Trademark Appeal Case
称呼の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90023(T2005−90023/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4811852号商標(以下「本件商標」という。)は、「撃(げき)」の文字を横書きしてなり、平成15年9月18日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同16年10月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4256334号商標(以下「引用商標」という。)は、「激ミント」の文字を横書きしてなり、平成9年8月8日に登録出願、第30類「ミント使用の菓子」を指定商品として、同11年4月2日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標と引用商標とは、「ゲキ」の称呼を共通にする類似の商標であり、両者の指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消すべきである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について検討するに、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「ゲキ」の称呼を生じ、引用商標は「ゲキミント」の称呼を生ずるものである。
ところで、申立人は、引用商標の構成中の「ミント」の文字が菓子の原材料表示として理解、認識され、商標としての自他商品の識別力を有せず、要部とは認識されないものであり、「激」の文字部分が自他商品の識別力を有すること、及び漢字と片仮名文字という構成上からも「激」と「ミント」に分離して観察・認識されることから、引用商標は「激」の文字部分より単に「ゲキ」の称呼をも生ずる旨主張している。
確かに、「ミント」の文字が「薄荷(はっか)」を意味し、菓子等の原材料表示として使用されることがあるものと認められる。しかしながら、引用商標の構成中の「激」の文字も、例えば、岩波書店発行「広辞苑第5版」によると、「(接頭辞的に)はげしさの度合が甚だしいこと。衝撃的であること。『激辛』」と記載されているように、商品の品質等について記述的に用いられることがある語であり、それ自体では自他商品の識別力の比較的弱いものである。そうして、引用商標は、これら両語がまとまりよく一体に表されたものであり、全体として自他商品の識別標識としての機能を果たしているものというべきである。そうすると、引用商標は、全体として「ゲキミント」の一連の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当であるから、申立人の主張は採用することができない。
しかして、本件商標から生ずる「ゲキ」の称呼と引用商標から生ずる「ゲキミント」の称呼とは、「ミント」の音の有無という顕著な差異により明瞭に区別し得るものである。そして、本件商標を構成する「撃」の文字は、「(1)強く打つこと。『撃破・打撃』(2)攻めうつこと。『撃破・突撃』(3) ふれること。『目撃』」(「広辞苑第5版」)を意味する語であり、引用商標の構成中の「激」の文字とは意味合いが明らかに異なるものである。また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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