Trademark Appeal Case
POLOの周知性と出所混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年異議第90733号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本願商標
本願登録第4039325号商標(以下「本件商標」という。)は、「POLO GROUND」の文字よりなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とし、平成7年11年1日に商標登録出願、平成9年8月8日に設定登録されたものである。
2 当審の判断
(1)「POLO」の周知性について
(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。
ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファツションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフオードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。
我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標(以下、一括して「引用商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。
そして、(株)洋品界 昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」の「ポロ/Polo」の項、ボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。
また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チヤネラー「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年4月発行)、「世界の一流品大図鑑’80版」(昭和55年6月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’S CLUB 1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年5月発行)、前出「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流品大図鑑’80版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」「ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の表題(商標)の下に紹介されていることが認められる。
他にこれを覆すに足りる証拠はない。
なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」「Polo」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。
以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、遅くても昭和55年頃までには既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして引用商標が取引者、需用者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は本願商標の出願時はもとより、現在においても継続しているというのが相当である。
(2)出所の混同について
本件商標は、前記のとおりであって、ポロ(競技)の意味を表す「POLO」及び「地面」「運動場」等の意味を表す「GROUND」の各既成語よりなることは明らかである。そして、「POLO」の語は、語頭にあって印象に強く残るものであり、全体として「POLO」の語を含むものとして認識されるものといえる。
そうすると、本願商標の指定商品と引用商標の使用商品とは共にファッションに関連する商品といえるものであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合には、前記実情からして、これに接する取引者、需要者は、その構成文字中の「POLO」に注目し、前記周知になっているラルフ・ローレンに係る「POLO」標章を連想・想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。
本件商標の権利者は、平成11年5月21日付の取消理由通知に対する意見書において、「POLO」の文字又はこれを含む商標の登録例、使用事例等を掲げている。しかし、当該事実関係をもって、前記した「商品の出所の混同を生ずるおそれ」を否定することはできない。また、本願商標と引用商標とは類似しないこと、「POLO」の部分は顕著性がないこと等主張しているが、本願商標、引用商標は、それぞれ前記認定のとおりであるから、その主張は、認められない。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、商標法第43条の3第2項に該当し、その登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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