Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年異議第90442号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4021635号商標(以下「本件商標」という。)は、「Silkessence」の文字と「シルクエッセンス」の文字とを二段に左横書きしてなり、平成7年7月24日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同9年7月4日に設定の登録がされたものである。
2 登録異議申立の理由
これに対して、2件の登録異議の申立がなされた。
(1)本件商標は、「シルク(絹繊維)から抽出されたエキス」の意味合いを表すものであるから、これを「シルク抽出液を配合した商品」について使用しても、単に商品の品質を表示するに過ぎず、該商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本件商標は、昭和34年11月30日に登録出願され、「SYLK」の文字を左横書きしてなり、第3類「香料及び他類に属しない化粧品」を指定商品として、同35年12月15日に設定登録されている登録第562169号商標及び昭和47年11月10日に登録出願され、「シルク」の文字と「SILK」の文字とを二段に左横書きしてなり、第4類「せっけん類、歯みがき」を指定商品として、平成4年2月28日に設定登録されている登録第2378795号商標と商標において類似し、かつ、指定商品においても同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 取消理由の通知
平成10年3月6日付けで、商標権者に下記の取消理由を通知した。
本件商標は、登録第562169号(商公昭35−11152)及び登録第2378795号(商公平03−8147)の登録商標と商標において類似し、かつ、指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 商標権者の意見
上記の取消理由に対して、商標権者は、要旨次のように意見を述べた。
本件商標は、英文字「Silkessence」と片仮名文字「シルクエッセンス」とを二段に横書きしたものであって、英文字は最初の文字のみが大文字で書されており、それに続く英文字は小文字で等間隔に配置されている。また、片仮名文字も同じ大きさで同じ書体の片仮名が等間隔で配置されているものであり、本件商標から需要者がすぐに英単語の「Silk」と「essence」を結合したものと想起するとは考えられない。
本件商標は、これに相当する英単語等は見当たらず、いわゆる造語と認められるものであり、本件商標からは一連の「シルクエッセンス」の称呼のみを生ずるものである。
一方、引用各商標からは、短い音構成の「シルク」の称呼を生ずるものである。
したがって、両称呼は、語調、語感において明確に相違しており、十分に識別し得るものであるから、本件商標と引用各商標とは称呼において非類似である。
5 当審の判断
そこで判断するに、本件商標及び引用各商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、本件商標構成中の「essence」及びその片仮名表記と認められる「エッセンス」の文字部分は、「植物等から抽出された精(エキス)、精油、香水」等の意味合いを表すばかりでなく、今日では化粧水、美容液等を表示するためにも用いられており、本件指定商品を取り扱う業界においては、商品の品質を表示するための語として広く使用されているものである。
そうとすれば、本件商標は、その構成中、自他商品の識別標識としての機能を果たすのは「Silk/シルク」の文字部分にあるものとみるのが相当であり、該文字に相応して、単に「シルク」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用各商標からは、いずれも「シルク」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、「シルク」の称呼を同じくする類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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