Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90519(T2004−90519/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4773568号商標(以下「本件商標」という。)は、「おはよう」、「おはようございます」の平仮名文字を二段に横書きしてなり
、平成15年6月25日に登録出願、第32類「清涼飲料、果実飲料」を指定商品として、同16年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は登録第2019262号商標と商標が類似し、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
当審は、平成17年6月20日付けで要旨以下の取消理由を通知した。
申立人が引用する登録第2019262号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に表示した構成よりなり、昭和60年1月25日に登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、昭和63年1月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、前記のとおり、「おはよう」と「おはようございます」の平仮名文字を二段に併記してなるところ、上段に書されている「おはよう」の文字(語)は、朝の挨拶語として使用されている語であり、その下段にその丁寧語として使用されている「おはようございます」の文字を併記してなるものである。
そして、両文字部分は、同じ意味を有する文字(語)であって、本件商標を構成する全体の文字より生ずる「オハヨウオハヨウゴザイマス」の称呼は、冗長であるから、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、上段に書された「おはよう」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって、取引に資する場合も決して少なくないものというべきである。
してみれば、本件商標は、上段の「おはよう」の文字に相応し「オハヨウ」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲に表示したとおり、「OH」と「YO」の欧文字間に配した文字はやや図案化してなるとしても、容易に「A」の欧文字を図案化してなるものと看取、認識されるものであるから、全体として、「OHAYO」の欧文字を図案化して表示したものとみるのが相当である。
してみれば、引用商標は、「OHAYO」の文字に相応して「オハヨー」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「オハヨウ」の称呼と引用商標より生ずる「オハヨー」の称呼とは、前半部において「オハヨ」の音を共通にし、第3音に続く音において「ウ」の音と「ヨ」の長音に差異を有するとしても、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合は、該差異音が近似した音となり、互いに聞き誤るおそれのある称呼上類似の商標というべきである。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
4 商標権者の意見
上記3に対し、商標権者は、要旨以下の意見を述べている。
本件商標は、「おはよう」「おはようございます」を上下二段に表示しているものの、共に平仮名文字よりなり、しかも意味合いも共通しているから
一体不可分の商標である。
他方、引用商標は、「OH」と「YO」の欧文字間の双葉苗図形は、記号
、絵図、模様等に相当し、図案化した文字には該当しないから、「オオーヨー」の称呼を生じ、仮に、上記図形を「A」の文字とみなしても、「オオーエーヨー」の称呼を生ずるものである。
したがって、本件商標から「オハヨウ」の称呼を生ずるとしても、引用商標とは、称呼が相違し、誤認混同を生じない非類似の商標である。
5 当審の判断
本件商標は、前記3に示したとおり、上段の「おはよう」の文字に相応し「オハヨウ」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。
これに対し、引用商標は、その構成中、「OH」と「YO」の欧文字間に配した文字はやや図案化してなるとしても、容易に「A」の欧文字を図案化してなるものと看取、認識されるものであるから、全体として、「OHAYO」の欧文字を図案化して表示したものとみるのが相当であり、よって、該文字に相応して「オハヨー」の称呼を生ずるものである。
してみれば、両者は、前半部において「オハヨ」の音を共通にし、第3音に続く音において「ウ」の音と「ヨ」の長音に差異を有するとしても、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合は、該差異音が近似した音となり、互いに聞き誤るおそれのある称呼上類似の商標といわざるを得ない。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり、決定する。
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