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Trademark Appeal Case

完成品と部品の商品類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90616(T2002−90616/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4574684号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4574684号商標(以下「本件商標」という。)は、「AMBA」の文字を標準文字で横書してなり、平成13年4月5日登録出願、第9類「電気通信機械器具」を指定商品として、同14年6月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立て理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、登録第4511046号商標と類似するものであり、かつ、同一又は類似する商品を指定商品とするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。

3 本件商標に対する取消理由

当審は、上記登録異議の申立てについて審理をし、商標権者に対して要旨以下の取消理由を通知した。

申立人の引用する登録第4511046号商標(以下「引用商標」という。)は、「AMBA」の文字を標準文字で横書してなり、平成12年8月9日に登録出願、第9類「電子応用機械器具」を指定商品として、平成13年10月5日に設定登録されたものである。

そこで、本件商標と引用商標を比較すると、両商標は、共に「AMBA」の文字を標準文字で横書きしてなるものであるから、同一の商標よりなるものと認められる。

次に、両商標の指定商品についてみると、本件商標の指定商品は、第9類「電気通信機械器具」であるのに対し、引用商標の指定商品は、第9類「電子応用機械器具及びその部品」である。そして、本件商標の指定商品「電気通信機械器具」は、引用商標の指定商品「電子応用機械器具及びその部品」に包含される「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」と、完成品と部品との関係にあるものが少なからずあり、また、その生産部門、販売部門、原材料、品質、用途、需要者層等においても一致するところもあると認められるから、これらを総合して勘案すると、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」と類似するものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、引用商標と同一のものであり、引用商標の指定商品と類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

商標権者は、上記3の取消理由通知に対して、次のように要旨意見を述べ甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。

(1)本件商標と引用商標を比較すると、どちらも標準文字で「AMBA」と横書きしてなるもであるから、同一の商標である。

(2)次に、本件商標の指定商品と引用商標中の「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用のプログラムを記憶させた電子回路を除く。)」は、その生産部門、販売部門、用途、需要者層等において大きく異なるものであり、類似する商品ということはできない。そもそも、本件商標の商標権者は主に移動通信基地用のアンテナを製造する企業である。このようなアンテナは移動通信部品製造会社と呼ばれる専門企業よって製造され、移動通信社に販売されている。これに対して「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用のプログラムを記憶させた電子回路を除く。)」は、電子部品製造会社によって製造され、電子製品会社又は一般の消費者に販売されている。したがって、本件商標は、引用商標の指定商品と類似する商品について使用されているものではないから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

(3)また、一方が「電気通信機械器具」を指定商品としており、他方が「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用のプログラムを記憶させた電子回路を除く。)」などをその指定商品に包含していながら、共に登録になり、現に有効に存続している例が挙げられる。

(4)以上のように、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、完成品と部品の関係にあるものではなく、また、その生産部門、販売部門、原材料、品質、用途、需要者層等において大きく異なるものであり、類似する商品について使用するものではない。

よって、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

5 当審の判断

本件商標についての取消理由通知(上記3)は妥当であって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものといわざるを得ない。

意見書において商標権者は、主に移動通信基地用のアンテナを製造する企業であるところ、「アンテナ」は移動通信部品製造会社と呼ばれる専門企業により製造され、移動通信社に販売されるのに対し、「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用のプログラムを記憶された電子回路を除く。)」は、電子部品製造会社によって製造され、電子製品会社又は一般の消費者に販売されるので両者は類似する商品ではない旨主張すると共に他の登録された事例を挙げている。

しかし、本件商標の指定商品「電気通信機械器具」は、「アンテナ」に限定されるものではなく、「電話機械器具、有線通信機械器具、搬送機械器具、放送用機械器具、無線通信機械器具、無線応用機械器具、遠隔測定制御機械器具、音声周波機械器具、映像周波機械器具」等の商品を包含するものと認められ、これらと引用商標の指定商品中の「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用のプログラムを記憶された電子回路を除く。)」とは完成品と部品との関係にあるものが少なからずあり、また、その生産部門、販売部門、原材料、品質、用途、需要者層等においても一致するものである。

また、「アンテナ」に関する商標権者の前記の主張についてもその主張を裏付ける証拠を提出していない。

さらに、申立人は、過去の登録例を挙げて、本件商標と引用商標とは非類似である旨主張しているが、本件商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人の主張は採用できない。

よって、本件商標と引用商標とは、商標において同一であり、かつ、指定商品も類似のものと判断する。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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