1 本件商標
本件登録第4774715号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成15年9月12日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」を指定商品として、同16年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成15年3月14日に登録出願、「PICOTIN」の文字を標準文字により書してなり、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,ハンドバッグ,ボストンバッグ,トランク,バックパック,リュックサック,書類入れかばん,スーツケースその他のかばん類,財布,札入れ,カードケース,その他の袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」を指定商品として、同年11月7日に設定登録された登録第4724439号商標(以下「引用商標」という。)と外観及び称呼において類似するものであり、その指定商品も互いに抵触する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。
3 当番の判断
本件商標と引用商標とは、上記のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して、本件商標は「ピコティ」の称呼を、引用商標は「ピコティン」又は「ピコチン」の称呼を生ずるものである。
しかして、本件商標から生ずる「ピコティ」の称呼と、引用商標から生ずる「ピコティン」の称呼は、語尾において「ン」の音を有するか否かの差異のみではあるが、「ピコティン」の音における「ン」の音は、余韻の強く残る音として聴取されるものであるから、この差異は、語尾部分における差異とはいえ、短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、その語韻、語調を異にし、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
さらに、本件商標から生ずる「ピコティ」の称呼と、引用商標から生ずる「ピコチン」の称呼は、音構成において明らかな差異を有するものであるから、それぞれを称呼したときには十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、外観においては、前記のとおりの構成よりなるものであるから、明らかに区別し得るものであり、観念についても、特定の観念を生じない造語であるから、比較すべくもないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。