sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

敗訴(請求棄却)

商標「SKS」と「S.K.F.」のSKSとSKFの称呼・外観類似(第4条第1項第11号・第4条第1項第15号|審判異議2005−90040(T2005−90040/J7))

審判番号
異議2005−90040(T2005−90040/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「SKS」引用商標「S.K.F.」
争点(論点)
SKSとSKFの称呼・外観類似
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第12類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90040(T2005−90040/J7)・異議)は、本件商標「SKS」と引用商標「S.K.F.」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「SKSとSKFの称呼・外観類似」です。指定商品・役務は第12類に属します。特許庁は「登録第4811625号商標の登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4811625号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4811625号商標(以下、「本件商標」という。)は、「SKS」の文字を標準文字として、平成16年1月30日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同年10月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要旨

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の5件である。

ア 登録第48630号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「S.K.F.」の文字を書してなり、明治44年9月21日に登録出願、同年10月23日に設定登録されたものである。指定商品については、平成14年11月13日、第12類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。

イ 登録第1450479号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和51年11月5日に登録出願、昭和56年1月30日に設定登録されたものである。指定商品については、平成13年11月14日、第9類及び第12類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。

ウ 登録第1453809号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和51年11月5日に登録出願、昭和56年2月27日に設定登録されたものである。指定商品については、平成13年11月14日、第6類、第7類、第9類、第11類及び第12類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。

エ 登録第1487724号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和51年11月5日に登録出願、昭和56年11月27日に設定登録されたものである。指定商品については、平成14年8月28日、第1類、第9類及び第10類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。

オ 登録第2612482号商標(以下、「引用商標5」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、平成1年11月1日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録されたものである。指定商品については、平成16年9月1日、第6類、第9類及び第12類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。

(2)理由の要点

ア 商標法第4条第1項第11号について

本件商標の称呼「エスケイエス」と引用商標1ないし5(以下、まとめて「引用各商標」という。)の称呼「エスケイエフ」とは、音数を同じにするとともに、前半「エスケイエ」の音を同じにし、「ス」音と「フ」音を異にするにすぎない。しかも、該差異音は、ともに母音(u)を共通にする近似した音であるから、これらを一連に称呼するときは語調語感が相紛らわしく、称呼において類似するものである。

また、両商標の外観を対比すると、前部の2字「SK」を共通にしたうえ、後部の「S」「F」は元々外観が極めて酷似していることから、後部の一字のみを異にする両商標は、外観においても類似するものである。指定商品も「カーダンパー,二輪自動車並びにその部品等」と同一の商品からなる。

イ 商標法第4条第1項第15号について

申立人が商品ベアリング、機械部品、自動車部品等に使用した「SKF」の文字からなる商標は、本件商標の出願前より需要者・取引者間で広く認識されているものである。

したがって、商標権者が本件商標をその指定商品「自動車部品」に使用するときは、あたかも申立人の取扱に係る商品、あるいは、これと何らかの関係のある商品である如く、その出所について混同を生じさせるおそれがある。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「SKS」よりなるものであるところ、特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められ、その構成文字より「エスケーエス」の称呼が生ずるものである。

これに対して、引用商標1ないし4は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、これより「エスケーエフ」の称呼が生ずるものである。そして、特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められる。

また、引用商標5は、別掲(2)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中、白抜きで表された「SKF」の文字部分は、独立して自他商品の識別機能を有する部分であるといえるから、これより「エスケーエフ」の称呼が生ずるものである。そして、特定の意味合いは有しないものと認められる。

そこで、本件商標より生ずる「エスケーエス」の称呼と引用各商標より生ずる「エスケーエフ」の称呼についてみるに、両称呼は、末尾において「ス」と「フ」の音の差異を有するものである。そして、本件商標の「SKS」と引用各商標の「SKF」は、前記のとおり、いずれも成語よりなるものではなく、ローマ字3字を羅列したにすぎないものであって、このような商標に接する需要者は、ローマ字の1字1字を区切って明確に発音する場合が多いといえるから、両称呼の差異がたとえ末尾に位置する1音の差異であるとしても、両称呼は互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

また、本件商標と引用各商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上著しく相違するものであり、このような外観上の明らかな差異をも考慮すれば、両商標は、相紛れるおそれはないというべきである。

他に、本件商標と引用各商標とが類似するとみるべき事由は見出せない。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

前記(1)で認定したとおり、本件商標と「SKF」の文字よりなる引用各商標とは、商標それ自体非類似のものであり、他に両者を関連づけて見るべき理由もないから、結局、両商標は別異の出所標識というべきものである。

してみれば、たとえ「SKF」が申立人の業務に係るベアリング製品について使用され、本件商標の登録出願前よりその需要者の間で知られていたとしても、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者が引用各商標ないしは申立人を想起・連想するようなことはないというべきであって、当該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号又は同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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