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結論

敗訴(請求棄却)

商標「イシス」と「IOSIS」の称呼・外観・観念の類否(第4条第1項第11号・第4条第1項第15号|審判異議2004−90715(T2004−90715/J7))

審判番号
異議2004−90715(T2004−90715/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「イシス」引用商標「IOSIS」
争点(論点)
称呼・外観・観念の類否
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第22類・第23類・第24類・第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2004−90715(T2004−90715/J7)・異議)は、本件商標「イシス」と引用商標「IOSIS」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼・外観・観念の類否」です。指定商品・役務は第22類・第23類・第24類・第25類に属します。特許庁は「登録第4797613号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4797613号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4797613号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成16年1月8日に登録出願、第22類、第23類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年8月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4429925号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成11年11月30日に登録出願、第18類、第24類及び第27類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年11月2日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由

(1)本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であり、本件登録異議申立てに係る指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)申立人が製造販売するクッション、クロス、カーテン、その他の織物製品は、当該分野における取引者・需要者の間に広く認識されており、本件商標が引用商標の指定商品について使用された場合には、具体的出所の混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)本件商標と引用商標との類否について見るに、本件商標は、別掲(1)のとおり、やや図案化されているものの、「Isis」及び「イシス」の文字を上下二段に横書きしたものと容易に認識し、理解されるものであるから、「イシス」の称呼及び「古代エジプトの豊じょうの女神、イシス」の観念を生ずるものといえる。

他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「IOSIS」の文字と、その4文字目の「I」の上に、小さく描かれた燕のごとき図形とからなるものであるところ、該文字と図形とが常に一体不可分にのみ認識されるべき格別の理由も見いだし難いから、顕著に表示された「IOSIS」の文字部分に相応して、「イオシス」の称呼を生ずるものである。

また、「IOSIS」の文字は、特定の意味合いを有するものではないから、引用商標は、全体として親しまれた特定の観念を生ずるものではない。

そこで、本件商標より生ずる称呼の「イシス」と引用商標より生ずる称呼の「イオシス」とを比較するに、両者には、3音対4音という構成音数の相違があるばかりでなく、後者の第2音目における「オ」の音の有無という差異を有するものであり、前者が一気に簡潔に発音されるのに対し、後者は、「イオ」と「シス」とに分れるように発音されることから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が異なり、かれこれ紛れることなく明瞭に聴別できるものである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

さらに、本件商標は、「古代エジプトの豊じょうの女神、イシス」の観念を有するのに対し、引用商標は、何ら親しまれた特定の観念を有しないものであるから、両者は、観念上も紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点から見ても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)申立人は、同人が製造・販売するクッション、クロス、カーテン、その他の織物製品が当該商品の分野における取引者・需要者の間に広く認識されているとして証拠を提出しているので、この点について検討する。

申立人の提出に係る証拠において、引用商標の使用を示すものは、甲第5号証として提出されたインターネットのウェブページの写し1通のみであり、しかも、該写し中には、「パッサマネリア フェルメール 〜フランスIOSIS製ファブリック製品〜」、「フランス、IOSIS製ファブリック類」、「IOSIS製ゴブラン織り製品」及び「IOSIS社カタログ」の表題の下に2頁にわたり掲載された商品の写真、「パッサマネリア フェルメール 〜ファブリックプライス〜」、「IOSIS」の表題の下に3頁にわたり掲載された商品の写真が見られるにすぎず、他に引用商標が具体的に使用されている事実を示すものは何ら見当たらない。

そうすると、申立人提出の証拠によっては、引用商標がクッション、クロス、カーテン等の織物製品に使用される商標として、我が国において、取引者・需要者の間に広く認識されていると認めることができない。

しかも、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似の商標である。

かかる事情の下に、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想・想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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