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Trademark Appeal Case

「ちゅらさん」の識別力・混同・不正目的

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90662(T2004−90662/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4789850号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4789850号商標(以下「本件商標」という。)は、「ちゅらさん」の文字と「CHULASAN」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成12年8月22日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、同16年3月12日に登録をすべき旨の審決がなされ、同年7月30日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号について

本件商標は、その出願以前より、需要者の間に広く認識されている申立人の「チュラサンシリーズ」の化粧品の商標と類似の商標である。

そして、商標権者(出願人)は、平成10年から12年までの間、申立人の販売会社と同じ建物で営業を行っており、また、平成13年の東京ビジネスサミットにおいては、申立人は「チュラサンシリーズ」の化粧品を出展し、商標権者(出願人)はその主力商品である「chulala」の化粧品を展示していたものであって、商標権者(出願人)は、申立人の化粧品の著名性を十分に認識していたはずである。

したがって、本件商標は、剽窃的出願であって、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標であり、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標であるから、出所の混同を生ずるおそれのあるものであり、不正の目的をもって使用をするものである。

また、「ちゅらさん」は、NHKの朝の連続テレビドラマの名称としても著名であるから、このような著名なテレビドラマのタイトルを一企業が独占することは、テレビドラマのタイトルの知名度を独占使用することにより、不当に利益を得ようとするものであって、商業道徳・倫理にも反する不当な行為であり、この点においても、公序良俗に反するものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものである。

(2)商標法第3条第1項第2号及び同第6号について

申立人は、「チュラサン」の文字からなる商標を第3類「せっけん類,化粧品」に商標登録出願(商願平11−26942号)をしたが、平成12年3月10日に、商標法第3条第1項第3号に該当するとの理由により、拒絶査定となった。

そうとすれば、本件商標も登録されるべきではなく、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第2号及び同第6号に違反してされたものである。

よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第2号及び同第6号について

本件商標は、前記のとおりの構成からなるところ、申立人の提出に係る甲第6号証(琉球新報の記事データ)にも記載されているように、「ちゅらさん」の語は、「美しい」等の意味を表す沖縄の言葉である。

しかしながら、「ちゅらさん/CHULASAN」の語が沖縄の言葉で「美しい」等の意味を表すからといって、その指定商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示しているものとはいい難く、化粧品等を取り扱う業界において、商品の品質を表すものとして、一般的に使用されていることを示す証拠も提出されていない。

また、申立人は、該語が「せっけん類,化粧品」について慣用されている商標(商標法第3条第1項第2号)である旨主張しているが、この点を裏付ける証拠についても何ら提出していない。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第2号及び同第6号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号について

甲各号証によれば、申立人が「チュラサンシリーズ」の商標を化粧品について使用していた事実は認められるとしても、提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、該商標が取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。

また、「ちゅらさん」の語は、沖縄の言葉であり、沖縄地方においては知られている語であることをも併せみれば、沖縄所在の商標権者(出願人)によりなされた本件商標の出願が直ちに、申立人の使用に係る商標の剽窃的出願にあたるものとはいい難く、また、NHKテレビドラマのタイトルの知名度を利用して不当に利益を得ようとするものともいい難い。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に該当しない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第2号、同第6号、同法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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