Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90743(T2004−90743/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4800108号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年3月3日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年9月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、以下に示す登録第4449222号商標(以下「引用商標」という。)と「エアロ」又は「アエロ」の称呼を共通にする類似の商標であり、その指定商品も引用商標のそれと抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用商標は、「AERO」の文字を標準文字で書してなり、平成11年2月15日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年1月26日に設定登録されたものであるが、指定商品中の「膨らませ式ベッド,膨らませ式家具,その他の家具」についての登録は、平成15年2月17日付けの異議の決定により取り消され、その確定登録が平成15年8月27日にされたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、主として「膨らませ式マットレス」等の製造販売を行うアメリカ法人である。1992年に「膨らませ式マットレス」を開発して以来、該商品に「aero」の商標(以下「使用商標」という。)を使用して、テレビショッピングを中心に販売活動を行うと共に、広告宣伝活動を行ってきた。また、わが国においても、2001年よりテレビ、インターネットを通じて販売活動をし、2003年までの間に1億2000万円の販売高を上げた。その結果、使用商標は、申立人の取扱いに係る商品「膨らませ式マットレス」等を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、少なくとも「マットレス、クッション」等を取り扱うわが国の取引者の間では周知、著名な商標となっていた。
そして、本件商標は、「AERO」の文字を含むものであり、使用商標と称呼上類似する商標である。
したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合は、該商品が申立人又はその関連会社の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、「AERO」(「A」はやや図案化されている。以下同じ。)の文字と「FLOW」の文字は、いずれも同一の書体をもって書され、構成全体としてまとまりよく一体的に表されているものであり、また、これより生ずると認められる「エアロフロー」の称呼も冗長というものではない。
そうすると、本件商標は、構成文字全体をもって、一体不可分の造語を表したと理解されるとみるのが相当であり、他に、本件商標より「AERO」の文字部分のみを分離、抽出して、称呼、観念しなければならない特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「エアロフロー」の一連の称呼のみを生ずる造語よりなるものといわなければならない。
一方、引用商標は、前記のとおり、「AERO」の文字を書してなるものであるから、これより「エアロ」の称呼及び「航空機の」などの観念を生ずるものである。
してみると、本件商標より生ずる「エアロフロー」の称呼と引用商標より生ずる「エアロ」の称呼は、後半部分において「フロー」の音の有無の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものである。また、本件商標は、前記のとおり、造語よりなるものであるから、観念上、引用商標と比較することはできない。さらに、本件商標と引用商標は、それぞれ別掲又は前記した構成よりみて外観上明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標は、引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲第7号証ないし甲第10号証によれば、申立人は、1992年より「ベッド」等に使用商標を使用してきたことは認められるものの、これらの証拠をもってしては、使用商標が申立人の取扱いに係る商品「マットレス、ベッド」等を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、わが国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものであると認めることは困難であるといわざるを得ない。
加えて、前記(1)で認定したとおり、本件商標は、その構成中の「AERO」の文字部分のみが独立して把握、認識されるものではないことも考慮すると、本件商標をその指定商品について使用して場合も、取引者、需要者をして、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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