Trademark Appeal Case
「ビギナー」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−25180(T2003−25180/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ビギナー」の文字(標準文字による)を書してなり、第41類「電子計算機端末又は移動体電話による通信を用いて行うゲームの提供,テレビゲーム機(家庭用及び業務用を含む。)による通信を用いたゲームの提供,電子計算機端末又は移動体電話による通信を用いて行うゲームに関する情報の提供,オンラインによる音楽の提供,オンラインによる画像の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,インターネットを利用した図書及び記録の供覧,オンラインによる電子書籍の提供,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,ゲーム機械器具を備えた遊戯場の提供,スロットマシン場の提供,ビリヤード場の提供,カラオケ・ビデオカラオケ施設の提供,その他の娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその付属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,図書の貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,家庭用テレビゲーム機の貸与,業務用ビデオゲーム機の貸与,その他の遊戯場機械器具の貸与,遊園地用機械器具の貸与,書画の貸与,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,その他のスポーツの興行の企画・運営又は開催,キャラクターショーの企画・運営又は開催,声優イベントの企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,献体に関する情報の提供,献体の手配,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」を指定役務として、平成14年12月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、“初心者”の意味を表す『ビギナー』の文字を標準文字で表してなるものであるが、本願指定役務に関する分野においては、例えば技芸・スポーツ又は知識の教授、セミナーの企画運営又は開催、スポーツの興行の企画・運営又は開催などのように、特に初心者向けの役務が用意されている場合も見られるから、これを本願指定役務中“初心者向けの”役務に使用するときは、単に役務の質、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「ビギナー」の文字を書してなるところ、該文字は[(スポーツなどの)初心者、初歩者」の意味を有する語として(「コンサイスカタカナ語辞典第2版」、株式会社三省堂発行)、一般に広く慣れ親しまれているものである。
そして、原審において説示するように、本願商標の指定役務に関する分野において、「ビギナー」の文字が、前記意味合いをもって、一般に広く用いられている実情にあることは、例えば、以下に示す新聞記事情報やインターネット検索の結果によっても認められるところである。
(1)平成2年(1990年)2月1日付け日経流通新聞(4頁)に、「小田急百貨店新宿店別館、屋上ゴルフ練習場増強−会員制で教室も」の見出しの下、「(前略)教室はビギナー専用の初級、ある程度の技量を備えたゴルファー向けの中級・上級の三コース。レッスンは各コースとも週一回、一回当たり六十分(初級は九十分)をかけ、専属のプロゴルファーが計十回にわたって指導する。(後略)」との記載がある。
(2)平成4年(1992年)3月18日付け化学工業日報(7頁)に、「ブリヂストン、モータースポーツ入門講座を後援へ」の見出しの下、「ブリヂストンは、正しい運転技術とモータースポーツに対する理解を深めてもらうことを目的としたモータースポーツ入門講座『ポテンザ ドライビング レッスン(略称・PDL)』を後援する。(中略)今年は初参加者を対象とした『ビギナーバージョン』と、高度の運転技術の講習を中心とした『エキスパートバージョン』も新たに追加した。(後略)」との記載がある。
(3)平成15年(2003年)3月5日付け読売新聞(東京朝刊31頁)に、「[スポーツ・ホームページ]3月5日=神奈川」の見出しの下、「(前略)湘南ベルマーレなどはフットサル大会『第3回湘南ベルマーレ・デイタイムカップ』を26日、藤沢市村岡東のミズノフットサルプラザ藤沢で行う。大会はビギナークラス(初心者)とオープンクラス(上級者)に分かれる。(後略)」との記載がある。
(4)「TOWN WEB」のホームページ(http://www.townweb.org/special/sports/nobinobi.html)中に、「初心者でも安心のエアロビクス ビギナークラス」との記載がある。
(5)「スウィング89ゴルフスクール」のホームページ(http://www.sapporo-factory.co.jp/swing89/golf_sc/)中に、「独自のスイング理論に基づいた指導と、ビギナー、アベレージマスター各レベル毎のオリジナルカリキュラムに沿ったレッスンが一番の自信。」及び「ビギナー 初心者対象。スウィング形成が目標。」との記載がある。
(6)「ハロー!パソコン教室自由が丘校」のホームページ(http://www.hello-pc-momoko.com/pages/01kouza.html)中に、「ビギナー基礎講座 パソコン基礎(初心者のためのパソコン基礎 電源の入れ方からトラブル回避まで)」との記載がある。
(7)「ジョイフルアスレティッククラブ」の「テニススクール(成人)」(http://www.joyful-athleticclub.co.jp/tsuchiura/school/atennis.htm)中に、「ビギナー これからテニスを始める方のクラス。テニスを楽しめるよう指導します。」との記載がある。
(8)「株式会社ルネッサンス」の「スクール紹介」(http://www.s-renaissance.co.jp/club_info/school/other.html)中に、「スカッシュ スクール(ビギナー) 初心者〜初級者 週1回ペースで定期的にスカッシュの基本を習いたい方におすすめです。半年〜1年間が卒業の目安。」との記載がある。
(9)「スポーツクラブセイシン」の「カリキュラム大人用」(http://www.sc-seishin.com/sc/curriculum.html)中に、「プールレッスン 水が怖いという超ビギナーから上級者まで、目的やレベルに合わせて親切にコーチします。」及び「各種泳法 初心者から上級者までそれぞれの泳力レベルに合わせたプログラムです。」との記載がある。
(10)「サファイアダイブサービス」の「ビギナー向けのダイビングサービス」(http://www.sapphire-guam.com/SP01-001.html)中に、「『サファイア』は、ビギナー向けのダイビングサービス。初心者向けのファンダイビングと講習を行います。」との記載がある。
(11)「第11回国際インラインスケート岐阜長良川大会」の「ロードレース」(http://www.city.gifu.gifu.jp/gncup/gifu-nagaragawa-cup-roadrace.html)中には、「キッズビギナー及びジュニアビギナーは、経験一年未満の初心者のみ参加可能。」との記載がある。
してみれば、本願商標「ビギナー」をその指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授」について使用をするときは、需要者をして、教授に係る内容が初心者向けであること、すなわち、その提供に係る役務の質(内容)を表示したものと理解されるにとどまり、自他役務の識別標識とは認識され得ないものというべきであるから、結局、本願商標は役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
また、本願商標は、これを前記役務以外の役務について使用をするときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例及び審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例は、いずれも商標の構成等において本願とは事案を異にするものであるから、その判断が本件についての前記判断を左右するものとはいえず、この点についての請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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