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Trademark Appeal Case

商標の類否と混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90044(T2005−90044/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4812901号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4812901号商標(以下「本件商標」という。)は、「CARBWELL」の欧文字を横書きしてなり、第29類「食肉,食用魚介類,家禽肉,食用鳥獣肉,肉エキス,保存加工をした果実・野菜,乾燥果実・野菜,加熱処理をした果実・野菜,食用ゼリー,ジャム,果物のシロップ煮,卵,牛乳,乳製品,食用油脂」、第30類「コーヒー,茶,ココア,砂糖,米,タピオカ,サゴ,人造コーヒー,食用穀粉,穀物の加工品,パン,ケーキ菓子,菓子,氷菓,蜂蜜,糖蜜,酵母,ベーキングパウダー,塩,マスタード,食酢,ソース(調味料),香辛料,氷」及び第32類「ビール,鉱泉水,炭酸水,その他のアルコール分を含有しない飲料,果実飲料,シロップ,その他の飲料製造用調製品」を指定商品として、平成16年3月5日に登録出願、同年10月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申し立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の3件の登録商標を引用して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証(枝番号を含む。)を提出している。

(1)商標法第4条第1項第11号について

(ア)引用登録第1959908号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)に示すとおり、「CARBONELL」の欧文字を横書きしてなり、第31類「調味料、香辛料、食品香料、乳製品」を指定商品として、昭和59年6月30日に登録出願、同62年6月16日に設定登録され、その後、平成9年7月8日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。

(イ)同じく、引用登録第2634062号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第29類「スペイン国産のオリーブ油」を指定商品として、平成3年4月9日に登録出願、同6年3月31日に設定登録され、その後、同16年4月20日に商標権の存続期間の更新登録、さらに、同17年5月18日に指定商品並びに商品の区分を第29類「スペイン国産のオリーブ油」とする書換登録がされたものである。

(ウ)同じく、引用登録第4517717号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第29類「有機栽培されたオリーブからなるエキストラバージンオリーブオイル」を指定商品として、平成11年7月2日に登録出願、同13年10月26日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめていうときには、「引用各商標」という。

したがって、本件商標は、引用各商標と称呼及び外観上類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の引用各商標、とりわけ、引用商標1及び他の引用商標の構成中の「CARBONELL」は、申立人が商品「オリーブ油,食酢」について、1866年より現在に至るまで使用し、取引者・需要者の間に広く認識されている商標であり、我が国においても、讃陽食品工業株式会社が代理店となって、当該商標を商品「オリーブ油,食酢」について継続的に販売し(甲第4号証の1ないし3)、宣伝広告も行っている(甲第5号証の1ないし14)。

また、引用各商標を構成する「CARBONELL」は、スペイン国産のオリーブオイルの代表的なブランドとして、世界70ヶ国で使用されている。

しかも、引用各商標を構成する「CARBONELL」の前半部及び後半部の欧文字を共通にする本件商標を、その指定商品中「食用油脂、食酢等」に使用するときは、取引者・需要者間に商品の出所の混同を招くことは必死である。

してみれば、引用各商標と類似する本件商標をその指定商品に使用するときは、当該商品が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、商標法第43条の3第2項によって取消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、前記したとおり「CARBWELL」の欧文字を横書きしてなるところ、特定の読みをもって親しまれた外国語を表したものとは見られないが、わが国において最も普及している外国語である英語読み風に、「カーブウエル」の称呼を生ずるものと認められる。

他方、申立人提出に係る甲第3号証ないし甲第7号証によれば、引用各商標を構成する「CARBONELL」についての我が国における使用例は、全て「カルボネール」と表示・表記されて、宣伝・販売されていることを認めることができる。

そうとすると、引用各商標を構成する「CARBONELL」の欧文字は、「カルボネール」と称呼されて取引に資されているものと判断するのが相当であるから、当該「CARBONELL」の文字部分に相応した称呼は、「カルボネール」と見るのが自然である。。

そこで、本件商標より生ずる「カーブウエル」の称呼と、引用各商標より生ずる「カルボネール」の称呼とを比較するに、両称呼は、語頭における「カ」の音(前者は長音を伴っている。)と末尾の「ル」の音を共通にするとしても、第2音以下の中間部に「ーブウエ」と「ルボネー」の音に顕著な差違を有するものであるから、両称呼は、十分に聴別し得るというべきである。

また、本件商標は、「CARBWELL」のアルファベット8文字構成であるのに対して、引用各商標を構成する「CARBONELL」の文字部分は、アルファベット9文字構成であり、両商標は、その文字構成を異にするものである。

そして、両商標は、ともに前半の4文字「CARB」と後半の3文字「ELL」を共通にするとはいえ、中間において、「W」と「O」「N」の綴り字に顕著な相違を有するものであり、かつ、上述のとおり、全体の構成文字数が、それぞれ8文字と9文字とも相まって、これらの差異が、両商標の外観上に与える影響は小さいものといえる。

そうとすると、両商標を、時と所を異にして離隔的に観察した場合であっても、この種商品の取引者・需要者をして、外観上見誤るおそれはないものと見るのが相当である。

さらに、本件商標は、特定の語義又は意味合いを有しない一種の造語と判断されるものであるから、両商標は、観念上比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用各商標を構成する「CARBONELL」の文字部分とは、その称呼、外観及び観念のいずれより見ても、十分に区別し得る商標といわざるを得ない。

そして、ほかに本件商標と引用各商標とが、類似するとみるべき共通点は、見いだし得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。

(2)次に、申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用各商標を構成する「CARBONELL」は、申立人の業務に係る商品「オリーブ油,食酢」について、永年使用された結果、この種商品の取引者、需要者間に広く認識されていることがうかがい知ることができる。

しかしながら、上記したとおり、本件商標と引用各商標を構成する「CARBONELL」の文字部分とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても別異の商標と認め得ることから、本件商標は、その指定商品中「オリーブ油,食酢」について使用された場合であっても、取引者、需要者が、引用各商標を直ちに連想又は想起するものとは認められず、その商品が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

(3)以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。

よって、本件商標は結論のとおり決定する。

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