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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号・第4条第1項第15号「F字図形の外観類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:異議2004−90710(T2004−90710/J7)|登録維持)

審判番号
異議2004−90710(T2004−90710/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
F字図形の外観類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第12類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2004−90710(T2004−90710/J7)・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「F字図形の外観類似性」です。指定商品・役務は第12類に属します。特許庁は「登録第4796763号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4796763号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4796763号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成16年2月16日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、昭和60年1月23日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和62年9月21日に設定登録、その後、平成9年5月27日に商標権の存続期間の更新登録がされた登録第1984998号商標(以下「引用商標1」という。)を引用し、本件商標と引用商標1とは、その称呼「エフ」の共通性、外観デザイン上の強い関連性から類似する商標であり、それぞれの指定商品も類似することから、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張している。

(2)さらに、申立人は、上記引用商標1に加え、登録第1553731号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第1689831号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第1701302号商標(以下「引用商標4」という。)、登録第1738377号商標(以下「引用商標5」という。)、登録第2019641号商標(以下「引用商標6」という。)、登録第2498594号商標(以下「引用商標7」という。)、登録第2498595号商標(以下「引用商標8」という。)、登録第1645583号商標(以下「引用商標9」という。)及び登録第1701303号商標(以下「引用商標10」という。)(引用商標3ないし10の構成及び態様については、別掲(3)ないし(7)に示したとおり。)(以下、引用商標1ないし10をまとめていうときには、単に「引用商標」という。)を引用した上、引用商標に係る図形は、申立人会社が1911年に設立されて以来、テニスウェアをはじめとするスポーツウェア、スポーツシューズ等に使用されてきた世界的に著名な商標であり、本件商標の登録出願日前に申立人会社及びそのライセンシーの製造・販売に係る商品の商標として、極めて広く一般需要者に知られるに至っているものであるから、かかる著名商標と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当する旨主張している。

3 当審の判断

(1)先ず、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(1)に示すとおりの構成からなるところ、当該構成中、ほぼ正円に近い程の黒塗りの楕円形内に白抜きにより表された部分が、たとえ、「F」の文字をデフォルメしたものであるとしても、該文字の上部横線に相当する白抜きした部分は、前記楕円外にあっては、丸く尾を引くような黒塗りの半周回線をもって表されているばかりでなく、前記白抜きした横線相当部分及びその下部の白抜きした鈎型のごとき部分とは、それぞれの縦位置が一致していないことから、該横線相当部分と該鈎型相当部分とが分離して看取され、もはや「F」の文字を到底想起し得ない特殊な形状となっているものである。

他方、引用商標1ないし10は、それぞれの構成において、多少の差異はあるものの、いずれも、別掲(2)ないし(7)に示すとおり、「F」の文字をデフォルメしたごとき特殊な図形を基本的構成要素とする点において、異なるところはない。

しかして、該図形は、先端を丸くした肉太の直線部分と鈎型部分とからなり、両部分の左側の縦位置が一致し、鈎型部分の右先端部が前記直線部分より僅かに短かく表され、全体として「F」の文字をデフォルメしたものとの印象を看者に与えるものである。なお、引用商標1ないし6の各構成中、前述の先端を丸くした肉太の直線部分には赤色が、また、鈎型部分には群青色が施されている。

そこで、本件商標と引用商標との類否について見るに、別掲に示し、かつ、上記した両商標の特徴にかんがみれば、本件商標と引用商標とは、時と所を異にして観察しても、外観において判然と区別し得るものであって、かれこれ相紛れるおそれはないというのが相当である。

また、本件商標は、その構成に照らし、特定の称呼及び観念を生じ得ないものというべきであるから、引用商標と称呼及び観念について比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)次に、申立人は、引用商標が世界的に周知著名な商標であるから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがある旨主張しているので、この点について検討する。

確かに、引用商標がテニスウェアをはじめとするスポーツウェア、スポーツシューズ等に使用される商標として取引者・需要者の間において相当広く認識されていることが認められるとしても、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、類似することのない別異の商標であるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想・想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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