Trademark Appeal Case
称呼・観念の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90750(T2004−90750/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4803663号商標(以下「本件商標」という。)は、「BLUEGILL」の文字を標準文字で書してなり、平成16年1月27日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年9月17日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第3327415号商標(以下「引用商標」という。)は、「BLUGIRL」の文字を横書きしてなり、平成7年6月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年6月27日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、造語であるから「ブルーギール」と称呼される。
一方、引用商標は、「ブルーガール」と称呼され、わが国において広く使用されているものである。
そして、本件商標より生ずる「ブルーギール」の称呼と引用商標より生ずる「ブルーガール」の称呼は、中間に位置する「ギ」と「ガ」の音が相違するにすぎず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、称呼上相紛らわしいものである。
また、本件商標と引用商標を構成する文字は、「E」の有無の差異及び「L」と「R」の差異を有するにすぎないものであるから、両商標は、外観上類似する。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼及び外観において類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
引用商標が使用された女性向け被服等は、わが国で人気が高く、ファッション雑誌に数多く掲載されている。
その結果、引用商標は、本件商標の登録出願日には既にわが国における幅広い商品分野において著名となっていた。
そして、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、その指定商品も引用商標が使用される商品と抵触するものである。
さらに、両商標の使用に係る商品は、いずれもファッション関連の商品であるから、本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、申立人又はこれと何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記1のとおり、「BLUEGILL」の文字を書してなるものであるところ、該文字(語)は、近時、在来種の魚の存在を脅かす外来種の魚として、新聞やテレビで盛んに取り上げられている淡水魚の「ブルーギル」を表すものであるから、これより「ブルーギル」の称呼及び観念を生ずるものである。
一方、引用商標は、前記2のとおり、「BLUGIRL」の文字を書してなるものであるところ、該文字(語)は、特定の読みを有しない造語と認められるが、かかる場合、親しまれた外国語である英語に倣って称呼されることが多いこと及び甲第3号証によれば、婦人服、バッグ等の分野において、「ブルーガール」と称呼され、取引に資されていることが認められるから、これより「ブルーガール」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「ブルーギル」の称呼と引用商標より生ずる「ブルーガール」の称呼を比較するに、両称呼は、後半部において、「ギル」と「ガール」の顕著な音の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、互いに聞き誤られるおそれはないものである。
また、本件商標と引用商標とは、その綴り字において、「E」の有無の差異及び「L」と「R」の差異を有するものであるところ、本件商標は、前記のとおり、淡水魚の名前を表すものとして一般に知られているものであるから、これを構成する文字から「ブルーギル」の称呼及び観念を生ずることは見やすいというべきである。一方、引用商標は、前記のとおり、造語よりなるものであるとしても、その構成中の「GIRL」の文字部分は、「少女」等を意味するよく知られた英語といえる。そうすると、上記のように、本件商標と引用商標の称呼上の差に加え、観念上の明確な差を考慮すれば、本件商標と引用商標は、文字の綴りにおいて上記の差異があれば、外観上十分区別し得るものというべきである。
他に、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標は、引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
甲第3号証によれば、「ブルーベルファッション」なる企業は、その取扱いに係る婦人服、バッグ等に引用商標と同一の綴り文字よりなる「BLUGIRL」又はその片仮名表記である「ブルーガール」の各商標(これらをまとめて、以下「引用標章」という。)を表示して、様々なファッション雑誌等に宣伝広告した事実が認められる。しかし、甲第3号証におけるファッション雑誌等は、いずれも本件商標の登録出願日以降に発行されたものである。
また、甲第3号証及び登録異議の申立の理由を総合するも、引用標章を使用する「ブルーベルファッション」と申立人との関係が明らかではない。
そうすると、引用標章は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、わが国において、需要者の間に広く認識されていたものと到底認めることはできない。
加えて、引用標章はその構成文字「BLUGIRL」又は「ブルーガール」及び「ブルーガール」の称呼において引用商標と共通するものであるから、前記(1)の認定と同様に本件商標と引用標章とは称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標であるといわなければならない。
そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないとうべきである。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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