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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第10号・第3条第1項第6号「造語の識別力と周知性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−12978(T2004−12978/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2004−12978(T2004−12978/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力と周知性
適用条文
第4条第1項第10号・第3条第1項第6号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−12978(T2004−12978/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第10号・第3条第1項第6号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と周知性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ケミベスト」と「KEMIBESTO」の文字を上下二段に書してなり、第17類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成15年10月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「ケミベスト」と「KEMIBESTO」の文字を普通に用いられる方法で二段併記して書してなるところ、構成中「ケミ」「KEMI」の文字部分は、広義の「化成品」を指称する語であり、構成中「ベスト」「BESTO」の文字部分は、「アスベスト」の略語の意で、単に商品の品質を表す文字部分であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない部分であって、これらを結合した、「ケミベスト」「KEMIBESTO」の文字からなる標章からは、直ちに、「アスベストの代替品」程の意味合いを看取させるに止まり、商品の品質が石綿の代替の化成品であることを表し、環境保全に適したアスベストの代替化成品であることを典型的に短い語句であらわしたものとして看取されるに止まるもので、これらを結合した本願標章に接する取引者、需要者は、単に前記意味合いを看取させるに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たすことができず、需要者が何人かの業務に係る商品であること認識することができないものと認める。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)本願商標は、PE繊維微粉状で、石綿の代替商品として、主に耐触分野のパテ材として現在使用され、耐触性がよいパテ材として、接着速度は石綿より大で配管類の二次接合に向き、石綿の代替品として一番良い製品(http:achieve-f.co.jp/syouhin/zyuutenzai.html)として周知な標章たる「ケミベスト」(以下「引用商標」という。)の文字を有してなり、該文字は、本願出願前から、耐触分野のパテ材界(http://www.yamaso-chem.co.jp/kasihin.h tml)で良く知られてなる標章で、本願商標と同一又は類似のものと認められるものである。したがって、以上の事情を勘案するところ、本願指定商品の取引者、需要者と同一又は類似する、本願指定商品とその商品(「耐触分野のパテ材」)に使用して周知となっている以上の事情を勘案すると、本願商標は、前記周知商標とその文字においてその綴字を共通にする本願商標と同一又は類似の商標と認められ、かつ、前記商品と同一又は類似の商品に使用するものと認める。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、前記のとおり、「ケミベスト」と「KEMIBESTO」の文字を上下二段に書してなるところ、該文字より、原審説示のような意味合いを直ちに看取し得るものとはいい難く、また、商品の品質を直接的、具体的に表示しているものとは理解されないものであり、むしろ、一種の造語として認識・把握されるとみるのが相当である。

さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、該文字がそうした意味合いを表すものとして、取引上普通に使用されている事実を見出すことができなかった。

してみると、本願商標をその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当ではない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

原審において言及している引用商標についての周知性について検討するに、原審で例示するインターネットの記事において、引用商標を用いた商品が紹介等されていたとしても、それをもって直ちに、引用商標が取引者、需要者間に広く認識されているものと認定できるものとはいい難く、その他、原審の認定、判断を首肯できる証拠、事実等は確認し得ない。

してみると、本願商標は、他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標ということはできない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第10号に該当するとした原査定は、妥当ではない。

(3)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第10号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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