標中の「ROYAL」がこれに続く文字(語)に冠して品質誇称的に採択されることの多い語であることを考慮すると、本件商標を申立人の業務に係るスポーツ関連商品と密接な関係を有する運動用具が含まれている指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当し取消すべきものである旨の理由を提示した。

4 上記3の当審の取消理由に対して商標権者は何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

申立人提出の甲各号証を総合判断するに、「UMBRO」の文字よりなる商標は、1985年よりアメリカ合衆国の「アムブロ・インターナショナル・ジエ・ブイ社」(以下、「アンブロ社」という。)が「サッカー用品」に使用してきた結果、本件商標の登録出願時には、該文字よりなる商標は上記「アムブロ社」の業務にかかる商品を表すものとして取引者・需要者間に広く知られていたものであることが認められる。

一方、申立人(株式会社デサント)は、前商標権者の「アムブロ社」から、平成10年7月に「UMBRO」商標の日本国内における商標権を取得した後、自己の業務に係る商品「スポーツ関連商品(特に、スポーツウェア、スポーツシューズ等)」について「UMBRO」及び別紙に表示したとおりの構成よりなる商標を使用するとともに、テレビコマーシャル等で宣伝広告を行ってきたものである。

そして、本件商標は、前権利者のアンブロ社及び申立人がその取扱いに係る商品「スポーツ関連商品」に使用するものとして取引者・需要者間に広く認識されている「UNBRO」の欧文字と同じ綴り字よりなる文字を商標中に含むものである。また、該「UNBRO」の文字は造語であり、かつ、本件商標中の「ROYAL」の文字が、商品の品質を誇称する語として使用される例が多いことを併せ考えれば、本件商標を申立人の業務に係るスポーツ関連商品と密接な関係を有する運動用具が含まれている指定商品に使用した場合には、前記実情よりして、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条1項第15号に違反して登録されたものといえるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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