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Trademark Appeal Case

称呼の長短と商標の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90632(T2004−90632/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4785922号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4785922号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年11月6日に登録出願され、「ヴァージンイングリッシュ」の片仮名文字と「Virgin English」の欧文字を上下2段に横書きしてなり、第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年7月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の所有に係る別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和62年3月4日登録出願、第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年10月31日に設定登録された登録第2181358号商標、同じく「VIRGIN」の文字を横書きしてなり、昭和62年3月4日登録出願、第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年3月27日に設定登録された登録第2216112号商標、同じく別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成14年2月19日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年5月9日に設定登録された登録第4669923号商標及び「VIRGIN」の文字を標準文字で書してなり、平成14年2月19日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年5月9日に設定登録された登録第4669924号商標(以下、まとめて「引用各商標」という。)と「ヴァージン」の称呼を共通にする類似の商標であり、また、本件商標の指定商品中「ムックその他の印刷物」は、引用各商標の指定商品と類似するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)引用各商標は、申立人・ヴァージングループのハウスマークとして、世界各国において、周知・著名商標として認識されているものであるから、たとえ本件商標が引用各商標と類似しないものであったとしても、本件商標に接する取引者・需要者は、その商品が申立人と組織的・経済的に何らかの関係にあるものの業務に係る商品であるかの如く誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。さらに、本件商標は、引用各商標に化体する名声を毀損させる等の不正の目的をもって出願されたものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記のとおり、「ヴァージンイングリッシュ」及び「Virgin English」の文字からなるところ、上段の片仮名文字が下段の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るものであり、また、その「ヴァージンイングリッシュ」の片仮名文字から生じる「ヴァージンイングリッシュ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気に称呼し得るものであるから、その構成全体をもって、一体不可分な造語と理解し認識されるものとみるのが自然である。

そうすると、本願商標からは、「ヴァージンイングリッシュ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

これに対し、引用各商標は、別掲及び前記のとおり、「Virgin」及び「VIRGIN」の文字からなるものであるから、各構成文字に相応して「ヴァージン」の称呼及び「処女、未婚女性」の観念を生ずるものである。

そこで、本件商標から生ずる「ヴァージンイングリッシュ」と引用各商標から生ずる「ヴァージン」の称呼を比較するに、両者は、その構成音数の差により、それぞれを一連に称呼するときは十分に区別し得るものである。

また、2段に書された本件商標と引用各商標とは、外観上顕著な差異を有するものであり、さらに、本件商標は、特定の観念を生じない造語と判断されるから、引用各商標とは、観念上比較し得ないものである。

してみると、本件商標は、引用各商標と外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について

申立人より提出された各証拠によれば、引用各商標が日本及び世界各国において登録されていることが認められ、レコードの制作・販売の分野においては、一定の知名度が認められるとしても、その分野を越えてまで著名になっているものとは認められない。

したがって、本件商標をその指定商品に使用しても、前記(1)で認定・判断したとおり、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても引用各商標とは明らかに区別し得る商標といえるものであるから、本件商標を申立人の業務と関連性の乏しい第16類の指定商品に使用しても、これより直ちに申立人の引用各商標を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認めることができない。

さらに、本件商標は、引用各商標の出所表示機能を希釈化させたり、又はその名声を毀損させるなど、不正の利益を得る目的をもって出願されたものとも認められない。

(3)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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