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結論

勝訴(請求認容)

商標「経歴明快」の経歴明快の識別力(第3条第1項第6号|審判不服2003−15545(T2003−15545/J1))

審判番号
不服2003−15545(T2003−15545/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「経歴明快」
争点(論点)
経歴明快の識別力
適用条文
第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−15545(T2003−15545/J1)・不服)は、本件商標「経歴明快」について、商標法第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「経歴明快の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「経歴明快」の文字を標準文字で書してなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」及び第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜(「茶の葉」を除く。),茶の葉,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」を指定商品として、平成14年10月31日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『経歴明快』の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであるが、食品業界において、食品の経歴を追跡管理するシステムを企業が導入し、食品の安全性への関心が高まっている昨今の世情や取引の実情よりすれば(2002.9.30付け『経済短信』の見出しの『▽マルハが追跡管理導入 水産大手のマルハは30日、枝豆などの冷凍野菜の生産委託している台湾の工場で、食品の経歴を追跡管理するシステムを11月から導入すると発表した。日本ハムなどの牛肉偽装事件などに対応し、食品の安全性を確保するのが狙い。・・』の共同通信社の記事や、2002.8.30付け『「ニュース なぜなに」「トレーサビリティシステム」 食品の経歴をたどる仕組み』の見出しの『・・つまり、トレーサビリティシステムとは、つくるところから売るところまで、食品の経歴をたどることができる仕組みなのです。・・農水省は、ほかの肉類や水産物、野菜、コメなどについても次々にシステムを取り入れる方針です。食品が販売されるまでのすべての段階に、情報を提供するよう義務付ける法律をつくる検討もしています。』の共同通信社の記事を参照)、本願商標は、『食品の履歴が明かであること』をうたった一種の宣伝文句やキャッチフレーズとして認識されるにすぎないものなので、これを本願指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「経歴明快」の文字を書してなるところ、その構成前半部の「経歴」の文字(語)が、「これまでに経てきた学業・職業・資格などに関する事柄。履歴。」等を意味し、また、同後半部の「明快」の文字(語)が、「筋道が明らかですっきりしていること。」等を意味するものである(広辞苑第5版)としても、これらの文字(語)を結合した「経歴明快」の文字(語)が、全体として特定の意味を表す成語として一般に親しまれているものとはいえないものである。

そうすると、たとえ、食品業界において、食品の経歴を追跡管理するシステムを企業が導入するなど、食品の安全性に対する関心が高まっているという実情があるとしても、本願商標をその指定商品に使用した場合に、取引者、需要者が、直ちに原審説示のような意味合いを表したキャッチフレーズとして認識するものとは認め難く、むしろ、その四文字熟語様の構成からなる単なる造語として認識するものとみるのが相当である。

また、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品を取り扱う業界において、「経歴明快」の文字(語)が商品の品質等を表示するものとして普通に使用されている事実も発見できなかった。

してみると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分果たし得るものといえるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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